着心地のいいブラジャ―:ポイント②窮屈感がない
皮膚は柔らかい脂肪を覆っていて押されることによって圧迫を感じます。そしてその最たるもの、ブラジャーは胸周りを覆うものなので圧迫されると息苦しさを感じたりします。
小さいサイズのブラジャーを着けると胸周りを全体的に締め付けることになり、同時に押された部分だけが凹むことになるのです。こうなると苦しいしブラジャー周りのラインは凸凹状態になります。窮屈感をガマンするときれいなボディラインになれるわけではありません。
まずサイズが合ったブラジャーを着けることが基本です。
また柔らかい脂肪の方は押さえると段差になりやすいので、アンダーベルトやストラップはできるだけ幅が広いものをお勧めします。幅が狭いと狭い場所に集中して力がかかってしまうため、ますます凹むことになり段差がつきやすく、さらに窮屈感も気になります。着用して気持ちいいと思えるフィット感でボディラインに段差が出ないものを選びましょう。
そうは言っても「動いてもズレない」と「窮屈感がない」の2つを同時に叶えてくれるブラジャーを探すのは難しいようです。
基本はサイズを合わせることですが、ブラジャーの元々のパターンによっても着用感に違いがあります。着用しているうちにだんだん背中のアンダーベルトが上がって、みぞおちあたりに力がかかり苦しくなるブラジャーがあります。このようなブラジャーは着用した時、胸を張りにくいことが多いのです。試着した時は、自然に胸を張れるかも確かめてみましょう。
着心地のいいブラジャ―:ポイント③肌あたりが優しい素材
夏は汗をかき、冬は乾燥……直接肌に触れる下着は「肌あたり」によって普段の生活の快適さが大きく違ってきます。
優しい肌あたりというと「綿素材」を思い出しますが、伸縮性のあるアンダーベルトなどに綿を使うのは非常に難しいのです。
それでも最近は「肌に当たるところは綿」というブラジャーもありますので探してみるのもお勧めです。
またポリエステルなどの化学繊維でも技術が進歩し肌あたりを柔らくする工夫が見られます。綿よりも吸汗性が高いポリエステルもあるほどです。
また発散性は綿よりも優れているので汗の蒸れや匂いが気になる方は綿よりもお勧めです。素材だけでなく、縫い目やタグが気になるという方も多いでしょう。品質表示は生地裏に直接プリントしタグを失くす、生地端は切りっぱなしにしてほつれのない素材の開発などで、肌あたりの優しいブラジャーが増えてきました。
少しのことですが、とても大切なことです。
試着する前に、触って肌触りを感じ、タグの有無を調べてみてくださいね。
着心地の良いブラジャーとは、着用していることが気にならないブラジャーのことです。しかもラクなのに、バストラインがキレイであることももちろん重要です。
それぞれの好みやバストによって着心地の良いブラジャーは違います。ぜひ実際に試着をして確かめてからブラジャーを買ってみてください。
少し気を付けるだけで驚くくらいの付け心地の違いを実感するかもしれませんよ。
おしえてくれたのは:インナーウエアコンサルタント おぬまともこ さん
おぬまともこ
インナーウエアコンサルタント。1962年、宮城県に生まれる。東北学院大学文学部史学科卒業後、1988年、大手下着メーカーに入社。インナーウエアのインストラクターとして、20~70代の女性1000人以上にフィッティング(試着・調整)をおこない、「ゴッドハンド」と呼ばれるまでに技術を磨く。退職後、2007年に株式会社レイクレットを設立。新聞、雑誌を中心にインナーウエア企画・販売へのアドバイスのかたわら、NHKテレビ「あさイチ」やラジオ、テレビショッピング番組にも出演するなど活躍中。著書に『10歳若返るインナーの魔法!』『40代からの健康になれなれる下着活用術』がある。
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