自分の声を聞くということ
私は、インタビュアーという仕事柄、自分の声を聞く機会が多い。
記事を書くときは、取材のときに録音した音データを聞きながらテープ起こしをする。自分で行ったインタビューだけど、テープ越しに聞くと、実際のインタビューのときとはまた違った印象を受ける。
人は、動画などで自分の声を聞くと違和感を覚える。普段、骨導音で聞いている自分の声と録音された気導音では、全く違った印象を受けるからだ。
私も、この仕事をはじめたばかりの頃は、インタビューを終えた後のテープ起こしがすごく苦痛だった。それは、聞き慣れない自分の声を聞かなくてはいけないことと、話し方に気になる箇所ばかり見つけてしまうのが理由だった。
とは言え、15年近くこの仕事を続けてきたので、テープ越しに聞く自分の声にも話し方にもすっかり慣れてしまった。
最近では、「これが私の話し方!」と受け止めているので、気にすることもなくなった。
コロナ禍を機にオンライン取材が増え、話す自分を動画で見ながらテープ起こしをすることも増えた。最初こそ、「うわぁ。話をしているときの自分て、こんな感じなんだ」と思ったけど、それにもすっかり慣れた。
自分の声に潜む自信のなさ
メディア用のインタビュアーと潜在意識インタビュアー。2つの顔を持つ私は、人の話を聞くこと、聞きだすことに関してはプロフェッショナルな気持ちで挑んている。
人と話をしていると、その人の声色から気持ちを受け取ることがある。表情と声色が一致しないと、「あ、今の言葉は気持ちとは違うな」とわかる。
今は、テキストベースのコミュニケーションが増えていて、昔のように電話で相手の声から気持ちを感じるようなシチュエーションが減ってしまった。なので、声の中にある情報について意識する人は少ないかもしれない。でも、声にはすごく情報が詰まっている。
私は、「これが私の話し方!」と、受け止めてはいるけれど、時々テープ起こしをしながら感じていたことがある。それは、「声の中に自信のなさが表れてるんだよなぁ」ということ。
テープ起こしのときに聞く自分の声には、いつも自信のなさが溢れていた。
そんなことを考えていたら、「声診断」という診断をやっている方と出会った。
「おもしろそう!」
そう感じるものには、迷わず飛びつくタイプなので、さっそく受けてみた。
声から読み取れる情報量の多さ
前途した通り、声から読み取れる情報はたくさんあると頭では理解していた。けど、「声診断」を受けてみたら、それ以上の情報が“声”から拾えるということに驚いた。
私が、声診断を受けたのは音声心理士(日本声診断協会)の岸 真規子さん。「声診断」は、”こころのレントゲン”とも言うらしい。
診断はオンラインで受けることができて、声を発すると音声分析ソフトで解析された波形が出てくる。
驚くことに、声から、顕在意識、潜在意識、さらにはより深い“魂”が求めているものまで読み取ることができるという。
自分でも気がついていた「自信のなさ」。この診断でも、はっきり! わかりやすく出ていた。
この診断がおもしろいのは、声から読み取った顕在意識、潜在意識、超意識にある人のこころを可視化してみられること。診断中に伝えてもらえることを聞いていると、占いを受けているような気分になるくらい。
「えぇ! すごい! どうしてわかるんですか?」
なんて言葉が、何度も出てくる(笑)。
私は、全ての意識の中で「自信」がなかった。この診断は、「あなたは、自信がありません」で終わるのではなく、そうなってしまった理由を深堀りして、「自信」を持つために必要な行動、思考についての気づきを与えてくれる。
最近、自分でも少し意識の変化があったので、その方法を聞いて、「私、できます!」という気持ちになった。
その時点ですでに、私の中に「自信」が出てきているのだ。
こんなにも、声からいろいろ情報が読み取れるなんて驚きだった。まさに、”こころのレントゲン”。
私は、この歳になって、「自分自身と向き合う」という言葉の意味をようやく理解し、それを行動に移せるようになってきた。
頭ではわかっているけど……レベルで向き合っていたときとは、あきらかに違う変化を感じている。
可視化された情報を見ながら理解するって、すごく大事なことなのかもしれない。だって、これから私は、今まで蓋をしていた「自信」がどんどん溢れ出てくる気がしてならないもの!