正しい姿勢でストレッチしよう
臀部(でんぶ)、つまりお尻のストレッチやお尻のマッサージが、腰痛や思ってもみない身体の滞りに効果を発揮することはご存知の方も多いはず。
ところが、このおしりを伸ばすタイプのエクササイズやストレッチで、腰を反らしてしまっているのをよく目にします。これではお尻はほぐれても、逆に腰が悲鳴をあげてしまいます。腰を反らしてしまう方は、膣力(骨盤底筋)を含めたインナーの衰えが顕著な方が多いのですが、そもそも膣を含めたインナーのトレーニングと、おしりのストレッチというのは、本来はお互いが助長しあう関係です。ですから、インナーのトレーニングの効果を実感している方ほど、ぜひ取り入れてもらいたいのがお尻のストレッチ。
ほんの少しの姿勢や意識の違いが、よく見るような形のエクササイズですら、どのように変化するか、ご自分の体で体感してみてください。
Step1.足の角度は90度、90度(ナインティ・ナインティ)お尻ストレッチの準備!
写真のように、片足の膝を自分の真横と正面にそれぞれ出し、そこから90度に膝とかかとを曲げます。また、横に足を出した側のお尻が、最初から床につく人はほとんどいませんが、そのせいで背筋が片側に流れがちなので、膣から頭頂部が一直線になるように整えます。
Step2.身体を前傾させ前足は手で足の土踏まずを捕らえます。反対側の手は前側の膝の横にしっかり開いて床に置きます。
この段階で背中が反りがちな人もいるので、背中下の方を丸めるような意識を持ってください。また、この状態ですでに股関節が痛む人は、前の膝は90度ではなく自分の方に鋭角に折っても構いませんが、この時膣から背骨を一直線に保つように注意してください。
Step3.この姿勢から落ち着いて呼吸に合わせて動かします。
息を吸ってリラックス。吐きながら、手のひらと掴んだ足の甲の位置を変えないように注意しながら、前方へスライドさせるように力を入れながら、お尻を後ろに引くようにします。ちょうど肛門をまっすぐ後ろに引くような感じです。
この時、膝の位置や角度が変わらないように、数ミリ引く程度で構いません。
吸って緩め、再び吐きながら、また同じように掴んだ土踏まずごと前の足のつま先を前へとスライドさせるイメージを持ちながら、反対の床についた手も、動かさずに前にスライドさせるような意識で押し出しながら、
反対にお尻と肛門を後ろに引きます。
この繰り返しを6.7回ゆったりとした呼吸に合わせて行います。
このエクササイズは、見たことのある、例えばヨガだと「鳩のポーズ」にも見えます。けれども鳩のポーズで腰を反ってしまい、腰痛改善をするつもりが、逆効果になっている人があまりにも多いんです。
このエクササイズは、大きな動きはありませんが、腰は反りづらく、鳩のポーズよりキツイと感じる人もいるかもしれません。
股関節もお尻もしっかり伸びますので、意識して取り入れてもらえたら嬉しいです。
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