なんで断らないの?
断らないと気付けないこともあるんじゃね?
やたらと頼まれ事をされがちな人っていますよね。
それは『断られないから頼まれる』のだと思っています。
前ほど聞かなくなりましたが「人にgive(与える)ができる人になりましょう」なんて言葉が流行った時期がありました。自分ができることを他者に与えればいつかそれは自分に返ってくる。だから人が喜ぶことを率先してやっていこう!みたいな風潮です。惰性のように他者貢献して回る人もよく見かけました。
自分ができることを他者に与えることは悪いことではないと思いますが、むやみに与える前にすごく大切にしなければいけないことがあります。それは、ありがたみを感じずに受け取り続けるだけの人に与え続けてはいけない…ということ。
『ありがたい』とは『有り難い』と書きます。有ることが難しい、つまり『当たり前のものではない』んですね。しかし、受け取り続けるだけの人は頼んだらやってくれるのは『当たり前』になってしまっていて、ありがたさなんて感じていません。だからそういう人ほど、断ると怒り出したりいじけたりします。
本来、他者の時間や労力、お金を自分に使って貰えることはとてもありがたいことです。
もし人に何でも頼みがちな人は、他者の時間を自分のために使わせていることにまず感謝しましょう。
人は、言われないと『当たり前』になっていることにはなかなか気づけません。だからこそよく頼まれ事をする人は何でも引き受ける前によく考えてみてください。
断らないということは、その人の為に自分の時間を使うということです。
自分が相手に時間を使いたいと思えるならその時間は自分を満たす時間になりますが、使いたくないことに自分の時間を使うのであれば、それは人生の無駄遣いかもしれません。
今回のお話で言えば、タダシは仕事帰りや休みの日に自分でお店に行って靴下を買うぐらいは出来るはずです。当たり前に妻の時間を使うのではなく、自分の靴下を買いに行くぐらいは自分の時間を使ってほしいと伝えてもいいのではないでしょうか。
相手に、やってもらえることが『当たり前のことではない』ことを伝えるという意味でも、自分の時間を自分の為に使うためにも…やりたくないと思ったことは『断る』ことを大切にしてくださいね。断ることは、決して後ろめたいことではないのです。