47歳になって感じること
このコラムが掲載になる日は、私の47歳の誕生日だ。
47歳。
年齢を重ねることに抵抗がない私。また1つ年齢を重ねて、ウキウキ、ワクワク、ドキドキした気持ちでいる。
まだ、年齢を重ねることに抵抗を感じていた頃に想像していた47歳は、”人生の残り時間を自信なく生きているおばさん”だった。
年齢を重ねるということに対して一定数の人が持つこういったネガティブなイメージは、どのタイミングで埋め込まれていくのだろう。
もしかすると、多感な時期にインプットする情報の中に、「年齢を重ねること=恐怖」となるようなものが溢れているのかもしれない。
けど、実際にその年齢になった自分を鏡で見ると、「まだまだ若い!」と感じるし、「私の人生、ここからが本番!」と本気で思う。
私は、実際に年齢を重ね続ける中で、「年を取るっていやなことだぁ」と感じたことってそんなにない。
あまりこういった発信をしている人は多くないのかもしれないが、「年齢を重ねるって、本当に楽しくてワクワクすることだよ!」ということを、私はやっぱり発信し続けていきたい! と、47歳を迎える今、改めて強く感じる。
20代でたくさんの影響を受けた『やまとなでしこ』
私が22歳のとき、フジテレビ系列で『やまとなでしこ』というドラマが放送された。私はこのドラマが大好きで、セリフをほぼ覚えている! と言えるほど繰り返し見てきた。
このドラマを見ていた翌年。23歳で上京した私は、ドラマの中に出てきた場所に片っ端から出かけた。今でいう、聖地巡礼というやつだ。
代官山には何度も足を運んだし、オープニングで桜子さんがお茶をするカフェにも行った。今はもうなくなってしまったレストランにも行ったことがある。
当時お付き合いしていた人は、私があまりにも『やまとなでしこ』を好きなので、東十条さんと同じ車を買って驚かせてくれた。
とにかく、20代の私が大きく影響を受けたドラマだ。
配信サービスでも見られるようになったので、何年かぶりに『やまとなでしこ』を見た。
相変わらずおもしろい。すでに5回転くらい見た。こんなに何度見ても飽きないドラマってすごい。
なぜ、こんなに飽きないのだろう。その理由のひとつに、全く同じ内容のドラマでも、見ている自分の年齢、立場が違ったことで感じ方や、見え方が変化するというのがあるのかもしれない。
年齢を重ねても、人生って楽しいんだ!
22歳の時に見ていたときとは、各キャラクターの見え方も変わる。40代後半の今、改めてこのドラマを見ると新しい発見がたくさんある。まず、佐久間先生の奥さまの真理子さんがすごい。
夫が合コンで出会った人たちが、自分の家に集まっていてもニコニコ。お金持ちしか愛せないという桜子をみんなが批判しても、「桜子さんは良い子よ」と欧介にプッシュしまくる。
「こんな奥さん、いる!? いや、いないでしょ」と思いながら、真理子さんに注目してしまう。
あの当時はそんな風に思ったことはなかったけど、「真理子さんのように穏やかに歳を重ねられたら素敵だなぁ」と思う。
「女が最高値で売れるのは27。私の統計では27歳が売り時のピークなの。それを越えたら値崩れを起こすわ」
これは、『やまとなでしこ』の中でも有名な桜子さんのセリフのひとつ。
年齢を重ねることへのネガティブなイメージを無意識にインプットするというのはこういうところにもあるのだろう。22歳の私には、この言葉はかなり衝撃的で焦りを感じさせるものだった。
とは言え、このドラマには、お金が全てだった桜子さんが、「お金では買えないたったひとつのもの」に気づいて欧介さんと結ばれるということで、「生きていく中で、本当に大切なものは何かに気づく」という大事なメッセージも詰まっている。
久しぶりに『やまとなでしこ』を見た私は、「私の人生、お金では買えない大切なものは全て揃っているかも!」と感じることができたし、それはやはり、このドラマを20代から何度も見てきた中で、その大事なメッセージをちゃんとキャッチできていたからだろう。
どれだけ影響受けてるんだ! と思われそうだけど、誰にでもそういうドラマってあるはず。
そして、40代後半。今の私が何度も見ているドラマが、『続・続・最後から二番目の恋』。最初のシリーズから13年。ずっと好きなドラマだ。
このドラマの中には、年齢を重ねても、人生って楽しいんだ! というメッセージが詰まっているように思う。ドラマを見ている1時間。笑ったり、泣いたり、感情が忙しい。でも、見終わった後に感じるのは、満ち足りた幸福感だったりする。
こういうドラマを見て、良いメッセージをたくさんインプットして、年齢を重ねることに抵抗なく、むしろワクワクする人が増えていくと良いなぁと思う。