目が覚めても、自分がどこにいるかわからなかった

作画・原案:チッチママ
見慣れた景色が、記憶の糸をつないだ
突然の病気やケガで入院すると、本人は状況をすぐに理解できるとは限りません。
チー父も意識が戻った直後は、自分が病院にいることは分かっても「ここがどこなのか」までは分からなかったそうです。
そんなとき、車椅子で通りかかった食堂の窓から、見覚えのある店の看板が目に入りました。
「あ、この店知ってる」
そこからようやく、自宅の近くにいることがつながったそうです。
病院の名前を聞くより、いつも目にしていた看板の方が記憶を呼び戻すきっかけになった。記憶って不思議なものです。
介護をしていると、つい「ちゃんと説明しなければ」「分かってもらわなければ」と思うことがあります。でも、ときには見慣れた景色や家族の声、普段使っていたものなど、本人にとってなじみのあるものが理解の手がかりになることもあります。
すぐに分かってもらおうと急がず、その人の記憶につながりそうなものをそっとそばに置いてみる。そんな関わり方も、混乱している本人の安心につながるのかもしれません。
