実年齢より老けてみられていた頃
小学校5年生のとき、母に頼まれてスーパーに行ったら、店頭で催事をしていたおじさんに、「ちょっと、そこの奥さん!」と声をかけられたことがある。
この話は、今や私の持ちネタとなっているけれど、11歳の私にとってはかなり衝撃的な出来事だった。47歳になった今も、あのときのおじさんの声がはっきり記憶に残っている。
25歳のとき、取引先の方との会食で、「社会人20年目。子育て10年目です! という目をしているのに、まだ25歳? 独身? 本当に?」と言われたこともある。
とにかく、若い頃は、実年齢よりも常に上に見られていた。いわゆる、”老け顔”だったのだろう。
それが、ある頃から逆転する。最近では、年齢を言うと、「え! 30代だと思ってました!」とか、「見えない!」と言われることが増えた。そして、若い頃よりもずっと、「きれいですね」と言われることが増えた。
とても、気持ちが良い。「もっと言って(照)」という気持ちになる。
「美しさ」は、心の状態がつくり出す光
若い頃はあまり意識していなかったけれど、年齢を重ねる毎にどんどん美しくなっていく人がいる。
それは、スキンケアやメイクのテクニックだけでは説明できない“内側からの輝き”だなと感じる。
例えば、同じ服を着ても、同じメイクをしても、印象がまったく違う人がいる。その違いを生むのは、なんだろうと考えて、あることに気づいた。それは、表情でも姿勢でもなく、「その人の放つ空気」だ。
怒りや不満を溜めたまま笑顔をつくっても、どこかぎこちない。でも、心が満たされている人の笑顔には、透明感がある。
本当の美しさとは、外側を整えるよりも先に、「自分の内側をどんな気分で満たしているか」で、決まるのではないだろうか。
年齢を重ねる毎に美しさが増す人は、自分を大切に扱っている。
ものすごく特別なことをしているわけではなく、目覚めの白湯を丁寧に味わったり、好きな香りのハンドクリームを塗ったり……。そういう「小さな幸せ」を感じ取る力がある人は、エネルギーを美しく循環させているような気がする。
つまり、“美人オーラ”の正体は、「自分の心地よさをちゃんと優先している人」なのだ。
年齢を重ねるほど、美しさには“深み”がでる
20代の美しさは、若さが最強の武器になる。20代の若さを失ってみて思うのは、やっぱり「若いって素晴らしい!」だったりする。けど、30代・40代からの美しさは、輝きに深みが増していく。
私の20代は、若さはあったけど美しさを放つようなエネルギーはなかった、常に負の感情に支配されていたし、自分を満たそうなんて気持ちも皆無だった。
むしろ、そんな考えがあることすら知らなかった。
30代もまだまだエネルギー的には負が大きかったかもしれない。それでも、私は年齢を重ねることだけは楽しみだった。この先の未来に、私の本当の人生が待っている。と、常に思っていたから。
そして、40代になった今、私は自分を満たすことを知り、そのための時間や努力を惜しまない。
もちろん、スキンケアやメイク面での努力もするけれど、それよりも”内側から放たれる美しさのエネルギー”を増やすことを意識している。
経験や痛みを乗り越えた分だけ、表情に優しさが増し、言葉に温度が宿る。それが、若さでは出せない“エネルギーの美しさ”。
「年齢を重ねる=衰える」ではなく、「年齢を重ねる=波動が磨かれる」もの。
みなさんもぜひ、そんな視点で自分を見つめてみてほしい。その意識を持った瞬間から、あなたの中の“本当の美しさ”が溢れ出てくるから。



