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「夫婦はしょせん他人」分かり合えない前提で始めるコミュニケーション #男性から見た夫のトリセツ

家族・人間関係

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 「夫婦はしょせん他人」分かり合えない前提で始めるコミュニケーション #男性から見た夫のトリセツ

2020.10.04

こんにちは、日本唯一の家事シェア研究家の三木智有です。
普段は子育て家庭を中心にモヨウ替えコンサルタントをしています。
結婚して早10年。なんとわが家は一度も夫婦でケンカになったことがありません。
夫婦でもめない理由の一番大きい要素は、1つ絶対に共通していると言い切れる価値観があるからです。それは「夫婦は一番身近な“他人”である」ということ。

今日は、夫婦が無意味にモメないためにわが家で大切にしていることをお伝えします。

パートナーをひとりの個人として尊敬する気持ち

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夫婦になったり、父母になると、いつの間にかお互いの関係が変わっていきます。
たとえば、これまではひとりでやりくりしていた生活費を家族の家計として扱うようになったり、稼いだ分は自由に使えていたお金がお小遣い制になったり。経済面の変化は、ふたりの関係を大きく変えるきっかけになります。

子どもが生まれれば、お金だけでなく、時間も、食事も、自由も、ありとあらゆることが自分だけの好きにはできなくなります。

これは、役割が増えると大変だよねってことではなくて、そうした変化の中で個としての自分が少しずつ影を潜めていくということ。その代わりに新しい役割にスポットライトがあたり、新しい充実感や幸せを得ることでもあります。

つまり、「自分自身」である以上に、「家族としての自分」の存在が気がつくと大きくなっている人って多いんじゃないでしょうか。

そして、その「自分自身」を見失って苦しくなるママとたくさん出会ってきました。
「わたしは、〇〇ちゃんのママじゃなくて、自分の名前がちゃんとある!」というような辛さです。

これ、じつは男性も感じている人は多いのです。
「男の人は会社で働いているんだから、その時は”自分自身”でいられるじゃないか」というのは、必ずしも正しくはない。仕事で個を発揮しながら楽しめている人って、けっして大衆派ではないと思うのです。会社での役割、夫としての役割、父としての役割。そういったものに男性も縛られています。

 

わが家では、この影を潜めがちな「自分自身」を誰よりも夫婦お互いが認め合うようにしています。

夫でも妻でも父でも母でも、仕事の顔とも違う。
ダラダラしてたり、くだらないことが好きだったり、趣味に夢中になったりするただの自分自身。

こうした誰からも認められ難い自分を、なによりもパートナーが大切にしています。

夫婦こそ「わかり合えている」を前提にしない

なんでもわかり合える夫婦って、なんとなく素敵です。中には最初からそんな人達もいるかもしれませんが、わが家はそうではありませんでした。

だから、「わかり合えていない」前提で丁寧にお互いの話を聞きます。

自分の意見と違う意見を言っているときは、どういった経緯でそうした意見になるのか、ふたりの間にはどのような溝があるのかを一生懸命探っていきます。

それは、相手の「個」を何よりも尊重しているから大切にできるコミュニケーションです。

 

たとえば家事シェアするときに「事前にスケジュールをブロックしよう」とよくお話します。
「朝ごはん食べ終わったら、掃除するから一緒にお願いね」というように。

それも、ダラダラし始めてから「暇なら掃除手伝ってよ」というよりも個を尊重することになるからです。ダラダラしたい気持ちを否定されると腹が立ちますが、その前に予定を確保しておけば否定されたような気持ちになりにくいからです。

「見ればわかるでしょ」「家族なんだから当然こうするべき」という思い込みはとても危険だなと思うのです。

わかり合えていないから、わかり合うことを大切にできる

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家族が、お互いの個を大切に思えば。
意見が違うことも、わかり合えないこともとても当たり前のことと思えるのではないでしょうか。
わかり合えていないことが当たり前だとしたら、家族がわかり合うための対話や努力をとても大切にすることができる。

わかりあえていることよりも、わかり合えるための対話を重ねることのほうが、ずっとずっと家族には必要なことだとぼくは思うのです。

三木 智有
NPO法人tadaima!代表 日本唯一の家事シェア研究家 子育て家庭のためのモヨウ替えコンサルタント。初の著書『家事でモメない部屋づくり(ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)』は好評発売中!

著者

三木智有

三木智有

NPO法人tadaima!代表 日本唯一の家事シェア研究家 子育て家庭のためのモヨウ替えコンサルタント

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