【防災備蓄品の収納ポイント3】クローゼットの衣類の下を有効活用
防災備蓄はしておいた方がいいことはわかりつつも、「収納がないから……」とはじめから諦めてしまっていませんか。クローゼットの中は意外と空いているはずです。
もしいっぱいだった場合、クローゼットに入っている洋服は本当に着る服なのか、見直してみるといいでしょう。
モノとしっかり向き合い不要なモノを手放すと、いままで衣類が詰め込まれていた引き出しが「防災備蓄」のための収納に変わります。また、ハンガー掛け衣類の下に意外とスペースがあるものです。そこに水を収納することができます。
収納場所が決まったら、一目でわかりやすいように、賞味期限や中身の商品を書いて貼っておきましょう。種類が多い時は引き出しの中を写真に撮って貼っておく方法もおすすめです。
字の読めないお子さまも何が入っているのかわかりやすくなります。
【防災備蓄品の収納ポイント4】収納庫内の対策もお忘れなく
防災備蓄は、モノを持っていれば良いのではなく、「災害時にすぐに使用できる状況であること」が大切です。見た目が美しく収納されていても、収納庫内が崩れたら意味がありません。とくに大きな揺れが生じた場合、モノが崩れたらクローゼットなどの折戸の開閉が困難になる可能性があります。
モノが扉に挟まると開かなくなります。手を伸ばすにも開口が狭く手が届かない。モノを奥に押そうにも思うように動かない。このような事態が起こる事がありますので、ネットを使用して飛び出しを防ぐ工夫をしましょう。
普段から「災害時を想定する」ことが成功の秘訣
防災備蓄を用意する目的は「命を守り、災害後も最低限の生活が出来ること」です。
災害は地震だけはなく、大きな風水害や新型コロナウィルスのような感染症もありますので、いろんな災害を想定し、そのための対策として、何が必要か、どうすればいいのかを考えながら、探さない収納を作ってくださいね。ポイントは、わかりやすいシンプルな収納にすることです。定期的に見直しもお忘れなく。
一人一人の防災備蓄が減災に繋がります。皆さまが安全に過ごせますことを心より願っております。
教えてくれたのは……
一般社団法人 防災備蓄収納プランナー協会 代表理事 長柴美恵
一般社団法人 防災備蓄収納プランナー協会:https://bichiku-shunou.or.jp/
東京都生まれ。埼玉県育ち。
2006年3月に収納ドクターの看板を立上げ、『安心と快適で心が輝く住まいに変える』ことを使命とし、お片付け促進役として活動をしてきた。モノ、紙、時間を整理する「整理収納お片付けコンサルタント」として、一般家庭のみならず、オフィス整理改善、企業との提携事業など、活動幅を広げてきた。
2012年10月、東北応援チームを設立(代表 長柴美恵)。仮設住宅にて収納イベントや仮設住居での収納作業など、5年に渡る活動の中で災害対策と防災備蓄の必要性を感じ『防災備蓄が当り前の日本』を目指して2016年6月一般社団法人 防災備蓄収納プランナー協会を設立。防災備蓄のための収納を構築するプランナーの育成を行っている。
2018年度農林水産省『あって良かった!食糧の家庭備蓄懇談会』委員を務める。
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