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歯周病も初期症状…!?意外すぎる「糖尿病」5つの初期症状【医師解説】

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 歯周病も初期症状…!?意外すぎる「糖尿病」5つの初期症状【医師解説】

2023.10.21

“糖尿病=血糖値が高い”というイメージが強く、血液検査を受けなければ日常生活の中では気づきにくいと思っている方も多いのではないでしょうか。医師の歌島大輔先生によると「じつは血糖値の高さだけではなく、糖尿病の危険サインは多岐にわたる」のだそうです。今回は、意外な糖尿病の「5つの初期症状」について教えていただきました。

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教えてくれたのは……整形外科医・歌島大輔先生

歌島大輔先生

フリーランス整形外科医として、常に磨き上げ続けている肩関節鏡手術スキルを駆使し、五十肩・腱板断裂などを対象に治療を行っている。また、情報発信ドクターとしての顔も持ち、「正しい医学情報をわかりやすく」をモットーに、情報発信・オンライン教育事業を積極的に展開している。YouTubeチャンネル「すごいエビデンス治療 | 整形外科医 歌島大輔」でも活躍中。

糖尿病の症状について「知る」ことが重症化を防ぐ

一般的によく知られている糖尿病のサインは、

  • いつもより喉の渇きを感じる
  • 排尿回数が多い
  • ダイエットしていないのに体重が減る
  • 尿にケトン体が含まれる
  • 疲労感や脱力感がある
  • イライラするなど、気分の変化がある

などが挙げられます。

じつは、糖尿病には上記の症状以外にも“意外な初期症状”があり、あとで振り返ったときに「あれが危険サインだったのか」ということも
健康診断を受けること、糖尿病の危険サインや症状について知ることは、とても大切です。早く診断がついたら重症化する前にコントロールできるので、糖尿病のさまざまな悪影響を減らすことができます。

今回は「意外すぎる糖尿病の危険サインTOP5」をご紹介しますので、ぜひチェックしてみてください(医学論文を交えつつ、歌島先生が独断と偏見でつけたランキングです)。

5位:子どものおねしょ(夜尿症)

糖尿病には1型と2型があり、1型は子どものころに発症することが多いです。

5位:子どものおねしょ(夜尿症)

トイレトレーニングが済んでいて、夜間もおねしょをすることなく眠れるようになっていたお子さんが、週に2~3回おねしょをするようになってしまうことがあります。これは「夜尿症」と呼ばれ、糖尿病が背景にある可能性を考えないといけません。

子どもの1型糖尿病の症状の出現は突然であり、発見が遅れると緊急事態に発展する可能性があるため、注意すべき重要な症状と言われています。
夜尿症を含め、おしっこの量が増えると、喉の渇きや空腹感の増加、体重減少が同時に起こることもあります。お子さんがいらっしゃる方は注意してあげてください。

4位:歯周病

4位:歯周病出典:www.photo-ac.com

糖尿病患者の人は、そうでない人に比べて、歯周病が2~3倍多く見られることが知られています。多いだけでなく、進行も早くて重症化しやすいとも言われています。
【参考論文】Teeuw WJ, Kosho MXF, Poland DCW, et alPeriodontitis as a possible early sign of diabetes mellitusBMJ Open Diabetes Research and Care 2017 

糖尿病が歯周病の原因になることもあれば、歯周病が糖尿病を悪化させてしまうこともあります。歯周病があると、過去の平均血糖値を示すヘモグロビンA1cの上昇と関連することもわかっているのです。

3位:皮膚の変化

3位:皮膚の変化出典:www.photo-ac.com

首の後ろや脇・腋窩、鼠径部など皮膚のシワやヒダに、ビロード状の暗く、ときに厚い皮膚の斑点ができることがあります。これを「黒色表皮腫」と呼びます。黒色表皮腫は、インスリンが増えると起こりやすくなるために、糖尿病の前兆として気をつけたいサインだと言われています。

さらに、糖尿病の危険サインとなる可能性となるものは、下記の2つです。

  • 手の甲をはじめ、額、足、足の指の皮膚が厚くなり、硬く感じるようになる状態……これが糖尿病による変化だった場合は「糖尿病性皮膚硬化症」という病名になります。
  • 手足、指、前腕にヤケドの水ぶくれのようなものができて痛くない状態……数週間で治るのですが、糖尿病が原因の場合は「糖尿病性浮腫性硬化症」という病名になります。

専門外で診断することは難しいので、皮膚科の先生に相談し、糖尿病のサインの可能性があるかどうかを確認してもよいかもしれません。

2位:聴覚の変化

2位:聴覚の変化出典:www.photo-ac.com

高血糖の状態が長く続くと、耳の奥の内耳と呼ばれる部分の細い血管や神経が障害されることがあります。糖尿病患者の人は、そうでない同年齢の人に比べて、難聴が2倍も多く見られます。糖尿病予備軍の人でさえ、血糖値が正常な人に比べて難聴の割合が30%高いことも知られています。
【参考論文】Centers for Disease Control and Prevention. Diabetes and hearing loss.

◆糖尿病による難聴の7つのサイン

  • 聞き直すことが多い
  • 複数の人との会話についていけない
  • 他の人がつぶやいていると思う
  • 混雑したレストランなど、騒がしい場所での聞き取りに問題がある
  • 小さな子どもや小さな声を聞き取るのが難しい
  • テレビやラジオの音量が大きすぎて、近くにいる人の声が聞こえない
  • ふらついたり、平衡感覚に問題を感じる

(アメリカの疾病対策医療センター「CDC」が公開している、糖尿病による難聴のページの難聴のサインの部分を引用)

これらの中に当てはまることがあれば、耳鼻科の先生に相談してみてください。

1位:五十肩

1位:五十肩出典:www.photo-ac.com

「五十肩が糖尿病のサインって本当?」と、意外に感じる人も多いですよね。五十肩の患者さんを多く診察していると、その関係性の深さは確かに強いと感じています。

論文では、血糖値のコントロール状態を示す値であるヘモグロビンA1cが7以上の期間が長いと、五十肩のリスクが高いことが示されています。また、五十肩が重症化しやすいのが糖尿病です。
【参考論文】Justin H Chan et al. J Shoulder Elbow Surg.2017 
The relationship between the incidence of adhesive capsulitis and hemoglobin A1c

私の場合は、五十肩に対しても重症な場合は肩関節鏡手術をするのですが、手術の前に必ず採血をします。そこで、血糖値やヘモグロビンA1cをチェックしたときに、はじめて糖尿病が見つかるケースが年に数人いらっしゃるのを毎年のように拝見しているので、五十肩を1位にしました。

1位から5位までをご紹介しましたが、意外だと感じた症状も多かったのではないでしょうか? 知っておくことで将来の健康を守ることにつながります。気になる症状がある場合には、各専門家の先生に相談してみましょう。

▼詳しいは動画でも確認できます。


※こちらの記事は元動画の提供者さまより許可を得て作成しております。
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著者

shukana

shukana

小学生、幼稚園児の男の子のママ。出産前まで紳士服業界に携わり、TES(繊維製品品質管理士)の資格を取得。 暮らしをより楽しく、よりラクに過ごすための方法を日々模索中です。

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