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-12度極寒の北海道で密着取材!お子さん3人のアラフォーママに「ソロキャンプ」の魅力を聞いてみた

カルチャー

2022.03.30

趣味を持つことで、日々を輝かせている女性をご紹介する連載企画『趣味に“ハマる”女性たち』。あなたのsomething newのきっかけになればウレシイです! 今回は、人気Youtuberアラフォー女子ソロキャンパーの凪さんと北海道恵庭市での雪中キャンプを敢行!たき火を見つめながら、突如現れた犬と戦いながら(!?)キャンプの魅力についてお聞きしました。

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連載:趣味に“ハマる”女性たちを直撃インタビュー!

はじめまして!

窓からどれだけ走っても風景が変わりません!
ずっとずっと全ての風景を雪が覆いつくして真っ白。

ちょうど大雪が降った後の3月4日、人生初のキャンプに挑戦するために、北海道へ飛びました。関空ではダウンを着ていたのに、新千歳では暖房が気前よくガンガンに効いていて汗が!慌ててダウンを脱いでも汗は止まらず、ヒートテックも脱いでホッとひと息ついていると、凪キャンプで人気のYoutuber凪さんがお迎えに来てくださいました。

※コロナ対策は万全にして取材をしております。

えにわ目指すは恵庭市のキャンプ場!
左の湖は支笏湖。

目指したのは恵庭市にあるキャンプ場で新千歳から車で1時間弱ほど。到着したのは午後3時半ごろでした。夏の北海道しか知らない私にとっては道すがらの景色ですでに驚きでしたが、到着するとさらに「未知の世界にやってきた」感に襲われました。

恵庭何キロも先まで民家もなければ、人の気配も何もなし。
雪の量だけで驚いていた、さっきまでとはまた別の…
「心細さ」がひたひたと迫ります・・・

設営が一番楽しい!

設営流石はYouTuberさん。動画の見栄えも考えてテントの設置場所をチョイス。
凪さんは、ひとつ前の写真の木が気に入ったようで、その近くに今日のリビング兼寝室を。

「あ、この木の近くがいいな」と、車からたくさんの道具を降ろして設営が始まりました。「これが一番楽しいんですよ~」と、寒さの中生き生きと準備を始める凪さん。まだ私がお手伝いできる場面ではなさそうだったので、予め準備してもらっていたキャンピングカーで、ついさっき空港で脱いだヒートテックを着なおしたり、分厚い靴下に履き替えたりしてスタンバイ!

エアストリーム

こちらがアメリカ製のキャンピングトレーラー「エアストリーム」
このキャンプ場に常設しているようです。
凪さんのテントはひとり用のため…そして、キャンプが初めての私のためにこちらを予約してくださっていました。

キッチン

エアストリーム内のキッチン。しかし冬場は水は出ません。トイレとシャワーもついていましたが、冬場はどちらも使えません。コンロや電子レンジ、エアコンも通電しておらず…石油ストーブで暖を取りました。

ベッド

ベッドは寝心地の良い広さでしたが、エアストリーム自体の気密性に問題があったのか北海道の冬が寒すぎるのか…気温はプラス2度ほどまでにしか上がらず……。
布団の内側に家から持参したカイロを貼りまくって眠ることに成功しました。

夕暮れを味わいながら…

設営

日が暮れると気温がどんどん下がるので、その前にできるだけ多くの準備を整えます。たき火をしてご飯を作って食べている時がキャンプのスタートだと思っていましたが「テントをどこに張るか」を決めるところからがキャンプのスタートのようです。なぜならそのタイミングから、もうすでにとても楽しいから!です。

設営2

テントが張れたら、次はその中の居住空間を整えます。凪さんのキャンプ道具はどれもご自身の好みが反映され、心地よく過ごせるように1つ1つ買い求めたことがよくわかるラインナップです。

ランプの灯りの下、キャンプの魅力を

準備をしながらキャンプを始めたきっかけをお聞きしました。そもそも2021年の秋がキャンプデビューで、冬キャンプは今年が初めてとのこと。ほぼ毎週末ソロキャンプに出掛けるようですが「その魅力は?」と聞くと「正解が無いから」と即答。
「例えばグループでロッジのベッドに泊って、カセットコンロで焼きそばを作って食べるのもキャンプだし、日帰りのデイキャンプでお花見しながら家族でBBQを楽しむのも良し、登山をしながら厳しい環境でテントの中で寝袋で寝るのも楽しいですしね、キャンプはそれぞれ全部楽しいんですよ。」と、さまざまな魅力を語ってくれました。

