人生の課題と向き合う
生きていると、「これは、人生の課題だ」と思うようなことが定期的に起こる。
きついなぁ。しんどいなぁと思うようなことは、ただ起きているわけではなくて必ず意味があるのだ。
若い頃はそれを、「辛い!」「しんどい!」。私ばっかりなんでこんな思いをしなくちゃいけないんだ! と受け取っていたけど、ある程度年齢と経験を重ねてきた私は、「おっ。今度の課題は何だい?」と思えるくらいの余裕は持てるようになった。
そして私は今、新たな課題と向き合っているところだ。このタイミングでこの課題と向き合うことになるのかぁと思うような大きな課題だ。
私はこういう時ついつい誰かに答えを求めようとしてしまう。推理小説は最初に犯人を確認してから読みはじめるようなところがある私だけど、自分に起こることについても、「この課題と向き合わされている理由」とか、「これを乗り越えたらどうなるか」という結果を先に知りたくなる。
それがわかっていれば、きつそうに見える道もすすんで行けそうな気がするから。でも、その答えは自分の中にしかない。ということもようやくこの歳になってわかってきた。というか、その答えを作るのも自分なのだ。
今回の課題と向き合いながら、このことに気づけたのは私にとって大きな収穫だった。
潜在意識インタビュアーとは
私は、潜在意識インタビュアーという肩書を持っている。
潜在意識というのは、私たち日常的に意識し、認識している意識のさらに下のほうにある深層心理の一部。この潜在意識が、実は私たちの思考や感情、行動に大きな影響を与えると言われている。
そして、現実を作りだすのもまた潜在意識の中にあるものが大きく影響する。
例えば、「お金持ちになりたい」と顕在意識で願う。その願いは、「お金を持ってない」という意識から生まれる願いだ。潜在意識で、「私はお金がない」という意識が働いている以上、「お金持ちなる」という願いを叶えるのは難しい。
よく聞く引き寄せの法則。これもまた、実現化したい願いを顕在意識ではなく潜在意識の中に落とし込むことで現実になるとされている。
どんなに顕在意識で考えても、潜在意識の中にあるものが現実化するのだから、顕在意識は潜在意識に勝つことはできない。
潜在意識にあるネガティブな思考をなくしたり、そこに望む意識をインプットするために自分でできることのひとつに瞑想がある。私も眠る前の時間、顕在意識と潜在意識の間にある蓋を開け、潜在意識の中に望む意識をインプットしていく。
瞑想をしたり、自分でそれが難しい場合は、セラピストなどの力を借りて潜在意識の中を見ることができる。
潜在意識を知り人生を変える
人は無意識に、心の中の叫びや抱えきれないものをサインとして他者に発信する。けど、このサインに気づける人は意外と少ない。
私は、インタビュアーという仕事を10年以上続けていく中で、ある時自分が、その人が言葉で発していること以上のものをキャッチしていることに気づいた。
話を聞きながら、その人が言葉にはしていないけど気づいてほしいこと。本当は吐き出したいことを敏感に拾う。ずっと心に仕舞ってきたものを言葉にするのは簡単なことではなかったりする。
なので、私は気持ちを吐露しやすい質問を投げかける。すると、その人は意図せずに無意識の状態で言葉を発信する。
「あれ? なんでこんな話、しちゃったんだろう」
「私、自分のことを人に話すのが苦手なのに、今日は自然と話せちゃいました」
「なんでだろう。すごく話しやすくてなんでも聞いてほしくなる」
これまで、インタビューをする中で何人もの人に言われた言葉だ。記事には書けない話をしてくれた人もたくさんいる。
誰もが自分だけでは抱えきれないものを抱えている。言葉にすることで楽になるものもあれば、自分にとってそれが手放したいものだと確認できることもある。
日本人は、自分のことを人に話すのが苦手だったりするから、カウンセリングが浸透しないのかなと私は考えている。でも、この時代、悩める多くの人達が救われる手段のひとつに、「気持ちを吐き出す」「聞いてもらう」がある。
それも、自分でも気づいていなかった気持ちの吐き出しが大事なのだ。
私が今向き合っている課題もまた、ずっと手放したいと思っていたものへの気づきだった。
潜在意識の中にある課題を知った人、認識した人の多くはポジティブな思考になりネガティブなパターンから解放されていく。その変化は充実した人生を築くための大きな1歩になる。
私がやっている潜在意識インタビューは、その過程を伴走する役目を果たしている。