教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん
株式会社コレット代表取締役。心理学・脳科学、コーチングの知見を取り入れ、「自分を本当に知る」ことをメソッド化。個人セッションやセミナーなどを中心に、潜在意識を整え、本心と「未来の理想の思考」を引き出す方法を伝えている。著書に『自分の気持ちがわからない沼から抜け出したい』(KADOKAWA)がある。
自己肯定感が高まる「夜の5つの習慣」
自己肯定感は、私たちの人生の幸福感、人間関係に大きな影響を与えます。
特に夜の時間は、その日の気分を落ち着かせて、翌日への準備をする大切な時間です。夜に取り入れるとよい、5つの習慣をご紹介します。
1. 「暖色系の色×ゆらぎ」で自分を癒す
スマホやPCにはブルーカラーと呼ばれる可視光線の中でも強い光が使用されており、網膜機能の低下につながります。また、スマホの見過ぎで起床時間などに影響が出ている人は、体内時計の乱れから花粉症への影響も懸念されています。メンタルのためにも、上質な睡眠のためにも、温かい光やゆらぎを見ることが必要なのです。
温かい暖色の光×ゆらぎを同時に手にできるのは「ろうそく」です。
リラックスした環境を作り出して安心感を与え、ストレスを減少させることができます。ろうそくを見つめる行為は、キャンドルゲイジングと呼ばれるヨガの瞑想技法にもなっており、集中力の向上や意識のクリアリングにも有益です。
火を扱うので、安全性への配慮に気をつけて取り入れましょう。火を扱うのが心配な方は、最近ではLEDライトのろうそくなども販売されています。安全な方法でリラックスしてください。
2. 「ありがたいこと」探し
寝る前にその日にあった「良いこと」や「ありがたいこと」を3つ探すようにしましょう。
無理やり感謝することを探すのは逆効果なので、本当に自分が感じたものを探すのがポイントです。
「空がきれいだった」「仕事の〇〇を片づけられたのは良かった」「見かけた靴がかわいかった」このように、些細なこともありがたいことだと気づけば、毎日がさらに豊かになります。
翌日に楽しみな予定があるときに、寝る前に楽しみで幸せな気持ちに包まれて眠り、当日の朝もワクワクして起きた経験はないでしょうか?
脳には、寝る直前に考えたことをリピート再生してくれる習性があります。その日にあった嫌なこと、これから起こる不安のために、その時間を使うのはあまりにももったいないことです。
研究によると、感謝の気持ちを意識的に表すと幸福感を高め、ストレスを減少させることが分かっています。そして、肯定的な視点をもつ練習にもなります。
感謝の気持ちで眠る、目覚めるのは最高の状態。お子様や家族がいる方は、寝る前に「今日はなにかいいことあった?」という会話をするのもオススメです。
3. 読書をする
スマホやタブレットなどの電子書籍ではなく、紙の本で読書をするのもオススメです。
日々の思考から離れて違う現実を味わうことで感情を動かし、気持ちをリセットできます。人間にとって大切な創造力や思考力をレベルアップさせることもできます。
フィクションものは多角的な視点を育て、自己受容や成長の手伝いもしてくれるのです。
4. 気持ちよく深呼吸する
たった1分でも効果が得られる、簡単なリラックス法は深呼吸です。
リラックスとは「心と体の緊張が解けて安らかな状態」になっていること。リラックスした状態を保つには、意識的に自身でリラックスさせる習慣をもつことです。
オススメは「腹式呼吸」です。「腹式呼吸 やり方」で検索すると、動画でも活字でもたくさんの方法が出てくるので自分に合ったものを見つけて実践してあげましょう。
自分で気持ちをコントロールできる、リラックスさせられるという意識は、自己肯定感にはとても重要です。
5. 明日の準備をする
明日の洋服を選ぶ、明日の食事の準備をする。
こうした翌日への準備は、不安を減少させ、「私は有能だと思える」自己効力感を高めることが示されています。その結果、自己肯定感も合わせて向上します。
何もしていない方は簡単なものでよいので、明日のセッティングをしてみませんか?
自己肯定感を自然に高めるためには、日々の習慣が最も重要です。このような習慣をルーティン化させて、心を落ち着けてあげてくださいね。