あかり

日が暮れてきたので、ランプに灯りをともします。ゆらゆらとゆれる炎の灯りは、より明るい電池を使ったライトよりもまるで生き物のように温かく、大自然の中で私たちに寄り添ってくれます。

あかり2

ランプを始め、素敵なキャンプ道具が揃ったテント内はすでに居心地満点!
ひとつひとつ好きなものを集めた結果、この癒し空間が生まれています。

たきび

暖を取ったり、料理をしたりと、冬キャンプにはたき火は欠かせません。少し目を離すと消えてしまうので、その世話をするのも楽しい仕事です。

ほっこり空間で、キャンプのきっかけを

ストーブランプ、たき火に続いて、ストーブにも火が入りました。
そろそろやってくる手ごわい夜の冷え込みに備えます。

カラスやトンビが森へ帰り、日が暮れると気温がぐっと下がります。たき火の次は石油ストーブに火を入れて、夜に備えながら、キャンプをするきっかけについてお聞きしました。

「キャンプを初めたのはまだ日が浅いんですが、実はその前に登山をしていました。登山のきっかけは「山と食欲と私」という漫画を見つけて、山レシピや登山の調理器具に魅力を感じたんですね。もう、山に登るしかない!!と(笑)。旭岳から黒岳の石室まで御鉢回りした時で、テント泊を経験しました。ここは絶景で人気なんです。かなり過酷なんですけどね(笑)」

とざん

こちらはソロキャンプを始める前の登山の様子。大きな荷物を背負って旭岳を登ったのだそうです。

絶景

頂上に辿り着いて、この絶景を目にすると、過酷な登山の辛さも吹っ飛ぶ…のでしょうね。

キャンプ飯を堪能しながら、おしゃべり

薪ストーブ

薪ストーブにも火が入り、テント内は急に温度が上がりました。煙突がテントの外に突き抜けているので、煙はテント内にこもらず安心。
とはいうものの、空気の抜け穴はあちらこちらにあって、一酸化炭素中毒対策もぬかりなく!
上に載っているのはダッチオーブン。中にはキムチ鍋が!

メスティン

薪ストーブの上に鍋やメスティンを置くと、石油ストーブより早く調理できます。早速、バターコーンご飯が炊きあがったようですが…その前にまずはビール!(^^♪

バターコーン

バターとお醤油の焦げたいい匂いが食欲をそそります!

きむちなべキムチ鍋もぐつぐつとすぐに!できあがりました。

「そういえば、初対面でしたよね!」とかいいながら(笑)乾杯をして、モグモグタイムです。ストーブたちのおかげで寒さを感じることもなく、おいしいキャンプ飯を堪能しながらお話を聞きました。

キャンプ以外には、昔から編み物がとても好きでたくさんセーターなんかを編んでいましたね。姉も兄もクラフト好きで、その影響を受けたのかもしれません。あとはランニングもしていたのですが、タイムが上がらなくなると楽しくなくなるというか…モチベーションが下がってしまうので、最近はあまり走らなくなりました。

5キロ程度の大会や駅伝には出たこともあるんですけどね。キャンプはタイムのような優劣が付かないし、毎回それぞれに楽しいのでずっと続けていけそうです。それから、キャンプ中にときどき湊かなえさん、奥田英朗さん、の本を読んでいます。今読んでいる重松清さんの「その日のまえに」は人生は思いどおりにはいかないなぁ…という物語。いつも冷静でいたいのと前向きでありたいので勉強になります。」

夜更けには、ちょっと深い話とハプニングも?!

