プロフィール
家族構成 :古庄 由佳さん(43)、パートナー 古庄 光祐さん(40)
移住元~先:徳島県生まれ~東京都港区~福岡県糸島市
わずか3ヶ月で実行した、初めての移住
今回取材させていただいた古庄由佳さんのお仕事は、心理カウンセラー。夫の光祐さんは整体師という、個人事業主同士のご夫婦。こう聞くと移住へのハードルは低いように聞こえます。でも、色々なことが「まさにちょうどいいタイミングで」整った結果、移住を考えはじめてからわずか3ヶ月で新天地での生活をスタートさせたというのは驚きです。
そのスピードの裏には病気と仕事の節目がありました。
「生き方」を変えないといけないのかな……
それは、古庄さんが抱えていた原因不明の体調不良でした。
「実は突然体調を崩して、半年間ほどベッドから動けない状態が続きました。病院に行ってもなかなか原因がわからず、検査を繰り返してやっと判明した病名が『副腎疲労』だったんです」(古庄さん)
「副腎疲労」の主な原因はストレスですが、彼女の場合は環境が原因でした。実は、古庄さんは目に難病を患っており、暗い場所が苦手。そのため、夜間でも明かりが絶えない港区、そのなかでもあえて繁華街の近くに住み、合理的かつ便利なサービスを活用し、仕事に邁進していたそうです。
「私は目以外の体は強いと思っていたし、都会の便利な生活が快適だと思っていたのですが……体はそうではなかったみたいで。なので、まずは食事を見直して、クリーニングなどのサービスをやめ、早々に東京でも緑の多いところ、空の見えるところに引っ越そうと夫と話していました」(古庄さん)
当時の彼女は、移住をしたいというより「生き方を変えなくてはいけないのかな……」と感じていたそうです。そんなとき、ご夫婦+ご友人と旅行に出かけます。
糸島の雰囲気は、大好きなハワイに似てる
「旅行の主目的は、長崎だったんです。糸島はそのついでの流れだったので一泊だけ。宿泊先も、糸島に移住していた友人が、一軒家を借りていたので、そこに泊めてもらったんです。その友人が、いきなり『私、もうすぐここを出るから、あなたたち住まない?』って(笑)」(古庄さん)
じつは密かに、初めて訪れた糸島に好感を抱いていた古庄さんご夫妻。なぜなら海沿いにあるおしゃれなカフェや、ポップなフォトスポットが2人が大好きなハワイに雰囲気が似ていたからなんだとか。
「もちろん、その場で移住は決められませんでした。でも東京に戻って、夫から『糸島に引っ越したい!』と言われて。元々、空と緑のある場所に引っ越しを考えていたので、それって糸島でもいいのかな、糸島って条件にぴったりじゃない? という話になりました。実はこの旅行の少し前に、夫は長年経営していた整体のお店をたたみ、今後は店を持たないフリーな整体師として仕事をしていこうとしていました。そんな背景もあって、移住が無理なことではなく身近なものだととらえられたんです」(古庄さん)
1番の心配は、東京出身の夫のこと
長年、ご自身の目の状況から、街灯がないと怖いと思っていた古庄さん。ですが、夫婦なのだから、夫に支えてもらえばなんとかなるだろうと、糸島への移住を決心します。
でも本心では、光祐さんが田舎に馴染めるのか不安だったそうです。
「私は元々四国の徳島出身なので、田舎暮らしは大丈夫。でも夫は生まれも育ちの東京なので、正直現地になじめるのかな? と不安でした。糸島には1泊しただけでしたし」(古庄さん)
また、移住をすることで、年齢的に不安を感じる義両親たちと距離が離れてしまうもの悩みの種だったそう。ですが、そんな義両親を安心させるために、何度も話し合い、ついには移住を応援してくれるまでに。
謎の体調不良、マンションの契約更新、移住先の住まい確保、夫の働き方の変化など……まるで「糸島移住」に導かれるように起こる変化の流れに身を任せ、古庄さんご夫妻は糸島へ旅立ちます。
後半は、そんな古庄夫妻にに起こった様々な変化について、お話を伺います。
お話しを伺った人
古庄由佳さん:心理カウンセラー、卒病カウンセラー
「ふりまわされる私を卒業して楽しむ人生を創造するお手伝い」をモットーにインスタやブログで情報を発信中。