もしものときにあなたを助ける“防災ポーチ”とは?
気軽に、賢く、楽しく取り組めるがモットーの「アクティブ防災®︎」を提唱しているNPO法人ママプラグ理事の宮丸みゆきさんに、いますぐ始められる女性目線の防災について教えてもらっています。
「【子連れ防災のプロに聞く】在宅中に災害が起きたらあなたの家は大丈夫? 対策しておきたい場所やポイントは」では、家の中の対策について聞きました。
今回は、外出先で災害が起きたときの備えについてです。
「学校や職場は、備蓄品があったり、自分の持ちものが置いてあったりして、何かあったときでも比較的、対応しやすい場所です。
気をつけたいのは、移動中に災害が起きたとき。移動中は、そのとき自分が持っているものだけが頼りです。
そこでおすすめしているのが、“防災ポーチ”を持ち歩くこと。自分にとって最低限のものを入れて携帯すると、いざというときに安心です」(宮丸さん)
防災ポーチには、こんなものを入れると役に立つ!
では、防災ポーチには、どんなものを入れたらいいのでしょうか?
上の写真は、宮丸さんが携帯している防災ポーチの中身です。小さなポーチの中には、いざというときに頼りになるものがぎっしり詰まっています。
「これはあくまでも一例です。持っておきたいものはみなさんそれぞれ違うはずなので、自分が必要だと思うものを入れてください」と宮丸さん。自分だけの防災ポーチをカスタマイズするために、参考になるアイデアを教えてもらいました。
✔︎ホイッスルとライト
「災害はいつ起きるかわかりません。助けを呼ぶためのホイッスルと、停電したときでも明かりを確保できるライトは、必ずいつも身近に置きましょう。私はどちらも携帯電話にストラップのようにしてつけています」(宮丸さん)
✔︎携帯電話のバッテリー
「携帯電話のバッテリーも、いつも持っていてほしいアイテムです。家族と連絡を取り合ったり、情報収集をしたりと、携帯電話は災害時も活躍します。いざというときに充電が切れないように、ぜひバッテリーも携帯しましょう。私は4回充電できるタイプを選びましたが、パワーにこだらなければ小型で軽量なものもあります。自分のニーズに合ったものを選びましょう」(宮丸さん)
✔︎薄手のストールや風呂敷などの大きな布、またはサバイバルシート
「1枚持っていると、いざというときにいろいろな用途に使えて便利です。床に敷いてその上に座ったり、どこかでひと晩過ごさなければいけないときに足元を隠したり、日除けや防寒にも使えます。これが1枚あるだけで、かなり過ごしやすくなります。布ではなく、アルミのいわゆる“サバイバルシート”でもOKです」(宮丸さん)
✔︎ハンカチ、ティッシュ、予備のマスク、ビニール手袋
「ハンカチ・ティッシュはポケットに入れている方もいるかもしれません。予備のマスクとビニール手袋も入れておくと、衛生面が気になるときに役立ちます」(宮丸さん)
✔︎ウェットシートやマウスウォッシュ
「長時間、外で過ごすときは、からだを拭いたり、汚れを拭き取ったりできるウェットシートがあると便利です。私は、歯が磨けて、メイクが落とせて、消毒もできる防災用のウェットシートを使っています」
✔︎バンドエイド
「日頃から持っておくと、日常生活で怪我をしたときや靴ずれしたときにも役立ちます」(宮丸さん)
✔︎携帯トイレ
「災害時には、エレベーターが止まって中に閉じ込められて、すぐには助けがこないことがあります。乗車中の電車に閉じ込められることもあり得ます。そんなとき、トイレに行けなくて本当にキツかったという被災者の体験談をよく聞きます。あまり世間では知られていないようですが、どうしようもなくて粗相してしまった人も少なからずいたそうです。最近はかなり小型な携帯トイレもあるので、必要だと感じる人は持っておいてもいいかもしれません」(宮丸さん)
✔︎アロマオイル
「これを防災ポーチに入れているというと驚かれます。気休めだと思われがちですが、消臭・防虫効果が期待できたり、スーッとした香りで喉のいがらっぽさがやわらぐアロマもあります。災害時は神経がたかぶって眠れないという話も聞くので、リラックス用のものを選んでも。好みの1本があるといざというときに安心です」(宮丸さん)
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