連載記事

家族が片づけてくれない…と嘆く人必見。予約が取れない家政婦が教える「家族が自ら片づける方法」

家のこと

www.photo-ac.com

2022.03.10

家族が帰ってくるなり、アウターやバッグが散らかるご家庭も多いのでは? いつも自分ばかりが片づけていると感じる方は、もしかして収納場所に問題があるかもしれません。家事代行マッチングサービス「タスカジ」で6,000軒以上の家を片づけてきたseaさんに、オンライン取材で詳しくお話を伺いました。

広告

連載:家事の達人「タスカジ」さんに教わる“家事術”

【連載】家事の達人「タスカジ」さんに教わる“家事術”

この連載ページを見る

もくじ

教えてくれたのは……seaさん
部屋が片づかない原因は、戻す場所が遠すぎるから
使う場所と戻す場所を近づけることが片づく秘訣
家族が「自分の意志で決めた」と思うために
戻す場所がバラバラなことも片づかない原因に
ファミリークローゼット部屋を作ろう

教えてくれたのは……seaさん


家事代行マッチングサービス「タスカジ」ハウスキーパー。20年以上家事代行サービスに携わり、今まで6000軒以上の家の片づけをサポート。現在では予約の取れない家政婦と呼ばれ人気を博している。著書に『家じゅうの「めんどくさい」をなくす。』(ダイヤモンド社)、『タスカジ sea さんのリセット 5 分の収納術』(主婦と生活社)がある。seaさん

部屋が片づかない原因は、戻す場所が遠すぎるから

ランドセル出典:stock.adobe.com

家族が帰ってくると脱いだコートを決まった場所にかけてくれない。子どもがランドセルを置きっぱなし……など、家族が片づけに協力してくれないと思うことはないでしょうか?

実は、家族が物を置きがちな場所と本来の収納場所が遠いことが、片づかない原因となるとseaさんは言います。

seaさん「よくご家族が物を置きっぱなしにするとおっしゃる方に、本来はどこにしまってもらいたいですか? とお聞きして拝見する場所が、子ども部屋の一番奥にあるランドセル置き場だったり、自室の奥にあるクローゼットだったりすることがあります。
帰ってきて玄関にすぐ置きたくなるようなものを、部屋の一番奥まで持っていって、ましてや棚の中に入れることは、ご家族には難しいかもしれませんね」

使う場所と戻す場所を近づけることが片づく秘訣

ランドセル出典:stock.adobe.com

たとえ広い家でなくても、物を戻すために移動するのはめんどくさいもの。 解消するには「使う場所と、戻す場所を近づけることが大切だとseaさんは言います。

seaさん「部屋の一番奥やクローゼットまで行って戻すことは難しいと思うので、ランドセルがリビングに放置されがちなら思い切ってリビングに置き場を作ってしまうのもOKです。リビングに置かせたくなければ、自室の一番入り口に置き場所を用意する。アウターも廊下のフックにかけさえすればよしとするなど、アウターを脱ぐ場所やかばんをおろす場所と、戻す場所をできる限り近づけると戻しやすくなります」

家族が「自分の意志で決めた」と思うために

提案出典:stock.adobe.com

また、家族に片づけてほしい場合は、ちょっとした工夫が必要だとseaさんはおっしゃいます。

seaさん「家族に片づけてもらいたい場合は、『自室の入り口に設置したかごに入れる』『廊下のフックにかける』『リビングのコート掛けにかける』といった選択肢を用意して、家族ができそうな解決策を提案してみましょう。選択肢の中から家族に選んでもらう方が、家族を巻き込んでいけるんです」

自分の意志で選んだ選択肢であれば、すんなりと協力してくれることが多いのだそう。

seaさん「相手が『自分の意志で決めた』と思うことが、家族間の片づけルールを決める上でとても大事だと思います」

戻す場所がバラバラなことも片づかない原因に

洗濯もの出典:stock.adobe.com

同じカテゴリーのものでも、戻す場所が1か所にまとまっていないということも大変な手間になります。
特に、家族の服はそれぞれの部屋のクローゼットに戻すという手間に加え、時間帯によっては入れない部屋があったり、人によっては下着だけはこっちのスペースに、などめんどうなステップが隠されていることがあります。
しかもそのルールをわかっている人だけしか片づけることができず、常に同じ人ばかりに負担がかかりがちです。

ファミリークローゼット部屋を作ろう

クローゼット出典:stock.adobe.com

そんな問題を解消するのにseaさんがおすすめしているのが「ファミリークローゼット部屋」を作ること。

seaさん「客間としてある和室、将来の子ども部屋のつもりで作った部屋など、今使っていない部屋や納戸があればチャンスです。家じゅうの洋服は全部そこという状態にしておくと、毎日の洗濯物も取り込んだ後、すぐにたたまない場合でもその部屋に置いておくこともできて、洗濯物がリビングのソファを占拠することはありません。
片づける際もその部屋で選別して収納すればいいので、それぞれの収納場所に戻す手間もなくなりますよ」

ファミリークローゼット部屋は5畳ほどの部屋があれば充分で、市販の収納ラックを使って、壁一面を天井までまるごとクローゼット化することができます。ツッパリ棒タイプの収納ラックやメタルラックを活用するのもアリ。また押入れのふすまを外して、丸ごとクローゼットにするのもおすすめなのだそう。

ストック出典:stock.adobe.com

seaさん「別の壁面ラックにはお米やトイレットペーパーといったストックスペースにしたり、キャンプ用品やひな人形、スーツケースなど1年に数回しか使わないイベントものをしまうことができます。家のあちこちの収納に散らばっていた物をを集約して、バックヤード的な使い方も便利ですよ」

1部屋をまるごとファミリークローゼット化するという、一見大胆とも思える発想ですが、これができると本当に便利そう! 家族の生活スペースがすっきりして、片づけやすいおウチになるそうです。
今は使用していない物置となっている部屋などがあれば、試してみたいですね。

取材協力:家事代行マッチングサービス「タスカジ」

広告
saitaとは

連載記事

家事の達人「タスカジ」さんに教わる“家事術”

広告