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「子どもを産んでから夫婦関係が悪化。どうすればいいですか」#小田桐あさぎのアラフォー人生お悩み相談

カルチャー

2021.01.30 更新

女性の人生は結婚、出産、キャリア、子育て……と悩みや選択のオンパレード! 「どうすれば一番いいんだろう」と悩むことが少なからずありますよね。正解はどれかわからないけれど、自分の固定観念「こうしなきゃ、こうでなきゃ」を手放すと、自分にとっての最適な答えが見つけられるかもしれません。 『「私、ちゃんとしなきゃ」から卒業する本』著者の小田桐あさぎさんに聞く「アラフォーの人生相談」。今回は「産後に夫婦関係が悪化した」というお悩みです。

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連載:小田桐あさぎの 揺れる惑う悩めるアラフォー 人生お悩み相談

【連載】小田桐あさぎの 揺れる惑う悩めるアラフォー 人生お悩み相談

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もくじ

相談:産後から夫婦関係が悪化中(進行形)
子どもを産む前と変わらない夫にイライラ
小田桐あさぎさんからのアドバイス:旦那さんの意識が低い、性格が悪いわけではない
一番大事なのは「余裕」。相手にわかってもらう、変わってもらうのではなく「余裕を作る」
変わるべきは夫?2人とも我慢しない状態を目指そう!

相談:産後から夫婦関係が悪化中(進行形)

子どもを産む前と変わらない夫にイライラ

産後から夫婦関係が悪化

結婚は早かったものの、子どもができず、40歳にしてやっと子どもを授かりました。それまでは夫と2人、仲良く生活していたのですが、子どもができてからうまくかみ合わず、イライラしてばかりいます。

妊娠中から、体調不良や通院などで仕事も制限しなければならないような状況だったのに、夫は相変わらず飲み会や趣味のゴルフなどありました。それでも妊娠中は私も「ホルモンバランスのせいかも」「出産までの間だし」と我慢していましたが、出産してからは余計に今までと変わらない生活を送る夫にイライラがとまりません。

ずっと家にいることが良くないのかと思い、保育園を探し回りました。結果、少し遠いですが空きが出た保育室に通えることになり、私の職場復帰を早めました。しかし、仕事復帰してみてもやはり負担は私のほうが多く、夫へのイライラが止まりません。

コロナの影響で夫婦2人ともでテレワークになり、もう一緒にいることが苦痛で、実家にかえってきてしまいました。

なぜこんなにイライラするかというと、やはり妊娠前まで対等に感じていたのにも関わらず、妊娠から出産後まで我慢するのは私だけ、育休などを取って家にいる時間は私のほうが長かったとはいえ家事も私が主体になってしまったことが原因だと思います。

何度か話し合いをもうけようとしたのですが、夫も「そんなにイライラするほどのことか」「じゃあ俺も家にいればいいのか」と根本的に分かり合うことができず、そこが余計に彼への不信感に……

このままだと離婚になると思いますが、まだ子どもが小さいのに、パパを取ってしまっていいのか、そこだけがネックです。あさぎさんはどう思いますか?

(東京都・42歳・キッキー・正社員)

小田桐あさぎさんからのアドバイス:旦那さんの意識が低い、性格が悪いわけではない

「産後クライシス」という言葉が市民権を得て「産後2,3年は要注意」ということを認識している人が増えてきた今日この頃。出産後2、3年ほどの間に、夫婦仲が悪化するというこの時期は最も離婚率が高い時期なんだそうです。
※産後夫婦ナビ

産後の女性にはホルモンバランスや体調不良、子育てに対する不安や時間の使い方など、さまざまな変化が一気に起こります。それに対し、何一つ変化をしない男性との間にギャップが出てしまうのが大きな原因です。

はじめての子どもが2歳になる頃に「夫への愛」を実感できる人の割合が34%程度まで落ち込んでしまうという調査結果があったり、離婚の時期の調査でも子どもが0歳~2歳の時期が最も多く、なんと4割近くを占めるそうです。
※厚生労働省「全国ひとり親世帯等調査結果報告(2016年)」

つまり、まずキッキーさんの現在の状況は、決して不自然や不可解なことではなく、むしろ日本ではごく一般的な状況であると言えます。キッキーさんがイライラしてしまうことも、旦那さまが何も変化しないことも、残念ながら今の日本においてはそんなに珍しい状況ではない、つまり夫婦どちらも悪くはないのかもしれません。周りの大多数やご自身の育った環境に左右されてしまうことは自然なことだと考えるのであれば、この「産後の夫婦のすれ違い」は脈々と受け継がれてしまった空気で、けしてキッキーさんの旦那さんの性格が悪いわけではないのではないのです。まずはこのことを念頭においてみてください。

