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「すごいニオイ…あのヒト鼻が壊れてるのかな?」【トイトイの問い 第23話】

カルチャー

2024.05.07

私たちの日常にある「あたりまえ」。「どうして?」と問われたとき、はっきりと理由を答えられるものはどれだけあるでしょうか。「あたりまえ」への疑問の答えは、きっとひとつではありません。 トイプードルのトイトイと、猫のモラ。2匹の視点から生まれた疑問に、あなたなりの答えを見つけてみませんか?

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連載:トイトイの問い

あのヒト…鼻が壊れてるのかな?

まんがまんがまんが

まんが

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『香害』って知ってる?

最近は香りをウリにした柔軟剤が色々出ていますよね。
柔軟剤だけでは足りない人のために後付する香り専用のものなんかもあって、洗濯物から香水並みの香りがする方もいたりします。

私自身はもともと人工的な匂いが苦手です。
化粧品も昔から塗ることが出来ませんでした。
柔軟剤の匂いも苦手なので我が家ではほとんど柔軟剤を使うことはありません。

以前子どもにお下がりを譲り受けたことがあったのですが、前の家庭で使っていた柔軟剤の香りがすごく強くて、もう一度洗い直しても、しばらく広げて置いておいても、全然匂いが取れませんでした。
結局使うのは諦めたのですが、あの香り成分はそれだけ強いんですね……。

『化学物質過敏症』といって、強い匂いを嗅ぐことで吐き気や頭痛、めまいなど身体的な不調が現れる方がいます。
検査はしたことはありませんが、私も要素は持っているかもしれません。

香りというのは毎日嗅いでいると少しずつ鼻が慣れて、使っている本人が物足りなさを感じることがあるようです。
鼻が慣れてしまった自分自身にとって「控えめな香り」と思える程度が、周りの人にとってはちょうどいいのかもしれません。

公共交通機関や職場、教室など、同じ空間で過ごす人が多い環境で強い香りを身に着けた人がいることは化学物質過敏症の方にとってつらいものです。
ほのかに香る程度ならば大丈夫な方も多いのではないでしょうか。

同じ空気を吸う人が健やかに過ごすために「控えめな香り」で過ごしたいですね。

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著者

水谷アス

水谷アス

発達障害のひとつ、自閉症スペクトラム障害(ASD)当事者でASD児育児中の母。 理屈っぽい変人と言われながら生きてきました。 そんな変わり者の思考をありのままに伝えることが未来の多様性理解のひとつに繋がることを願って、種まきのようにマンガ、文章、音声、様々な媒体で日々発信活動をしています。 読んだ人の心に新しい気づきが芽生えてくれたら嬉しいです。

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