結婚報告にどんな言葉をかける?
数年前、「今度、結婚することになりました」と報告をしてくれた子に、「おめでとう! 結婚は人生を豊かにしてくれるよ」と伝えたら、その瞬間、目に涙を溜めて、「そんな風に言ってくれた人初めてです」と言われたことがある。
「結婚するんですと伝えると、『結婚するなんてもったいない』とか『なんで結婚なんてするの?』みたいな反応が多くて、報告するのが苦痛になってきたところだったんです」と。
「結婚報告を受けてそんなこと言う人いる?」と驚いた。私は、自分自身が結婚をしたことで感じていることをお祝いと共に伝えただけであって、特別なことを言ったつもりはないので、その子の話がとても印象に残った。
ところが、その後も結婚報告を受ける度に、「おめでとう! 結婚は人生を豊かにしてくれるよ」と伝えると、同じように驚いた顔をしたり、泣きそうな顔になりながら、「そんな風に言ってくれた人初めてです」と言った人は少なくなかった。
結婚はゴールではない。むしろそこからがスタート。結婚が決まったばかりの頃に思い描いたようなラブラブな結婚生活を永遠に送る人は少ないかもしれないけど、酸いも甘いも含めて結婚は人生を豊かにすると、私は思っている。
ちなみに、私の知人たちが特別”結婚を祝えない人”に囲まれているわけではない。
年齢を重ねるって楽しいこと
私は、20代の頃から「私の人生は40代から」と思って生きてきたので、40代になることが楽しみで仕方なかった。
悩み苦しんだ20代を終え、30代になったばかりのことはまだ少し闇を抱えていたものの、30代前半に結婚、30代半ばで妊娠・出産。30代後半は子育てをしながら過ごし、40代が近づいてくることにワクワクしていた。
そして、実際に40代になってみたら、「本当に最高! 40代最高!」と思いながら、1年、1年を味わいながら生きているし、最近は、
「40代がこんなに楽しいってことはだよ……? 50代はもっと楽しいってことじゃない? ひゃっほーい!」
という気持ちになっている。
「kahoさんを見てると、本当に40代って楽しいんだろうなぁって思うし希望が湧きます」とよく言われる。
私にも、「年齢を重ねるのが楽しみ!」と感じさせてくれる先輩たちがいたので、私も今、後輩ちゃんたちにとってそういう存在になれていうことがうれしい。
ネガティブな情報は、経験から得られるものが減る
自分がすでに経験したことについて、これから経験する人に自分の考えや感じたことを伝えるというのは良くも悪くも影響が大きい。
私は、できればポジティブな要素を含んだ体験談を伝えたいと思っているし、聞くのもワクワクするような体験談が良い。
どんなことだって、新しい経験をするときは心がウキウキ、ワクワクする。そんなときに、ネガティブな体験談を伝えられたら、これから起こることで感じ、得られるものの可能性がグンッと減ってしまう気がするし、「それは、私が経験してから決めます!」と思う。
逆にポジティブな情報は、「私もそんな風に感じられるかな(ワクワク)」「それ以上の良さを感じてみたい(ウキウキ)」という気持ちで挑めるような気がするし、きっとその体験から得られるものもポジティブなものが多いはず。
実際に感じたことであっても、これから経験する人にネガティブなイメージを植え付けるようなアドバイスは、できればやめておいた方が良い。
あ! そんな私でも、人生でひとつだけネガティブな情報だけど聞いておきたかった~! と思ったものがある。
それは、産後に授乳をはじめたときの乳首の痛み。
「おっぱいあげるとき、こんなに乳首が痛いなんて誰も教えてくれなかった~!」
知っていても痛いことにかわりはないけど、それでも事前に知っておきたかった情報だった。