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「妻に嫌われるの、怖いじゃないですか」犬山紙子・劔樹人夫妻インタビュー#夫婦はつづくよ、どこまでも

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 「妻に嫌われるの、怖いじゃないですか」犬山紙子・劔樹人夫妻インタビュー#夫婦はつづくよ、どこまでも

2021.01.23

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特集:夫婦は続くよ、どこまでも

夫婦でカウンセリングを受けたことで得られたもの

同棲期間を経て夫婦になった二人。夫婦になったことでお互いへの気持ちに変化はあったのだろうか?

「夫婦になったからということで大きな変化はないと思います。それよりも、子どもができてからのほうが変化はあったかもしれないですね」(犬山さん)

というのも、二人は結婚3年目から4年目にかけて、カウンセリングに通っていた。

「カウンセリングに通おうと思ったのには2つ理由があります。一つは、私が怒りっぽい性格で、何かあると彼に当たり散らすことがあって。しかも理不尽なことで彼を責めてしまうのです。このままでは夫は私にストレスを感じて、しんどくなってしまうだろう、彼を傷つけてしまうだろう、そう思ったので、この怒りっぽい性格をどうにかしなければと思ったのです。もう一つは、もともと優しい彼は自罰的で何かあると自分を責めるようなところがありました。そんな相手を責めてしまうのは絶対によくない。夫婦関係はもちろんだけど、まだ小さい我が子にこんな理不尽な関係を見せてはいけないなと思ったんです」(犬山さん)

カウンセリングを受けて、犬山さんは「甘えたいのに甘えられなかった」という感情が怒りとしてアウトプットされ、なんでも言える夫にぶちまけてしまうのだと知ったそうだ。カウンセリングを受けたことで理不尽に怒りにくくなった犬山さんと、自罰的な性格傾向を認識し、対処できた劔さん。夫婦の仲はさらに深まったという。

「夫婦の問題は、夫婦だけだと俯瞰してみるのが難しいです。だから、カウンセリングはオススメです。第三者でプロの目が入るわけですから」(犬山さん)

夫婦の間に危機的な事態が訪れた時、夫婦をよく知っていて客観的に見てくれる専門家がいることで、話を聞いてもらえるという心強い味方を得られたことも大きかった。

カウンセリングが一般的なアメリカと違い、日本ではまだまだカウンセリングについて敷居が高いと感じる人が多い。

「確かに費用面での負担は大きいです。でも、それ以上にメリットが大きい。カウンセリングは、これまでで一番有意義なお金の使い方だったと思っています。ただ、中にはマルチやトンデモ人材もいるので、臨床心理士の資格を持っているかなど、カウンセラーが信頼できる人かどうかは慎重に選ぶべきですね」(犬山さん)

「だって、嫌われるの怖いじゃないですか」

子どもに関して、犬山さんは著書『私、子ども欲しいかもしれない。』(平凡社)の中で、こう記している。

--だって私、「うおーーーー子どもが欲しい!!」って思った瞬間が……、一度もないんです。

—楽しいことよりも、ネガティブな考えがフワフワと現れてはどこかへ行っての繰り返し。目を閉じて老後を想像しても、孫に囲まれてニコニコしている自分は想像つかない。

—将来のことを考えるのは、実は、ものすごく不安です。だから、分かりもしない未来を想像して、自分勝手な意見で逃げてるだけなのかもしれない。適当な御託並べて、逃げて、逃げて、逃げて、酒呑んで、寝て、忘れて。

もともと、子どもが欲しいと思っていなかった犬山さん。だが、犬山さんのお姉さんの「もっと早く産めばよかったなぁ。そしたらこの子と一緒に過ごせる時間がもっと長かったのになぁ。自分が死ぬまでしかおられへんねんで。短すぎる」という言葉をきっかけに、「子ども、欲しいかもしれない」という心境になったそうだ。

とはいっても、やはり子どもを産むことへの心配は尽きなかった。そしてそれは、子どもを産んでからも。心配は続く。

「もともとすごく心配性なんです。なので、育児書をたくさん読んだんですけど、彼も一緒に読んでくれたのが嬉しかったですね」(犬山さん)

「育児は2人でやるものだから、同じだけの知識をつけておくことは大事ですよね。人としてそうだし、彼女にも幻滅されるはず。僕、彼女に嫌われるのが一番怖いから、そういうことはちゃんとしようと思って(笑)」(劔さん)

彼女に嫌われるのが一番怖い!

さらっとすごいことを言うのが、劔さんだ。

語弊があるといけないのだが、よく男性側が「奥さんが怖いから」と言う時、根底にあるのは「奥さんに怒られるのが怖いから」「怒ると面倒だから」ということだったりする(そしてこれが、妻の怒りの火に油を注いでしまうのだが…)。

劔さんはそうではなく、「彼女に嫌われるのが一番怖い」と言った。

そのことを伝えると、劔さんはまた照れた表情で「だって、嫌われたくないですもん」と言った。

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