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口癖だった”早くしなさい!”が消えた。私が「移住して変わった」と夫から言われるようになるまで#私たちの移住ストーリー

カルチャー

2021.08.29

今いる場所で、叶えられない夢や希望があるなら、思い切って「移住」という選択肢もある。【私たちの移住ストーリー】では、さまざまな想いから、ひと足先に「移住」を実現した先輩たちをインタビュー。第7回目の後半は、神奈川県横浜市から、同県鎌倉市に家族移住した、島田さんの<移住したあと>のお話です。

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連載:好きな場所で生きていく。私たちの移住ストーリー

もっと自由に子育てできる環境と、自然が近い場所を求めて、わずか半月で鎌倉への移住の段取りを終えた、島田さん家族。
今回はそんな島田さんが鎌倉に移住した後のお話です。

無謀に見えた移住計画だったけれど……

元々、長野に移住を考えていた島田さん家族。しかし急遽予定が変わり、わずか半月で移住先を鎌倉に変更しました。このとき、キーパーソンとして動いていたのは、妻である島田さんだけ。この一見無謀とも言える移住計画に、ご家族の反対はなかったのでしょうか?

「長野移住については、実は夫はあまり乗り気ではありませんでした。ただ、小学校の教育理念には共感していたので、最終的には、もし学校や地域と馴染めなければ、戻ってくればいい。一生住むと決めるわけではないし。ということで自分を納得させていたようです。

もともと長野に行く計画もあったくらいなので、通勤も無理なくできそうで、趣味のロードバイクにも良さそうな鎌倉が次の移住先候補になったときは、夫はむしろ喜んでいました。 夫は、『母親が笑っている家庭であれば、どんな学校であろうと子どもはちゃんと育つと思う。だから、江里子が望む環境に移るのが家族にとっても一番だと思う』とも言ってくれました」(島田さん)

長男の誕生日に近所のレストランにて長男の誕生日に近所のレストランにて

このことからわかるように、普段から島田家は、妻である彼女のひらめきや直感を大切に、さまざまなことを決断することが多いのだそう。そんな島田家は、鎌倉でどのように暮らしているのでしょうか?

移住した当日から、不思議となじめた

子どもを連れての移住のため、しばらくは新しい環境に慣れるまで大変かも、と思っていたそう。しかし、引っ越し当初から家族それぞれ、鎌倉の環境にすっと溶け込めたと言います。

唯一の気がかりだった学校も、長男は公立の小学校でたくさんの友達ができ、次男も主体性を重んじる保育園に巡り合い、毎日楽しく通っているんだそう。旦那さんも「休日に出かけるのが楽しみになった」と、鎌倉での新生活を楽しんでいるようです。

「鎌倉は、初日から心地よかった。都市景観条例があることもあり、まち全体が美しいんです。自然が多くて、お寺や神社など歴史を感じる建物もあるのに、古びたり寂しい雰囲気がない。まさか、近所を散歩するだけでこんなに清々しい気持ちになるとは思っていませんでした」(島田さん)

鎌倉に移住してから、旦那さんに「江里子は変わった、前よりもやさしくなった」という言葉をかけられたとか。

「私は移住前から元々リモートワーク中心でした。でも、ここに住んでから不思議と時間を気にしなくなった気がします。心の余裕ができたので、家族と一緒の時間を楽しめるようになりました。近所には素敵な個人経営のカフェも多いので、唯一の趣味であるカフェ巡りを楽しみながら仕事をしています。心が落ち着く場所にいると、オフモードのときこそ不思議と仕事のアイディアが湧いてきたりします」(島田さん)

移住後、島田さんは驚いたことがあると言います。それに気がついたのは、次男の保育園の送り迎えのとき。
今まで自分の口癖だった「早くしなさい!」という保護者が、周りに見当たらなかったんだそう。もちろん、ご自身の口からも、いつの間にかその口癖は消えていました。

近所のカフェで開催されるイベントに家族で向かう道近所のカフェで開催されるイベントに家族で向かう道

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