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言われないと気づけないことって、ありますよね。「言葉にしないと伝わらないよ?」【トイトイの問い 第57話】

カルチャー

2024.10.08

私たちの日常にある「あたりまえ」。「どうして?」と問われたとき、はっきりと理由を答えられるものはどれだけあるでしょうか。「あたりまえ」への疑問の答えは、きっとひとつではありません。 トイプードルのトイトイと、猫のモラ。2匹の視点から生まれた疑問に、あなたなりの答えを見つけてみませんか?

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連載:トイトイの問い

言葉にしないと伝わらないものもあるよね?

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言われてないことに気付けるわけないだろ、エスパーじゃあるまいし!

「暗黙の了解」への期待が強い人って多いなぁ、とよく思います。
私自身はASD(自閉スペクトラム障害)の診断がついているのですが、この特性をもつ人は特に周囲の空気から「言わなくてもわかるよね?」を察するのがとっても苦手です。
なので小さい頃からよく「気が利かない」と怒られてきました。

でも、私はずっと「言ってくれなきゃわかるはずがない」と思っていましたし、今も思っています。実際のところどんなに察するのが上手な人だとしても、相手が何を思っているか? なんて本当のところはわからないのが当たり前です。

今回のお話では、タダシは生まれ育った価値観から「自分はお皿を下げる必要はない」と思っています。ユウカはその価値観を「時代錯誤だと自分で気付いて」と責めますが、価値観を変えるための気づきというのは誰もが自然に持てるものではありません。
伝えることをおろそかにして、何で気づかないのか! と一方的に責められるのでは、言われた方もいい気はしません。今回のような喧嘩になってしまうこともあるでしょう。

相手が察してくれないことを責めるのではなく、察してくれないのならどうしたらわかってもらえるか考えて、丁寧に伝えることはとても大切です。

パートナーや友人、仕事仲間…察することを期待するよりも、お互いが何を考えていて何が嫌なのか、ことばにして伝え合う時間を作ってみませんか?
 

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著者

水谷アス

水谷アス

発達障害のひとつ、自閉症スペクトラム障害(ASD)当事者でASD児育児中の母。 理屈っぽい変人と言われながら生きてきました。 そんな変わり者の思考をありのままに伝えることが未来の多様性理解のひとつに繋がることを願って、種まきのようにマンガ、文章、音声、様々な媒体で日々発信活動をしています。 読んだ人の心に新しい気づきが芽生えてくれたら嬉しいです。

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