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“便秘”や“痔”の人は要注意。「大腸がん」早期発見のためにできること

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 “便秘”や“痔”の人は要注意。「大腸がん」早期発見のためにできること

2024.02.22

「痛そう」「恥ずかしい」などのネガティブなイメージが強く、大腸がん検診を敬遠している方も多いかもしれません。しかし、便秘や痔をもっている方はとくに注意が必要なのだと、きくち総合診療クリニックの理事長である菊池大和先生はおっしゃいます。今回は、大腸がんの早期発見のために気をつけるべきポイントを教えていただきました。

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連載:40代女性に役立つ健康知識

教えてくれたのは……菊池 大和先生

菊池 大和先生出典:kikuchi-geclinic.jp

医療法人ONE きくち総合診療クリニック理事長 菊池 大和先生
平成29年4月11日に「きくち総合診療クリニック」を開院し、令和元年に医療法人ONEを設立。「病気を診て、人を診て、一人でも多くの命をやさしく包み込む医療を提供する」ことを診療基本理念としている。

大腸がんの好発部位

盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸、肛門にできるがんのことを指す「大腸がん」。たとえば、「40歳以上の女性は、この部位にがんができやすい」など、年代や性別による特徴はあるのでしょうか。

大腸の好発部位出典:www.ac-illust.com

菊池先生「大腸がんは全体の40%が直腸がん、25%がS状結腸癌です。大腸がんは、性別や年齢によっての好発部位はありません。

大腸は、水分を吸収する臓器です。明確な理由はわかっていませんが、水分が少ない便が直腸に長期に停滞することによって、発がん物質が大腸粘膜に長く停滞することがよくないのだと考えられています。そのため、便秘の方はリスクが高いと言えるでしょう」

大腸がんの早期発見のためにできること

前回の記事では、大腸がんは早期の段階では自覚症状がない場合もあると伺いました。早期発見のためには、「まさか自分は」とは思わずに、セルフチェックと検査を受けることが大切なのだそうですよ。

早期発見のために検査を受けることが大切出典:www.photo-ac.com

菊池先生「まずは、便に血がついていないか、細くないかなど、排便を毎回観察することがポイントです。

さらに、年齢によっても気をつけるべきポイントがあります。40歳以上の方は検便を受ける、50歳以上の方は大腸内視鏡検査を一度は受けるようにしましょう。また、家族に大腸がんの方がいる場合、40歳以上の方は大腸内視鏡検査を一度は受けることを推奨します。

便秘や痔を持っている方は注意出典:www.photo-ac.com

当たり前ですが、便潜血検査を受けて陽性であれば、必ず内視鏡検査を受けてください。自分は痔だからといって、受けない方が結構いらっしゃいます。

女性は便秘の方が多く、痔の方も多いです。いつもと同じ便秘と思わないで、少しでもおかしいと思ったら、検便か内視鏡検査を受けるとよいと思います。痔の方はとくに気をつけて、積極的に検査しましょう」

便は健康のバロメーターだと言われています。日ごろのセルフチェックに加えて定期的に大腸がん検診を受け、早期発見・早期治療につなげられるとよいですね。

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著者

shukana

shukana

小学生、幼稚園児の男の子のママ。出産前まで紳士服業界に携わり、TES(繊維製品品質管理士)の資格を取得。 暮らしをより楽しく、よりラクに過ごすための方法を日々模索中です。

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