通常カレーを作る時、お肉や具材を炒めたり、玉ねぎを飴色にしたりと大変ですが、重ね煮で作るカレーは一切なし。温めたにんにく・しょうがの油が重ね煮によって自然と野菜全体に行き渡り、トマトと野菜から出る旨味水分だけでじっくりと煮込まれていきます。
さらにペーストにした重ね煮と合わせることで、小麦粉も使わず美味しいとろみを作ります。水もさほど必要ありません。味付けはカレーパウダーと塩だけで驚くほど決まってしまいます。
今回は、キャベツや玉ねぎなどを使った春野菜の重ね煮がベースになります。旬の野菜の旨みを最大限に引き出した、旨味たっぷりのヘルシーカレーを作っていきましょう。
春野菜の重ね煮
◇まずはベースになる重ね煮を作っていきます。
【材料カレー4〜5皿分】
- 塩‥‥‥‥‥‥‥少々
- にんじん‥‥‥‥‥ 100g 小さめの乱切り
- 玉ねぎ‥‥‥‥‥‥ 200g 1cm幅スライス
- じゃがいも‥‥‥‥ 100g 大きめの乱切り
- かぼちゃ‥‥‥‥‥ 100g 乱切り
- キャベツ‥‥‥‥‥ 100g 2cm幅カット
- きのこ‥‥‥‥‥‥ 100g スライス
- ホールトマト1缶‥ 400g ざく切り
(生トマト400gでもOK)
- にんにく‥‥‥‥‥ 2片 みじん切り
- しょうが‥にんにくと同量 みじん切り
- ごま油‥‥‥‥‥‥ 大さじ1
- 酒‥‥‥‥‥‥‥‥ 大さじ1
【作り方】
- ごま油を入れた鍋でにんにく・しょうがを弱火で炒め、香りが立ってきたら酒を入れます。
- 1にトマト缶を入れ、きのこ→キャベツ→かぼちゃ→じゃがいも→玉ねぎ→にんじんの順に重ねてから、上にひとつまみ塩を振る。
- 蓋を閉め、極弱火にかける。
- 30分ほどして水が上がってきて、にんじんがある程度柔らかくなっていたらそっとかき混ぜ、さらに10分ほど煮込みます。じゃがいもがホクホクになるくらい煮込んだら出来上がり。タッパーなどに移して冷まし、冷蔵庫で保存する。
重ね煮の基本:野菜を切って重ねて、中火にかけるだけ!3~5日くらい保存可能で、使う分量だけをとってスープやみそ汁、炒め物にできますよ。忙しい人は冷蔵庫にあるだけで安心です。
※使い切れない時は小分け冷凍し、そのまま味噌汁。スープなどに使えます。 (冷凍の場合1ヵ月程度保存可能)
美味しいワンポイント
トマトと野菜の水分が次第に上がって絡み出すので、じっくりと火を入れましょう。鍋によってはにんにく・しょうがが焦げやすいので火加減に気をつけてください。焦げは味が変わってしまうので、重ね煮には入れないようにしましょう。
重ね煮アレンジ1: 春野菜のカレー
【材料2人分】
- (具材用)春野菜の重ね煮‥‥‥300g
- (ペースト用)春野菜の重ね煮‥‥‥100g
(調味料)
- カレーパウダー‥‥‥小さじ1〜小さじ1と1/2
- 塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥小さじ1
- 野菜ブイヨン‥‥‥‥少々
【作り方】
- 春野菜の重ね煮100gを、ブレンダーやミキサーで回してペースト状にします。回らなければ、重ね煮の溜まっている水を少し加えます。
- 鍋に春野菜の重ね煮300gと1を入れ、中弱火で温めます。
- カレーパウダー、塩を加えてよく混ぜ味を整えます。濃度が濃すぎるようなら野菜ブイヨンを少量加えて、お好みのとろみに調整して出来上がり。
※お肉を入れる場合は重ね煮の一番上に入れて重ね煮にしても良いです。ただし、肉を入れる分、重ね煮は早めに使い切りましょう。
カレー用に焼いた肉を後から追加するのもおすすめです。
重ね煮アレンジ2: カレーディップ
ペーストの量を増やしてお好みの固さにすれば簡単にカレーディップに。パンやお肉に塗ったり、お弁当に入れるのにも最適です。
重ね煮アレンジ3: 春野菜のトマトスープ
【作り方2人分】
◇水200mlに、春野菜の重ね煮200gを入れ沸かし、しょうゆ大さじ1弱を入れ、こしょうを振って出来上がり。
まとめ
もしお肉を入れたい方は、重ね煮の一番上に入れるか、後から炒めて入れるといいですよ。さらに旨味がプラスされます。出来れば一度野菜だけで作ってみて、どのくらい旨味が出るか試してみてくださいね。そうすればお肉の量も少し減らしていけるかもしれません。
重ね煮に使う材料は、冷蔵庫の中にあるものを使っていって大丈夫です。キャベツの代わりに小松菜を入れたり、じゃがいもの代わりにさつまいもを入れたり、クリエーティブに楽しんでみてください。りんごなんかもいいですね。
新しい春に新しいカレー。是非ご家庭に取り入れてみてください。
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