必要なものを、最低限3日分ストックしておこう!
ここ数年、毎年のように日本各地で災害が起きています。もしもために備えておきたいけど、日々の出来事に忙殺されたり、災害について考えるのが怖かったり、お金をかけるのが嫌だったりして、ついつい先延ばし……という方も多いかもしれません。
「防災には“非日常”というイメージがありますよね」と話すのは、女性目線の防災に詳しいNPO法人ママプラグ理事の宮丸みゆきさん。同法人では、『全災害対応! 子連れ防災BOOK 1223人の被災ママパパと作りました』(翔伝社)など多数の防災関連の書籍を手がける中で、被災したたくさんの家庭、女性の話を聞いてきました。
「風水害、火災、地震と、いま日本では災害が毎年のように起きています。災害は多様化しているし、家族の形も多様化しています。だから、私たちはあえて“答え”を出さないようにしています。必要な備えは、“十家族十色”。災害時にどうやったらふだんと同じ生活ができるかをイメージしながら、必要なものが何かをぜひ考えてみてください」
宮丸さんにはこれまで、家の中を防災目線でチェックすることや、外出先で被災したときの備えについて教えてもらいました。
【子連れ防災のプロに聞く】在宅中に災害が起きたらあなたの家は大丈夫? 対策しておきたい場所やポイントは
【子連れ防災のプロに聞く】移動中に災害が起きたらどうする? もしもために備えたい“防災ポーチ”の中身とは?
最終回で紹介するのは、防災目線で考える「買いもの」についてです。食べものや日用品は、どんなものを、どれくらい備えていればいいのでしょうか?
「政府は目安として7日分のストックを推奨していますが、十分な収納スペースがないなどむずかしいときは、入手しにくいもの・日常に不可欠なものからストックしましょう。
災害が起きたあと、大きな支援が動き出すのは3日後からといわれています。それまでに立ち行かなくならないように、最低限でも3日分は備えておきましょう」
使いながら備蓄する“ローリングストック”がおすすめ
食べものや日用品の備えについて、宮丸さんがおすすめしているのが「ローリングストック」。ふだんから使っているものを少し多めに買い置きしておき、使いながら新しいものに入れ替えていくという備蓄方法です。
「新型コロナウイルスの影響で、トイレットペーパーやマスクが入手困難になった時期がありました。デマ情報による買い占めなどのパニックも起こり、大変な思いをした方も多かったのではないでしょうか。ふだんから、いつも使うものを少し多めに買い置きすれば、手軽だし、結果的に安上がりなことが多いです。
あまり家にたくさんものを置きたくないという方もいるかもしれませんが、いつかは使うものですから、少し余裕をもってストックすると、いざというときの心の安心になりますよ」
※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。