「料理してくれたのはいいんだけど、キッチンが汚いし、洗い物が多すぎる!」
「お皿の片付けはありがたいけれど、お皿の向きや片付ける場所が違う!」
「洗濯してくれたのは嬉しいけれど、残り湯使ってないし、洗剤も目分量だし、eco設定してないし……」
せっかく一緒に家事シェアしても、やり方が違ったり、「いや、そうじゃないの!」ってことがあったり、結局「あー、面倒くさい」ってなってしまう人もいるかもしれません。
ダメ出しするのもなんだか申し訳ないし。
でも、このままじゃ次またお願いしづらいし。
かと言って、注意したらケンカになりそう。
そう思って躊躇してしまうくらいなら、言いたいことをしっかりと伝えながらも、伝えたことで良好な関係に発展していったらいいなと思いませんか。今日は、そんな夫への適切なフィードバックのコツをお伝えします。
ちなみにこのフィードバックは子どもへの注意などにも使えて、わが家では夫婦はもちろん、親子間でも実践しているコミュニケーション方法です。応用して色々とつかってみてくださいね。
フィードバックの基本はGood and Better
Good and Betterとは、フィードバックをするときのコツのひとつです。相手にダメ出しをするのではなくて、「いいところ」と「よりよくなるためのアドバイス」をすることを言います。
「もっと洗いながら作るとかしてよ」
なんて言うと、角が立ち、険悪な雰囲気になってしまいます。
「色々工夫して作ってくれたんだね! あ、菜箸とか味が混ざらないように分けて使ってくれたんだ?でも家族の料理だし一緒でいいよ。その方が洗うのも楽だし!」
なんて言ってみたら、言われた方もグッと受け入れやすくなります。このGood and Better。実践していて難しいなと思うのは、Betterの部分。つまりより良くなるためのアドバイスのところです。
ここは、より具体的で改善できることを伝えたほうが効果が高いなと感じています。
「手が空いたら洗い物するといいよ」よりも「菜箸は何本も使わないで、使い回しで大丈夫だよ」「先に煮込む料理を準備して、煮込んでる間に洗うといいよ」などポイントを具体的に伝えるほうが実践しやすいのです。
家事をした後、誰が困るのか?
どこまで細かくフィードバックするのか? というのも悩みポイントになりがちです。
「お皿の重ねる順番が違う」と「お皿のしまっている場所が違う」はどこまで伝えたらいいのでしょうか?
情景反射的に全部伝えてしまうとやっぱり角が立ちます。
「お皿は大きいのを下にして、上に小さいのを重ねて欲しいの。それに、しまってる場所も、いつもの定位置に戻してくれないと探さなくちゃいけないから困る」
なんて言うと、相手は「面倒くさいなぁ、もうやりたくない」となってしまうのは、まあ仕方がない。
なので「ちょっと細かいことかな?」と思ったら相手に伝える前に自分に問いかけてみましょう。
「夫がした結果で、誰がどれだけ困るのか?」
お皿の重ねる順番が違うのは、見た目は美しくないかもしれません。
でも、別に誰も困らないかもしれない。
それに対して、お皿のしまってある場所が違うのは、探すときに家族みんなが困ってしまいます。
だったら、まずは「お皿のしまう場所」についてだけ伝えればいいのです。全部言っても、どうせ全部は伝わりません。だったら、より大事なことを確実に伝えるようにしてみましょう。
夫がしてくれたことで、発生してしまったコストはあるか?
家事のこだわりの中でも、コストにつながる類はちゃんと説明をするようにしましょう。なぜなら、見た目の美しさなどのこだわりよりも、家事に無関心な人に伝わりやすいからです。
「残り湯使ってないし、洗剤も目分量だし、eco設定してないし」と矢継ぎ早に伝えても、やっぱり角が立つだけ。もちろんGood and Betterを意識しながら。
「洗濯してくれてありがとう! じつはね、洗濯機ってちょっと設定変えるだけで水道代も電気代もすごい節約できるんだ。だから、このeco設定で洗濯するようにするといいよ。それと、残り湯使うと節約にもなるし、洗剤がよく溶けて洗い上がりもきれいになるんだって!」
というように。
フィードバックってなかなか難しいですよね。でも、パートナーに対しても子どもに対しても、適切なフィードバックができるようになると関係性がグッと変わってくるのは間違いありません。ぜひ、Good and Betterやってみてください。
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