よふけたき火やストーブ、ランプの炎が美しく灯り、お酒も進んで身も心もほっこりと緩みます。

時間が深くなると、話も深くなります。
凪さんは数年前に離婚を経験され、現在は大学生・高校生・中学生の多感な時期の子どもたち3人を抱えるシングルマザー。日々の子どもたちとの生活についてもお聞きしました。

「それぞれにやりたいことを楽しんだり自分の自信に繋げてくれればいいな、と思って育ててきました。3人いると個性もあって、悩みもそれぞれ違いますし、体調を崩すこともありました。それでも目先のこと…明日は学校に行こう、とかじゃなくて、【現状でできることを少しずつ】伸ばしていけるように工夫をしました。まだわずか10数年の人生の中でも挫折や苦労や妥協が必要な場面はありますよね…でも3人とも幸せそうにしてくれているので、安心しています。」

楽し気にテントを設営していた時の凪さんとは違う、頼もしいお母さんの横顔で、穏やかに噛みしめるように話されたのが印象的でした。

ランプのあかり

そしてこの後、キャンプ場(滞在していたのは私たちふたりだけ!)に2匹の犬が現れました。首輪は付けていたものの、とてもお腹が空いている様子で、あまりにけたたましく吠えて居座ったので、たき火を消してキャンピングカーに移動し、深夜トークを続けました。

後でテントに戻ると食べ物が全て平らげられていました!こんなハプニングもキャンプには付き物のようです。
…キャンプでは、夜になると動物が食べ物を目当てにやってくることも。北海道ではこの時期、クマが冬眠中なので安全といえば安全だそうですが、それでも何が起こるかわからないので、危機管理、安全対策は充分にするべきですね。

マイナス12.5度のほっこり感

温度計

なんと午前3時にはマイナス12.5度を記録していたようです。テント内はストーブを消してもしばらくは温かかったとのことで、凪さんは快適に過ごされたようです!気温は恐ろしく低く寒い夜だったのですが、凪さんの穏やかで温かで、それでいてきちんと本音を話してくれる誠実な人柄がとても心地よく、今日こうして出会えたこと、人生初のキャンプをとてつもなく楽しく過ごせていることに感謝しながら、気持ちよく眠ることができました。

ぴらふ

さて、夜も明けてキャンプも終盤になると、とても寂しい気持ちになりました。設営もたき火もキャンプ飯も、そして夜中のトークも楽しすぎて…。ところが1つ大切なことを凪さんに聞き忘れてたので、冷凍ピラフとコーンスープの朝ごはんをいただきながら、お聞きすることに。

あなたにとってキャンプとは?

キャンプ凪さんにとってのキャンプは、もしかしたら色んな意味での「自由」なのかな?
こんな青空を見上げながら、ふとそう思いました。

ご本人は「え~~~っ…何だろう、ただ楽しいだけで、意味とか考えたことは無かったんだけど…」と言うので「仕事や母親業、主婦という役割から解放されて、ひとりになりに来てるとか、自分と向き合ってみるとか?」と聞いてみると「ああ、なるほど…そういう部分もあるかも、でもなんでだろうな~やっぱり楽しいんだと思います。」素直な凪さんらしい言葉を聞いて、また北海道に来たいなぁ…と思いました。

そして、これからキャンプを始めたい人には…「まずは動画などで研究をして、道具を買い集めたりキャンプ場選びをしてください。自己判断では危険が伴う場面もあるので、安全に過ごせるように注意して、キャンプを楽しんで欲しいです!

今回のキャンプの様子は凪キャンプさんの動画https://youtu.be/n49Hy-Rfiws)でも公開されています!

お話しを伺ったのは…凪さん

アターシャ

北海道キャンプを楽しむアラフォーシングルマザー(19男・17男・14女の母)キュートなルックスに似合わず?サクサクと男前に設営を進め、たき火と差し向かいでゆず鏡月をグイグイ飲みながら、キャンプ飯をおいしそうに平らげてゆく動画が人気のYoutuber。
凪キャンプhttps://www.youtube.com/channel/UCEfYuNZj7a_Iln3nu0KFUxg

<おまけphoto>

メイク

朝、撤収時にテントで見かけた凪さんのメイク道具。
どこで過ごしても、いつもどおりに女子ルーティンをこなすのは大切なこと!

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著者

みやむらけいこ

みやむらけいこ

ライター歴20年。「あなたに逢いに行きます」取材ではなく出会い、インタビューではなく会話。わかりやすい言葉で丁寧に「ひと」を伝えます。好きなものは、サーフィンと歌舞伎、主食はチョコレート。#人生はチョコレート

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