お腹の中にいた頃から知っている友人の子が
地元の友人夫婦の息子君が19歳の誕生日を迎えた。
中学からの男友達と高校から仲良くなった友人を、高校2年のときに、私がキューピットとなりくっつけた。その2人の息子君が……、お腹にいるときから知っている子が……、19歳になった。感慨深い。
私たち家族が帰省をするたびに、どちらかの家に集まり必ず食事を一緒に食べる。友人夫婦は、私がいない実家にも遊びに行ってくれて、私の母とも時々飲み会をしたりしている。
人生の半分以上を共に過ごしてきたので、お互いにとって家族のような存在だ。
私たち夫婦と友人夫婦。4人のグループLINEがあるのだけど、息子君が高2の頃、「俺も入れてよ」と言って、グループLINEに仲間入りした。
私の夫は、「高校2年の男の子が、親たちのグループLINEに入りたいなんてすごいな」と驚いていた。息子君は、私たち家族が帰省すると、ごはんにも買い物にもついてきてくれる。
うちの娘とは、8歳年が離れているけれど、小さな頃から良く面倒をみてくれて、とっても仲が良い。1人っ子同士の2人は、お互いを兄、妹のような気持ちでみているのかもしれない。
子どもの誕生日はずっと一緒に祝えるわけじゃない
息子君は、今年の春から大学進学のため、地元を離れ1人暮らしをはじめた。
大学の入学式に参加した友人から、「引っ越しの前日、夕飯を作ってたら涙が止まらなかった」というLINEがきた。
私は、その涙を見てウルウルしてしまった。
そして、19歳の誕生日。LINEで「お誕生日おめでとう!」とメッセージを送ると、「ありがとう!」と返事がきた。
そして、気づいた。
「あ、親と一緒に過ごさない誕生日だ」。
グループLINEではなく、友人のLINEに、「産んでから初めて一緒に過ごしてない誕生日ってこと?」と送った。
友人から、「そうなの。誕生日に一緒にいないの初めて。やっぱり寂しい」と返事がきた。
私は、その返事を見てボロボロ泣いてしまった。
「そうだ! 子どもの誕生日を一緒に祝えなくなる日が来るんだ! しかも、それはもうあと数年でくるんだ!」
冷静に考えたら当たり前のことなのに、このタイミングまで考えてもいなかったことだった。頭のどこかで、娘の誕生日は私たちが生きている限り一緒に祝うものだと思っていた。
が、そんなわけがない。自分の若い頃を思い出しても、親と誕生日を祝うより、友達に祝ってもらったり、彼氏に祝ってもらうことのほうが大事になったタイミングがあった。
そして、もう何年も、誕生日に親と過ごすなんてことはしていない。
「親の心子知らず」とはよく言ったものだ。
親になって初めて気づくことが多すぎる。そして、べったりと共に過ごす子育ての時間が本当に一瞬で終わってしまうという現実を知る。
残された子育て時間を大切に
20代で結婚、出産をして、すでに子どもが成人している友人も多い。
そんな友人の1人が、インスタのストーリーズに、「子育てもう1回したい! あぁ、楽しかった…。絶賛、子育て中のラッキーなみなさま、全力で楽しむことを推奨します」という投稿をしていた。
彼女は、本当に楽しそうに子育てをしていたのを知っているし、2人の息子が成人した後、同じようなことをずっと言っている。
そして、また別の知人は、大学生の娘さんと一緒に2人旅に行くという話をしながら、「子育てって、本当にあっという間に過ぎてていくのよ。今を楽しんでね」と言っていた。
娘は6年生。来年には中学生になる。思考も気持ちも、その成長の早さについていっていない。
女友達のような話ができるようになり、時には、「ママ、しっかりしてよ」なんて、私よりしっかりしているときもある。かと思えば、「宿題は終わったの?」という問いかけに、「今やろうと思ってたの!(ぷりぷり)」なんて、思春期女子の感情を真正面からぶつけてきたりする。
かわいい……。心に余裕があるときであれば、娘の思春期ぷりぷりは、本当にかわいい。
「あ~! これが思春期? 反抗期?」なんて気持ちになる。
私は、母の気持ちを汲み取り、「母を困らせてはいけない。母のために良い子でいなければならない」という思いを強く持って育ってきので、母に対してそういった感情をぶつけるということをしたことがなかった。
なので、イライラした気持ちを素直にぶつけてくる娘を見ると、「ちゃんと反抗できる子に育っている」と感動することがある。
それにしても、子どもの成長は早い。
友人夫婦の息子君の19歳の誕生日を機に、改めて、「残された子育て時間をさらに大事に大事に過ごしていこう!」と心に誓った。