連載記事

赤坂から糸島へ。仕事や体調、移住に伴う不安は「杞憂でした」と笑える理由 #私たちの移住ストーリー

カルチャー

 赤坂のマンションから糸島へ移住!変わったのは生活というよりも「人生すべて」

2021.06.06

今いる場所で、叶えられない夢や希望があるなら、思い切って「移住」という選択肢もある。【私たちの移住ストーリー】では、さまざまな想いから、ひと足先に「移住」を実現した先輩たちをインタビュー。第6回目は、東京都港区から福岡県糸島市に夫婦移住した、古庄さんの<移住したあと>のお話です。

広告

連載:好きな場所で生きていく。私たちの移住ストーリー

今回お話しを伺った古庄由佳さんご夫婦は東京は赤坂のど真ん中、大都会のマンションで暮らしていました。

しかし、由佳さんの体調不良がきっかけに、住む場所を考え出し……そしてなんと3か月で移住を決意!
今回はその糸島に移住した後のお話です。

慣れた仕事スタイルを手放すことの不安、出張の日々

心理カウンセラーとして活躍している、古庄由佳さん。彼女の移住目的は「体調を整えること」だったはずなのに……移住後も、肝心の体調は不安定なままでした。

「それまではセミナー講師として対面でのカウンセリングをしていたんです。移住後、仕事の場を失うことが怖くて……その不安から月3回は、糸島から東京・大阪・岡山と出張と繰り返していました」(古庄さん)

そのため「せっかく移住したのに、糸島を楽しむ時間が少ないな」と感じていたとか。そんな悩みを解消したのは、皮肉にもコロナでした。

クライアント様に会うために。出張ばかりの日々でした。クライアント様に会うために。出張ばかりの日々でした。

「コロナが起こったせいで、私の仕事も急速にオンライン化が進み、やっと移住と仕事がマッチングしました」(古庄さん)

旦那さんは、糸島で鍼灸整体院を開業する傍ら、SNSで美や筋肉についての情報を発信する仕事スタイルに変化。移住後半年してから、やっと古庄さん夫妻の本格的な新生活がスタートします!

心配だった夫が、驚くほどなじんでいる!

新生活にあたり、古庄さんが密かに悩んでいた、都会っ子の旦那様の田舎暮らしですが……

「あれ、元々田舎の人だったかな? と思うぐらい、とても糸島になじんでいます(笑) ご近所さんとのコミュニケーションもよくとっていて、色々なお裾分けをいただいてきたり。野菜の新鮮さに感動して、料理がますます上手になったり、夫はこっちの生活が本当に合ってるなーと思います」(古庄さん)

糸島での暮らしが合っていたのは、旦那さんだけではありません。オンラインでの仕事が増えるにつれ、彼女の体調も徐々に上向きになっていきます。

「港区に住んでいた頃は時間があれば、ソファーに横になっていたんですが、今は散歩に出かけています。1日に3回散歩に出る日もあるんです。それに朝も自分は『起きれない人』だと思っていたけれど、ちゃんと起きられるようになったし、朝食も食べられる。自分の体なのに、朝からこんなに元気が出るなんて、今まで知りませんでした。この場所に、体を治してもらっています」(古庄さん)

週に何度も、ご夫婦で海を見に行ったり、コーヒーを飲んでゆっくりしたり。今は、季節を肌で感じながら、自然と一緒に生きている感覚だという、古庄さん。収入自体は東京時代よりも減ったが、幸福度は糸島での生活の方が何倍も高いとおっしゃいます。

夫婦でゆっくりする時間が増えた

夫婦それそれが精神的に自立した

東京に住んでいたころからよく話すご夫婦で、長く一緒にいることも苦ではない関係性。ですが、糸島の環境は、そんな夫婦をさらにブラッシュアップしてくれたようです。

「糸島に来てから、お互い自分自身との対話が増えたと思います。そのおかげで、自分の目標ややりたいことを相手に伝えて行動するので、精神的に自立したのを感じます。だから、以前より夫のことが信頼できるんです」(古庄さん)

仲の良い古庄さん夫婦も、もちろんケンカはするそうです。ですが、以前は「あなたのせい、お前のせい!」という不平不満を相手にぶつけるだけだったのが、今はお互い異なる意見を話し合う場に変わったんだとか。

「自分と向き合うことで、新しいコンテンツの発想が生まれたり、新しいアイデアが湧いて、仕事がますます楽しくなってきました。仕事も趣味も広がりを感じます!」(古庄さん)

移住を考えている人へアドバイス

今回インタビューした古庄さんは、「自分たちの移住は、あまりにも無計画だったので、あまり参考にはならないかな」とおっしゃいます。そこで、彼女たちの周りにいる移住者の方々を観察した様子を教えてもらいました。

「糸島市は、移住者の方が多いんですが、計画的に調べてから来る人がほとんど。みなさんご自分の未来や将来を想定して、移住されています。それでも、全てを万端に準備できる人はいないんですよ。だから、『こうじゃないと生きていけない』と思い込むのは、すごく狭い世界の感じ方。働き方、生き方、暮らし方、それぞれにたくさんの可能性があります。移住を考えているなら、ぜひ自分の常識の外の人の話を聞く勇気を持ってほしいなと思います」(古庄さん)

じつは移住後、1~2年で東京に戻ろうと思っていた、古庄さん。ですが今は……

「だんだん糸島での生活が心地よくなってきて、もっと長く住みたいなと思っています。移住して一番変わったのは、自分たちの心地よさ=ライフスタイルは、自分たちで作っていいんだと思うようになったこと。だから、より心地よい暮らしのために、また別のところに移住するかもしれません」(古庄さん)

糸島は「お試し」で移住した人を虜にする魅力あふれる場所なようです。

「移住者も多いので、移住者のコミュニティがあります。そして地元の方も受け入れる姿勢があります。とても移住しやすい場所ですよ」(古庄さん)

移住先にどのくらい移住者がいるのか、もしみなさんが移住を考えるなら、そこはチェックポイントのようですよ。

教えてくれたのは

古庄由佳さん:心理カウンセラー、卒病カウンセラー
「ふりまわされる私を卒業して楽しむ人生を創造するお手伝い」をモットーにインスタブログで情報を発信中

広告
saitaとは

連載記事

好きな場所で生きていく。私たちの移住ストーリー

広告