連載記事

好奇心って大事だよね?【トイトイの問い 第39話】

カルチャー

2024.08.03

私たちの日常にある「あたりまえ」。「どうして?」と問われたとき、はっきりと理由を答えられるものはどれだけあるでしょうか。「あたりまえ」への疑問の答えは、きっとひとつではありません。 トイプードルのトイトイと、猫のモラ。2匹の視点から生まれた疑問に、あなたなりの答えを見つけてみませんか?

広告

連載:トイトイの問い

好奇心って大事だよね?

1コマ目

2コマ目

3コマ目

4コマ目

5コマ目

6コマ目

7コマ目

8コマ目

どうなるかなって気になったら、やりたくなるのって何でだろね?

皆さんは好奇心がある方ですか?
私は、子どもの頃から何でも(やってみたらどうなるのかな)と気になったことは試さずにはいられない子どもでした。大人たちにはよく「余計なことするな」と怒られたものです。

自分が大人になり、親になり……
子どもが好奇心の赴くままにとんでもないことをするとき、私を怒った大人の気持ちがよくわかるようになりました。子どもの好奇心が向く先は、大人にとっては「余計なもの」だったりするんだな……と。

自分が気になったことをとりあえずやってみる度に怒られて育ってしまった私は、誰かに言われたことだけを大人しくやる大人になりました。
やりたくないと思ったことも、人が言うことならやり、自分がやりたいことは我慢しました。それは全然おもしろさが無い日々ではありませんでしたが「そういうもんだ」と割り切っていました。

育児との両立が難しくなって会社勤めをやめたとき、ふと気づきました。
今ならやりたいことをやってみてもいいんじゃないか、と。

それから私は失業手当受給中にイベントを主催してみたり、起業スクールに通ってみたり、興味がわいたこと、やってみたいと思ったことに次々と挑戦していきました。収益もなく、端から見れば余計なことしかしていなかったと思います。
金銭面の悩みは尽きませんでしたが日々の充実感はとても高くなりました。
そうやって自分が興味が沸いたことにひたすら挑戦することを繰り返しているうちに、いつしかそれが仕事になっていきました。

実は好奇心というのはその人がその人らしく生きるために世界に張っているアンテナみたいなものなんじゃないかな…と思うのです。

周りのひとにとって「余計なもの」かもしれないけれど、本人にとっては大切なこと。
出来ることならそのアンテナを折らずに見守ってあげられる大人でいたいですね。

広告

著者

水谷アス

水谷アス

発達障害のひとつ、自閉症スペクトラム障害(ASD)当事者でASD児育児中の母。 理屈っぽい変人と言われながら生きてきました。 そんな変わり者の思考をありのままに伝えることが未来の多様性理解のひとつに繋がることを願って、種まきのようにマンガ、文章、音声、様々な媒体で日々発信活動をしています。 読んだ人の心に新しい気づきが芽生えてくれたら嬉しいです。

気になるタグをチェック!

saitaとは

連載記事

『トイトイの問い』 人間と生活する動物たちの「ニンゲンの当たり前の生活」への不思議。

広告