相談:夫と「会話を楽しむ」ことができません
学生時代からの友人だった夫と結婚して12年目です。
私自身、「感情が前に出る」性格で、仕事でも指摘されるので、おそらく普通の人よりも感情で判断しがちな人なんだと思います。
そんな私の感情で判断して話すところが「イライラする」と夫が言うようになりました。
ずっと長い付き合いで、もともとの私の性格は知っているはずです。むしろ、昔はそんなところがいいと言ってくれていたのに。
家の購入を考えているのですが、いくつか一緒に周ってみて「A(夫が気に入っている物件)よりもB(私が気に入っている物件)のほうが、日当たりもいいし、駅も近いし、絶対いいよ! きっと数年後に売りたくなっても大丈夫、損せず売れるよ!」と話したら「資産性とかしっかり勉強していないのに、日当たりがいいとか駅近とかだけでテキトーに言うな」と怒られました。
その他、洋服を一緒に選んでいるときも「こっちのほうが顔色がキレイに見える気がするからこっち」という判断をしたら「ちゃんと自分の持っている他の洋服のこと考えたの? そうやって感情だけで買うからたくさん買うことになるんだ」とも言われ……。
最終的には「そうやって感情とか直感で判断するから仕事ができないんだ」と言われて悲しくて泣きそうでした。
夫とどう話せばいいのか全然わからなくなりました。こんなとき、どうすればいいでしょう?
(36歳 東京都 イノシシ型のワタシ フリーランス)
小田桐あさぎさんからのアドバイス:「そのままを伝える」ことを意識してみて
この相談文を読んで私が感じたのは、ひょっとしたら質問者さんはこの件に限らず、自分の素直な気持ちを伝えるのが苦手なのではないか、ということです。
特に人に否定されたときなどは萎縮してしまっていませんか?
しかし自分の素直な感情を伝えなければ、他人と良いコミュニケーションを取るのは不可能です。まずは自分の素直な感情を、なるべく相手にそのまま伝えることを意識してみて見ることをおすすめします。
その上で、今回は旦那さまに「感情で判断するな」と言われた、ということですが……相談者さまは、そう言われたときにどう感じたのでしょうか。
文中では、職場でも指摘されると書かれていましたので、今まで色々な方からこの指摘を受けてきたと思うのですが、そのたびにどう感じていましたか?
「私って本当にそうだなー。直したいなー。」と感じるのか、それとも「そんなこと言われてもこれが私なんだし、私の良さなんだから!!!」と感じるのかどちらでしょうか。
自分自身がどう感じているのか、そして指摘した相手に対し、どういう態度で返しているのか? によって、相手の態度は変わります。その性質を相手が直すことを期待してくるのか、それを長所として受け入れてくれるようになるのか、これが自分の返答次第で変わるのです。
具体的には、反省した素振りを見せると相手は直ることを期待しますし、開き直れば受け入れてくれるようになります。
人から短所を言われたときは「開き直ってしまえ!」という理由
だからこそ、私がおすすめしているのは、人に短所を指摘されたときには、悲しくなるよりも開き直ることです。
「これが私の才能なんだから!」「だからこそ〇〇ができるんじゃん!」などなど、とにかく自分が悪いとは一ミリも思わないことです。
中途半端に反省した素振りを見せると、相手も直させようとしてきますが、一ミリも直す気が皆無! ということを堂々と伝えていれば、相手も諦めると言いますか、それ込みで自分が不快感なく付き合える方法を模索するものです。
質問者さまの場合、家も服も、本当は単に直感で決めているのに「日当たりもいいしきっと売れる」とか「顔色が綺麗に見える気がするから」などと、中途半端に「ちゃんと考えてます」アピールをされてしまうのが、旦那さんのイライラの元になっているのではないでしょうか。
なぜこういうアピールをしてしまうのかというと、やはり質問者さま自身が、今まで色々な人に指摘されてきた「感情型」という部分に対し、少し罪悪感を抱いているからではないかと思います。
人に指摘される部分は「短所」ではなく「強み」
私の考えでは、自分や人に短所と思われている部分というのは、本人が本気で自分自身に絶望し、変わるべく必死に努力しない限りは基本的には直りません。
というか、そもそも人と違うから短所だと思うわけで、裏を返せば、他の人が持っていない大きな強み、ということになります。
なので、こんな具合に短所だと自分で考えたり、人にしょっちゅう指摘される部分こそ、強みです。自分の長所としてさらに磨いて伸ばすことで、自分の唯一無二性が発揮されると、心の底から思っています。
ぜひ開き直り、その直感を磨いていかれることをおすすめします。
かの有名なスティーブ・ジョブズも「直感は知性より強力である」という名言を残しています。誰も想像すらしなかった偉大なプロダクトであるスマートフォンは、ジョブズの知性というよりも、むしろ直感から生まれたのです。
こんなことを自分で腑に落とし、自信を持ち、堂々と開き直って生きられてみてはいかがでしょうか。応援しています!