一番大事なのは「余裕」。相手にわかってもらう、変わってもらうのではなく「余裕を作る」

前述のデータを見てみると、子どもの年齢が3歳以降になると、離婚率は半分以下になっています。つまり「喉元過ぎれば暑さを忘れる」ではないですが、あと数ヶ月〜1年くらいの時期を乗り越えると、おそらく何も対策をせずとも、子供への手の掛かり具合が半減していくと共に、旦那さまに対するイライラも自然と薄れていくのではないかと思います。

なので正直「今だけ」と自分に言い聞かせてこのままやり過ごすのも、一つの手だと思います。おそらく日本で結婚生活を継続している多くの夫婦は、そのように乗り切っている人も多いのではないでしょうか。

しかしそうではなく、もう一度良好な夫婦関係を取り戻したいと考えるのであれば、労力や時間はかかるものの、それも可能かと思います。

私自身は、産後クライシスを絶対に防止したかったので、産前〜産後も色々と対策をしていました。その結果、現在では長女が5歳、次女が10ヶ月ですが、今まで夫にも子供にもイライラしたことは一度もありませんし、愛情はむしろ新婚当初より増しています。

では私が具体的に何をしていたか?というと、一番意識していたのは私自身が優先順位の一番を子どもにしないことでした。

母親としては、子どもが生まれるとどうしても優先順位の一位が子どもになってしまい、自分や旦那さんが二の次、三の次になってしまいがちです。しかし、私自身が夫と仲良くいたかったので、私や夫の優先順位を下げないように、意識していました。

つまり意識的に家事や育児の優先順位を下げていた、ということです。キッキーさんのご相談内容の中には、お子様に対する不満は出てきませんが、イライラしないために一番大切なのはやはり「余裕」です。子どもが生まれたとしても自分自身の余裕を確保するために、手を抜くのです。

変わるべきは夫?2人とも我慢しない状態を目指そう!

変わるべきは夫では? と思うかもしれません。しかし相談内容に「我慢するのは私だけ」という文章がありましたが、2人で我慢することを目指すのではなく、2人とも我慢しないスタイルを模索したほうが、やはり夫婦ともに幸せなのではないでしょうか。現在、旦那さまはあまり我慢されてないと思っていますよね。そこももしかしたら旦那さまなりに我慢していることがあるかもしれません。それも相まって話し合いにならないのかもしれません。ですので、キッキーさん自身はもちろん、旦那さまも我慢しないことを目指すのが重要なのです。

まずは家事や育児によって自分自身に我慢が生じてしまわないよう、可能な限り手を抜いてみるのはいかがでしょうか。私だって手を抜きたいけど、そのために夫が協力してくれないから悩んでるんだ! と言われてしまいそうですが(汗)
今は家事代行や保育園の延長制度、ベビーシッターや美味しいお惣菜や手軽な外食など、外部にも安価で頼れるサービスがたくさんあります。

日本の標準的な家事や育児を真っ当にこなそうとすると、どうしても母親の我慢や努力が必要になってきます。まずは、家事や育児から、少しでも手を抜けるところはないか模索してみるのはいかがでしょうか。洗濯は本当に毎日しなければならないですか? 便利家電を駆使していますか? 毎日手作りのご飯じゃないとダメでしょうか。シッターさんはそんなに高いところばかりですか? 調べてみると色々な方法があることに気付けるかもしれません。家事・育児の手の抜き方の色々な方法は小著にも記載させていただいておりますので、良かったら読んでみてくださいね。参考になれば幸いです。

応援しています。

小田桐あさぎ:自分らしい魅力を開花するスクールは4年間で400名以上の女性が受講。「VERY」など女性向けメディア掲載歴も多数。著書に「私、ちゃんとしなきゃから卒業する本」「嫌なこと全部やめたらすごかった」がある。

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著者

小田桐あさぎ

小田桐あさぎ

出会って2週間で結婚。第一子の妊娠中にブログを開設。独自論が好評を博し月間30万PVの人気ブログへ。自分らしい魅力を開花するスクールは4年間で400名以上の女性が受講。「VERY」など女性向けメディア掲載歴も多数。著書に「私、ちゃんとしなきゃから卒業する本」「嫌なこと全部やめたらすごかった」がある。

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