教えてくれたのは……にほん整体株式会社 代表取締役社長 笹木翔平さん
とくしま整骨院グループ統括院長・柔道整復師
2020年2月に整骨院を開業し、現在は徳島県で2つの整骨院を経営。痛みに対する施術だけでなく、美容などのお悩みにも対応。頭の先から足の先までの健康をサポートしている。
ふくらはぎが“第二の心臓”と呼ばれる理由
“第二の心臓”とも呼ばれる「ふくらはぎ」。とくしま整骨院グループの笹木翔平さんによれば、この呼び名は「ふくらはぎが果たす重要な役割に由来している」のだそうです。
笹木さん 「ふくらはぎには、血液を下半身から心臓へと戻すために役立つ筋肉と血管が存在しています。ふくらはぎの筋肉が収縮することで、血液が重力に逆らって心臓へと戻りやすくなり、血液の循環につながります。こうした役割から、ふくらはぎは“第二の心臓”と表現されることがあります」
ふくらはぎの痛み原因は?
アラフォー女性にとって、ふくらはぎは部分痩せを願う場所と同時に、痛みや違和感、だるさなどのトラブルが起きる場所でもあります。「ふくらはぎが痛い」「ふくらはぎがなんだかだるい」などのちょっとした違和感でも、しばらく続くと原因が気になりますよね。
笹木さんによると、40代女性が慢性的なふくらはぎの痛みや違和感がある場合、次の5つの疾患が考えられるのだそうです。
捻挫や肉離れなどの「筋肉疾患」
ふくらはぎの筋肉に炎症や損傷がある場合、痛みや違和感が生じることがあります。
静脈瘤などの「静脈疾患」
足の静脈が太くなってこぶのように浮き出て見える下肢静脈瘤や、足の静脈に血の塊ができて詰まってしまう深部静脈血栓症、静脈炎により、ふくらはぎに痛みやむくみが起きることがあります。
坐骨神経痛などの「神経疾患」
神経の圧迫や損傷によってふくらはぎに痛みが生じることがあります。
関節リウマチや膠原病などによる「炎症性疾患」
これらの病気が、全身的な痛みやふくらはぎの不快感を引き起こす可能性があります。
糖尿病
高血糖症状により、ふくらはぎにしびれや痛みが生じることがあります。
笹木さん 「これらの病気や状態は、症状がそれぞれ異なり、正確な診断には医師の評価と適切な検査が必要です。ふくらはぎの痛みや違和感が持続する場合は、早めに医療機関に相談しましょう」
ふくらはぎの痛みを予防する7つのポイント
ふくらはぎの痛みや違和感を予防するには、日々の生活でどのようなことに気をつけたらいいのでしょうか? 笹木さんに教えていただいた7つの予防ポイントをご紹介します。
予防ポイント1:適度な運動を続ける
適度な運動を継続的に行うことで、筋肉を強化して、血行改善が促されます。かかとの上げ下げなど、ふくらはぎを強化するエクササイズを日常生活に取り入れましょう。
予防ポイント2:バランスの取れた食事をとる
栄養バランスの良い食事を心がけましょう。フルーツや野菜、魚など、炎症を抑える食品を積極的に取り入れるのがおすすめです。
予防ポイント3:姿勢に気をつける
長時間のデスクワークや立ち仕事をしている場合はとくに、姿勢に気をつけましょう。定期的に休憩をとることで、筋肉の負担を軽減することができます。
予防ポイント4:タバコとアルコールを控える
喫煙や過度なアルコール摂取は、血管や神経に悪影響を及ぼす可能性があるので、控えましょう。
予防ポイント5:適正体重を維持する
適正な体重を維持することは、静脈疾患や関節への負担を軽減することに役立ちます。下記の計算方法を目安に、なるべく適正体重をキープできるよう心がけましょう。
〔適正体重の計算方法〕
[体重(kg)] ÷ [身長(m)×身長(m)]
BMIが22になることが適正な体重といえます。
予防ポイント6:ストレスをやわらげる自分なりの方法を見つける
ストレスが炎症を引き起こすことがあります。瞑想やヨガなど、自分に合ったリラックス方法を見つけて、ストレス緩和に努めましょう。
予防ポイント7:健康診断を定期的に受ける
定期的に健康診断を受けることで、病気などを早期に発見することができます。糖尿病や血管系の疾患リスクがある場合はとくに、定期的に検査を受けることが重要です。
毎日の積み重ねが、健康な身体をつくります。笹木さんに教えていただいた予防ポイントを日々の暮らしに取り入れて、身体をいい状態に保ちましょう。
次回は、自宅で簡単にできる「ふくらはぎのむくみ解消法」を教えていただきます!