相談:時代錯誤では!? 亭主関白な夫に子どもが……
昭和のような夫に子どもへの悪影響が不安
結婚して12年目、一人息子は小学3年生です。夫は私の新卒時の上司で8歳年上なこともあり、家族の中でも上下関係があります。
仕事は一生懸命で、家族に不自由のない暮らしを、と考えてくれる夫はストレスがたまるとたまにイライラをぶつけてきたりしますが夫婦なんてそんなものだろうと思っていました。
先日、友人の家に遊びに行っていた息子がすごく驚いた様子で「○○君の家って、おとうさんがお母さんにご飯をつくっただけで「ありがとう」って言うんだよ!」と驚いた様子で帰ってきました。
思えば私自身、夫から「ありがとう」なんて言われたことはありません。
夫から言われたことが理不尽だと感じても「まぁいいや」と妥協して生活してきました。
夫も別に無理なことを言っていたり、耐えられないような要求をするような人ではないので、問題なかったのですが、息子からすると「○○君の家ってうちと違う、家族が仲が良くていいな」と思っているそうです。
たしかにこのご時世、私と夫との関係を見て育つと、息子が時代錯誤な男性に育つ可能性があるかもと思い、そこが不安です。
私だって欲を言えば夫婦で対等に意見を言ったり、感謝したり感謝されたりしたいのですが……今さらどう変えればいいのか検討もつきません。
(39歳 福岡県 うさみみ 専業主婦)
小田桐あさぎさんからアドバイス:良好な夫婦関係は一朝一夕では構築できない
子どもへの悪影響について
まずはお子さんへの影響が心配だということで、そちらから考えていきましょう。
息子さんがどんな家庭を作りたいか? は息子さん次第でいくらでも選べると私は思います。なのでまず、うさみみさんと旦那さんの関係性によって、息子さんが時代錯誤な男性に育つのでは? ということは心配されなくて良いと思います。現に私たち世代の男性は、親世代の男性とは全く違いますよね。
もちろん、他の家庭を知らないと「これが正しい」と思いがちかと思いますので、一緒に「夫婦のかたち」について話し合う、友人の夫婦関係を見せるなど、いろいろな形を見せることは大事だとおもいます。
でも、うさみみさんが今時点で「これはマズイ」と思うのであれば、すこしずつでも会話の中でジェンダーについて触れながら話をすることで息子さんにも少しずつ「夫婦関係に正解はないし、男女の差もないんだ」と気付いていくのではないでしょうか。
自分の幸せを自ら取りにいく覚悟が必要
それよりもやはり考えるべきは、うさみみさん自体がどうしたいか? だと思います。もしもうさみみさんが本気で息子さんのご友人宅のような夫婦関係に変えたければ、ご自分次第でいくらでも変えることは可能だと思います。ただうさみみさんご自身が、本当にそういう夫婦関係を望んでいるのか? については、一度じっくり考えてみても良いかもしれません。
息子さんが見てきたご友人宅の姿というのは、一部分でしかないですよね。もしかしたら奥様のほうが年上なのかもしれないし、旦那さんの収入が低いのかもしれません。あるいは、そういった夫婦関係でいるために、並々ならぬ努力をされてきてるのかもしれません。
私の元を訪れた女性の多くが、夫婦関係を大きく改善し、パートナーと理想的な関係を築けるようになっていきます。しかし、そこに至るまでに、彼女たちが並々ならぬ努力をしてきたことも事実です。
これは私の持論ですが、夫婦関係というのは女性が鍵を握っており、女性次第でいくらでも改善する反面、自分から行動を起こさない限りは何も変化しないのです。
具体的には、うさみみさんも書かれているように、ご自分の意見を正々堂々と表明したり、イライラをぶつけられたら毅然とした態度を見せるなど、波風が立つことを恐れず、自分の幸せを自ら取りにいく覚悟が必要です。また自分の幸せも主張する一方で、旦那さんにとっての幸せな夫婦のあり方も模索し、すり合わせをしていくことも必要不可欠です。
今の関係性に甘んじず、ご自分が変化してまで改善したいほど不満なのか? ということを、今一度考えてみても良いかもしれません。ひょっとしたら、今でも十分満足なのに、不満な気になってしまっているだけかもしれませんよ。
変なたとえかもしれませんが、ハワイで楽しく過ごしていたのに、知り合いの家族がスイートルームに泊まっているのを知って、急に不満に感じるような……。スイートに泊まる選択肢もあったけれど、お金と満足度の兼ね合いで今のお部屋を選んだのは自分なのに、そのことを忘れて楽しめなくなっているとしたら、それはとてももったいないことですよね。もちろん、もしもご自分が変化しても、やはり改善したい! と思う場合は、いくらでも、いつからでも可能だと思います。ただし、それには苦労も伴いますけども……。まずは自分が本当にどうしたいのか、しっかり考えてみてください。
応援しています!