なんで動画は駄目なの?
なんで「ほん」は良くて、「どうが」は駄目なんだろうね?
育児する上で『本を読むこと』はとても大切なこととして語られることが多いですね。
私自身は読書が好きで、隙間時間があれば本を読む人間です。本を読むことで人生が豊かになることは良く知っているので、子どもにも読書の楽しみを知ってもらいたい……。でも、親が子どもの前で本を読む姿を見せようが、絵本をマメにかりてこようが、読み聞かせようが、子ども自身が興味を持たないことにはどうにもなりません。
そんなわけで我が家の子どもたちはあまり本を読んでくれません。でも、なにげに色んな知識を身に着けています。「なんでそんなこと知ってるの!?」と聞くと、大抵が「動画で見た」とのこと。
「字幕で漢字を覚える」というのも、実は我が家の娘の話。
年齢不相応な難しい漢字を読んだり、単語を知っていたりして驚くことがあります。
本を読まなくても楽しく動画を見て、そこから漢字やことばを学べるならそれもアリかな……と思っています。
もちろん良い内容の動画ばかりではありません。だからといって、本であれば必ずしも絶対良い内容と言うわけでもないのです。双方の内容を比べることなく「本を読む方が偉い」と断言することは出来ません。
人にはそれぞれ、物事を理解するために得意な情報取得方法があります。
私は聞き取りが苦手なので動画で学ぶのは苦手です。文字を読み、自分で図解を描きながら理解します。でも、図を見ながら読み上げてもらえるほうが理解しやすい人もいます。
学校は基本的に文字で理解出来る人が学びやすい環境なので、視覚情報で学びやすい人が良い成績になり、図や音声の解説付きで学ぶのが得意な子は落ちこぼれてしまいます。
私が子どもの頃「漫画は学びではなく娯楽」という扱いでした。しかし現代では、学びやすくするために漫画を取り入れるのは当たり前の方法として扱われています。漫画って、図と文字がひとつになって、かつストーリーで学べる優れた学習教材になるんですよね。
小説が読めないなら漫画でいいのです。漫画も大変ならアニメでもいい。
教養本を読めないなら漫画でいいし、解説動画でもいいのです。
ゲームも遊ぶ楽しみの中に教養を深める要素がたくさんあります。
動画は自分が子どもの頃無かったコンテンツですが、恐らく数年後には学びのかたちのひとつとして動画やゲームで学ぶことは当たり前になっているでしょう。
本さえ読めば学びを得られるわけではありません。コレがいい、こっちは駄目と決めつけることなく、その人が一番能動的に学べるかたちを知ることが一番大切なのではないでしょうか。