相談:私の人生は間違っている?
「人生は短い」の意見にまったく賛同できない……
人生が長すぎる……と言ったら、友人に「どうして?短くて困っているんだけど!」と言われました。
私はもともと前向きな性格ではないことは自覚しているのですが、最近人生が長すぎて悲しくなってしまいます。
毎日必死に家事や仕事をして、反抗期で気分のムラが激しい娘と、会話が続かない夫と暮らしています。
ありがたいことに生活に困ることもないのですが、仕事がそれなりにキツく、なんとか頑張ってしがみついている状況。評価の時期が怖いです。
夫とは老後一緒に入れるのかわからないくらい、価値観が合いません。テレビを見ながら「これ面白いね」というだけで「こんなくだらないものが面白いのか」と言われて話が続きません。
娘がいますが高校に上がってからほとんど話をしなくなりました。気分のムラがはげしくて、「洗ってほしいものは洗濯カゴに入れて」と言うだけでも気を使ってしまいます。
そんな人生で「人生100年って長いなぁ」と思っていることを友人と電話で話していた時に言ったら友人は「まだまだやりたいことがたくさんあるから、短いとさえ思う」と言いました。
夫婦だけで旅行も行きたいし、食べてみたい料理もたくさんある。できるならセラピストの資格を取って仕事もしたいと……。
こうも真逆なのは、私がどこかで人生をまちがえたのでしょうか。私も彼女のようになることはできないでしょうか。
なにから変えればいいのか、検討もつきません。あさぎさんなら、どうするのか、具体的に明日からどうすればいいのか、教えてください!
(48歳 静岡県 みぎみみみ 介護施設勤務)
小田桐あさぎさんからのアドバイス:数年で人生は変わるのか? 変わります!
私もかつて、人生100年なんて長すぎて耐えられないので、60歳くらいになったら死にたいと本気で考えていましたので、お気持ちはよくわかります……。
しかしそんな私も、数年前からはご友人さんのように感じるようになりました。やりたいことがたくさんありすぎて、時間がなさすぎて、たまにその時間のなさに絶望したりもしますが、今できることをしよう!と毎日かなり真剣に生きられているという実感があります。
では、数年前の私と今の私で、具体的に何が違うのか? というと、やはりご友人さんのように「やりたいことがたくさんできたこと」これに尽きると思います。ではなぜやりたいことがたくさんできたのかというと、それは「やるべき(と思っていた)ことをやめた」からです。
やりたいことをたくさんにするには「まずはやめる」
人生が長すぎた頃の私は、自分のやりたいことが何も見つかりませんでした。なぜなら「自分のやりたいこと」よりも「やるべきこと」のほうを優先していたからです。
例えば、本当は苦手な仕事も家事もそこそこに、毎日ネットゲームなどをして好きに遊んでいたかったのに、結婚しなければ! 結婚するためには、真っ当な社会人であるという姿をアピールしなきゃ! と思うあまり、頑張って婚活をしたり、仕事を続けるために一生懸命資格の勉強をしたり……自分の時間を「やりたいこと」ではなく「やるべきこと」に全て使っていました。
そして、この「たいして楽しくもないやるべきことをずっと続けなければいけない人生」に、辟易していたのです。
ご質問者さまの現状は、当時の私に近いのではないでしょうか。この状況を打破するためには、まずは「やるべきこと」を少しずつ手放していくことです。
毎日の掃除、苦手な仕事、献立を考えること、娘さんへの声かけ……こういった「やりたいからやっているのではなく、やるべきだからやっている」ことを、少しずつ手放してみてください。そして空いた時間で、自分のやりたいことをするのです。
自分のやりたいことを見つけるためにもコツがあります。それは「そもそもやるべきこともできてないのに……」などとは考えないようにする、「こうあるべき」の枠内で考えないようにする、「どうせ自分には無理」と最初から諦めてしまわない、などなど。
ちなみに旦那さんや娘さんの態度についても、質問者さまが自分自身の人生を自分で楽しめるようになると解決するかと思います。今のままでも全く気にならなくなったり、あるいは相手の態度そのものが変化したりするからです。
まずは自分自身の人生を、ご自分一人で楽しんでみてください。応援してます!