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血圧は「下の値」を見るべきだった。知らなきゃ損する“血圧値の見かた”

心と体

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2023.04.09

ふだんの生活のなかで、「血圧」を気にしたことはありますか? アラフォー女性の健康診断で問題が見つかりやすいものとして、「高血圧」が挙げられるというのは、オックスフォード大学医学博士の新見正則先生。高血圧を予防するにはどうしたらいいのでしょうか? 詳しく教えていただきました。

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連載:40代女性に役立つ健康知識

教えてくれたのは……新見正則先生

新見先生出典:niimimasanori.com

オックスフォード大学医学博士(免疫学)。新見正則医院院長
外科医×免疫学者×漢方医。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙者。最新刊『フローチャートコロナ後遺症漢方薬』

自分では血圧の異常に気がつきにくい

saita世代の女性が気をつけたい生活習慣病として、新見正則先生は「高血圧」を挙げています。

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新見先生「高血圧は自覚症状がないことが多く、自分ではなかなか異常に気づかないものです。頭痛、胸がドキドキする、めまい、肩こりなどが起こりやすくなるものの、こうした症状に慣れてしまうこともあって、気づかないうちに高血圧が続いてしまうことがよくあります。高血圧により、将来的に心臓や脳の病気を引き起こさないために、『定期的に血圧を測ること』が大切です。

一家に一台「血圧計」を。朝一番にチェックしよう

血圧の異常は、定期的に健康診断を受けていればチェックすることができます。定期的に健診を受ける機会がないときは、なるべく一家に一台「血圧計」を備えておくことを新見先生はおすすめしています。

新見先生「血圧計は、手首で測るものでなく、上腕で測るタイプがおすすめです。最近は安価でも性能のいいものがたくさん出ているので、ぜひ探してみてください。」

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新見先生血圧は、朝起きて活動を始める前に測るといいでしょう。難しい場合は日中でもいいので、なるべく同じ時間帯に、月1回、少なくとも年数回測って数値を確認しましょう。スポーツジムや公共施設に設置しているものを活用してもOK。とにかく定期的に測ることが大切です。」

血圧値は「下の数値」をとくにチェック!

では、血圧値がどれくらいから「異常」と考えたらいいのでしょうか? 新見先生は、「とくに下の数値をよくチェックして」とおっしゃいます。

新見先生「上の数値(収縮期血圧、いわゆる最大血圧)が140〜150mmHg以上、または下の数値(拡張期血圧、いわゆる最小血圧)が90mmHg以上の場合は、かかりつけの内科、もしくはオンライン診療で相談しましょう。とくに、最小血圧が90mmHg以上の場合は、放っておかずに必ず受診してください。

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新見先生「血圧の数値は、車のエンジンにたとえて考えるとイメージしやすいです。上の数値は、急加速・急発進・高速運転時のエンジンの回転数であり、数値が高くなるのは当然のこと。人間も運動したり排便したりするときに血圧が高くなりますが、それは自然なことですよね。
一方、下の数値は、停止時のエンジンの回転数。低い回転数を維持している必要があり、数値が高い場合は改善の必要があるわけです。」

高血圧の予防ためにできること

「将来に禍根を残さないためにも、血圧は定期的にチェックして」と新見先生。高血圧になりやすいタイプや、予防のためにできることはあるのでしょうか?

新見先生「高血圧になりやすい要因に、塩分の摂りすぎと運動不足があります。
ふだんから汗をしっかりかくような生活スタイルの人は、汗を通じて塩分が排出されるので、塩分の摂りすぎをそれほど気にしなくても問題ないことが多いです。
一方、デスクワークが中心の人、ふだんあまり運動をしていない人は、塩分の摂りすぎには気をつけたほうがいいですね。月1回血圧を測って、血圧値が高くなっているようであれば、薄味を心がけましょう。」

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新見先生「また、適度な運動も高血圧の予防に有効です。理由は明らかになっていませんが、日々の診療を通じて、運動している人のほうが、そうでない人に比べて血管がやわらかいことが多いように感じています。運動の種類は、自分の興味のあるものでOK。散歩や水泳、ダンスやヨガなどでからだを動かして、副交感神経を優位にするといいでしょう。」

血圧を定期的にチェックして早めに血圧の異常に気づくことが何よりも大切だと新見先生。健やかで楽しい日々を続けていくためにも、こまめな血圧チェックを忘れずに行いたいですね!

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