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ゲーム漬けになったら困るし…。「大人は、子どもがどんな遊びをするとうれしいの?」【トイトイの問い 第50話】

カルチャー

2024.09.14

私たちの日常にある「あたりまえ」。「どうして?」と問われたとき、はっきりと理由を答えられるものはどれだけあるでしょうか。「あたりまえ」への疑問の答えは、きっとひとつではありません。 トイプードルのトイトイと、猫のモラ。2匹の視点から生まれた疑問に、あなたなりの答えを見つけてみませんか?

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連載:トイトイの問い

大人は、子どもがどんな遊びをするとうれしいの?

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大人って子どもにどう遊んでほしいんだろうね?

西ドイツの児童文学作家、ミヒャエル・エンデの『モモ』を読んだことはありますか?
モモという女の子が“時間泥棒"から盗まれた時間を取りかえすお話です。

私はこれを読んで現代人も時間を盗まれていると感じてゾッとしてしまいました。

『モモ』の中で大人が子どもに『立派な大人になるため』の遊びをさせようとする描写があるのですが、現代の大人も子どもに対して同じことを求めがちです。

藤井聡太さんが使っていたという木製玩具“キュボロ"もたくさんの人が飛びつきました。でも藤井聡太さんは賢くなるためにキュボロで遊んだわけではなかったことでしょう。私は、何で遊ぶかではなく、その子が夢中になれる遊びが何なのかを見つけることが大切なのではないかと思っています。

だからこそ子どもの「遊びたい」気持ちを、大人の「将来に役に立つかどうか」の価値観で制限してしまうのは、とてももったいないと思うのです。

『モモ』は現代のタイムパフォーマンス(よくタイパと呼ばれますね)重視の生き方に疑問を投げかけるような物語で、児童文学ですが現代の大人にこそ読んでほしいお話です。

大人も子どもも、将来役に立つかもしれないことを気にして今の時間を削る生き方ではなく、今、この時間を豊かに楽しく過ごすような生き方をしてみませんか。

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著者

水谷アス

水谷アス

発達障害のひとつ、自閉症スペクトラム障害(ASD)当事者でASD児育児中の母。 理屈っぽい変人と言われながら生きてきました。 そんな変わり者の思考をありのままに伝えることが未来の多様性理解のひとつに繋がることを願って、種まきのようにマンガ、文章、音声、様々な媒体で日々発信活動をしています。 読んだ人の心に新しい気づきが芽生えてくれたら嬉しいです。

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