潜在意識インタビュアーって?
「潜在意識インタビュアーって、何をする人ですか?」。
そう聞かれることがある。確かに、自分でもちょっと説明が難しい肩書だと思う。けれど、私はこの言葉がとても気に入っている。
夫には「この肩書、わかりにくいよ」と言われているし、コラムから私を知った人からは、「前向きな40代のkahoさんが、潜在意識のインタビューってどういうこと?」と混乱されたこともある。
「潜在意識インタビュアーって、何をする人ですか?」と聞かれたとき私は、「言葉の奥にある”本人すら気づいていない心の声を引き出す専門家”です」と答えている。
人は、自分の悩みを言葉にしようとする時、無意識に嘘をつく。というより、自分にとって「都合のいい悩み」しか口に出せなかったりする。
本音は怖いし、見たくない。言った瞬間、崩れてしまうような気がするのかもしれない。
だけど、本当の根っこに触れなければ、問題はずっと終わらない。だから私は、話の隙間、声の揺れ、目の奥の光を頼りに、その人が“本当は感じていること”を探しにいく。
私の仕事は、「ここじゃない?」という場所を一緒に見つけて、気づき、癒すことだ。
生き方のクセを知る
「潜在意識インタビュー」を受けてみたいと思う人は、同時に、「怖い」という感情が溢れるらしい。
人は、自分の中の本音や真実と向き合うことにものすごく恐怖を感じる。でも、実際にそれを見たり、自覚したりした後、「知らなきゃよかった」「受けなきゃよかった」という人はいない。
これまで多くの人にインタビューをしてきて感じるのは、人は、過去の経験や思い込みから「自分を責めるクセ」「我慢してしまうクセ」を持っているということ。
しかもそれは無意識にしていることなので、自分では気づきにくい。でも、生き方のクセとして必ず出るし、同じようなことに悩み続けてしまう。
潜在意識インタビューは、そうしたクセの根っこを見つけ出し、「もう責めなくていいよ」「本音を聞いても大丈夫だよ」ということを伝えていく。私がアドバイスをするのではなく、受ける方自身が「内側から湧く答え」を受け取るイメージ。
「私、こんなこと思っていたんだ」
「えぇ! これが原因だったんですか?」
見るべきポイントを知ったとき、だいたいの人はこう驚きながらも、「実は知っていたんだけどね……」という顔をする。
人生を終えるとき、何を感じる?
人生は一度きりだ。言われなくてもわかっていることだろうけど、その一度きりの人生を大事に生きていない人が多いなと感じることがある。
例えば、パートナーに対して愚痴しか出てこない人。パートナーと言えども他人なので、生活を共にしていれば、腹が立つことだってあるし、話したくない気分のときもある。
でも、それが毎日、毎日続く場合、その状況をどうにかして改善したほうがいい。
どうしたって愚痴しかでてこないのなら、パートナーとしての関係を解消するということも考えるべきだし、解消するほどではないということであれば、愚痴ばかりの日々をどう好転させるかを考え、行動する。
そのどちらもせずに、愚痴を言い続けるだけの人生を生きる人を見ていると、「人生は一度きりだよ」と思う。
それが本当に望む人生なんだろうか。私は、そんな場面に出会うたびに思う。「変わらないままで、いいの?」と。
変化にはエネルギーがいるし、痛みを伴うこともある。でも、動かなければ、何も変わらない。
私は、この人生が終わる瞬間、「満ち足りた人生だった」と思いたいと思っているし、そう思えるように生きている。100%満たすことはできなくても、そうなるように努力して生きてきたということが大事だと思っている。
そう思えるのは、この46年の人生の中で怖くても自分の悩みの根本と向き合い、変化を恐れないと決めた瞬間があったからだ。
そういう自分自身の経験を経て、私は「潜在意識インタビュアー」という肩書きを持ち活動をしている。
潜在意識インタビューをするたびに感じることがある。
「不幸でいることに慣れてしまうより、幸せに生きる方が、よっぽど簡単だ」と。
ただ、そう感じるためには、自分の本音を知らなくてはいけない。自分を苦しめている思い込みを手放すと決める必要がある。
そして、それができたとき、人は驚くほど軽くなる。「こんなに楽に生きてよかったんだ」と知ることができる。