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「うちの夫、家事ができないの」は正しくない!本当にできないこととは #男性から見た夫のトリセツ

家族・人間関係

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2021.06.06

家事シェア研究家の三木智有です。普段は子育て家庭のモヨウ替えコンサルタントとして様々な家庭の模様替えを相談されることがあるのですが、それと一緒に「家事シェア」についていろんな人と話す機会があります。僕が「家事シェアしやすい家づくり」を提案するとたまに言われるのがこの一言「うちの夫、家事ができないんで、シェアできないんです」。 今日はこの一言の罪深さについて思うところを書きたいと思います。

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連載:男性から見た夫のトリセツ

「うちの夫、家事できないから」は本当?

「うちの夫、家事できないんだよね」

このワード、意外と聞きませんか? もしかしたらあなたが言ってしまっているかもしれませんね。
しかし本当にそうでしょうか? もう少し深く「うちの夫、家事できないから」を考えてみる必要があるかもと僕自身は思っています。

「家事できない」から考えられる3つの可能性

  1. スキルがない
  2. 時間がない
  3. やる気がない

多くの場合、1か2を指して「家事できない認定」が与えられているはず。
でも、もしも3の「やる気がない」を「家事できない」と言っているんだとしたらそれはちょっと待ったです。

まず最初に3の「やる気がない」について。

これはもう言語道断です。「家事をやる気がない」のと「家事ができない」のはまったく違うことです。
やる気がないパートナーを指して、家事ができないと言ったり思ったりしているとしたら、それはパートナーが家事をやる気がないことを受け入れてしまっています。

やる気がないパートナーに対して、このあとに解説するスキルや時間の問題を提示してもほとんど効果はありません。
そういう場合は、これもまた後ほどお話する「家事できないと言ってしまうことのリスク」をパートナーに伝えるといいかもしれません。

さて、少し脱線しましたが「家事できない」と諦めてしまっていることは1のスキルの問題と2の時間の問題があります。

スキルがないんじゃない。パートナーのルールがわからないだけでは?

家事はとても奥が深く、料理ひとつとっても栄養の知識、時短の知識、包丁など調理器具を使える技術、冷蔵庫の残り物を把握しながらレシピを考える発想力などなどなど。膨大な知識と経験と技術が必要とも言えます。

同じように、掃除もエコに気をつけたり、どこが汚れやすいかを知っていたり、どの汚れにどの洗剤が効くのかを理解していたり。洗濯だって色柄洗い、効果的な干し方、効率的なたたみ方にしまい方。

こだわるべきポイントはいくつもあるでしょう。

でも、それらを理解した上であえて言います。家事は簡単です。

難しくしようと思えばいくらでも難しくも複雑にもできます。でも、「とりあえず日常生活をまわす程度の家事」について言えば中学生にもなればスキルとしてできないというほどではないはずです。

料理も、いまは便利なミールキットだってあるしお惣菜だってレトルトだって充実してる。

掃除も細かなところはあるかもしれないけど、とりあえず掃除機がけをして水回りを洗剤で洗うくらい誰でもできる。洗濯だって表示通りに洗剤を入れてスイッチ押せば後は洗濯機がやってくれます。

この数十年で家事は驚くほど簡単になりました。食洗機、自動掃除機、全自動洗濯機を持っている家庭ならなおのことでしょう。

それを難しく複雑にしているのは何か。

それは「家事を主担当している人のこだわりとルール」です。

家事が難しいんじゃないんです。人のつくったルールに合わせるのが、難しいのです。

そのことを理解しているだけで、「夫は家事できない」は夫の問題から、自分の課題へと視点を変えることができます。
「夫が家事できないのを自分の課題になんかしたくない」と思うかもしれませんが、そうではありません。
夫の問題と思っている以上、それはいつまでも自分の力では解決不可能な問題で有りつ着けてしまうのです。それを自分の課題に置き換えてしまうことで、自分で解決可能な課題になります。

時間がないなら、時間のあるときに一緒にやってみる

家事は一緒に出典:stock.adobe.com

家事は、24時間ずっと忙しいわけではありません。
朝起きてから家を出るまでの2〜3時間、もしくは、夜帰宅してから子どもの寝かしつけを終えるまでの3〜4時間が一番家事が必要になります。
この時間帯がとにかく忙しいのです。なので、この時間帯に夫婦がそろって家事シェアできると一番効率的。そうはいっても、その時間にそろわないご夫婦もいると思います。

一番時間がそろいにくいのが、夜の時間帯です。でも、朝は一緒に揃っていたりしませんか?

それが無理なら、休日はどうでしょうか?

もしもどこか一緒に家事できる時間帯があれば、その時間帯にやるべき家事を洗い出ししましょう。
家事タスクを全部書き出すよりも、こうして時間帯を区切って洗い出しした方がお互いがどうやってシェアするかを具体的に話しやすくなります。

「家事できない」を受け入れるのは、軟禁されているのと同じ

夫が家事や育児を時間がない、スキルがないという理由で行わないというのは、きつい言い方をしてしまえば妻のことを軟禁しているのと同じことです。

家事をシェアしようという気持ちがない夫は、そのことに気がついていないのです。家事育児を助け合うということは、文字通りお互いの自由につながるということに、男女ともに気付いたほうがいいと思っています。

「うちの夫は家事できない」と諦めてしまうのは、まだ早い! お互いの自由のために安易に「夫は家事ができないから」と逃げを作ってあげるのはもうおしまいにしませんか?

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