教えてくれたのは……seaさん
家事代行マッチングサービス「タスカジ」ハウスキーパー。20年以上家事代行サービスに携わり、今まで6000軒以上の家の片づけをサポート。現在では予約の取れない家政婦と呼ばれ人気を博している。著書に『家じゅうの「めんどくさい」をなくす。』(ダイヤモンド社)、『タスカジ sea さんのリセット 5 分の収納術』(主婦と生活社)がある。
3段階に書類を分類
たくさんある書類を「管理する」と考えるとめんどくさくなってしまうもの。「書類整理が苦手だと思う人は、できるだけ管理しないためにどうすればいいかを考える方がラクなんです」とseaさんは言います。
かつては、seaさんもカテゴリーごとに細かく分類して、書類用のトレイにそれぞれ保管していたそうですが、管理が大変なうえ、必要な書類が埋もれていくという経験をされたそうです。そしてたどり着いたseaさんのおすすめは、書類を3段階に分ける方法。その段階に応じた収納方法、収納アイテムを紹介していただきました。
1つ目 デイリーチェック書類
seaさん「溜まってきた書類、封書、領収書などの捌き方として、トレイを2段重ねて、未読と既読で分けていく方法があります。その日にチェックする書類を上の段に入れ、順にチェックして必要なくなったものは捨てたり、対応が済んだものは長期保存に移動させたりして、別の場所へ移動させます。
そして次回に先送りするもの、翌日もチェックするものなどを下の段に移していきます。すべての書類が上の段からなくなったら、その日の作業は終了。下の段の書類を再チェック書類として再び上の段に移して、次回の作業に送るという繰り返しです」
seaさんが使用しているのは無印良品の書類トレイ。毎日書類をチェックすることが難しいと感じる場合は、2~3日に1回、週に1回という場合もこの方法が使えそうですね。
2つ目 中期保存書類
1~3か月程度は保存しつつ、すぐに見られるようにしておきたい書類は、ざっくりとプロジェクトごとにクリアファイルに入れて、取り出しやすく保存しておきましょう。
seaさんは、棚の右側に横倒しした書類boxを設置しています。斜めカットされている無印良品のboxに書類をいれているそう。
seaさん「新しく保存する書類は、すべて書類boxの左側に挿し込んでいきます。取り出して見返した書類を戻す時も一番左側に挿し込んでいきましょう。そうすると、右側は全然見返すことのなかった書類が溜まっていきます。そうして、boxがパンパンになったタイミングなどで右側のまったく見返さなかった書類から捨てたり、 長期保存へ移動したりして整理していきましょう」
家族の人数が多く、それぞれ書類が多い場合は、書類boxの数を増やしてみてください。書類の量に合わせて、「1大人、2子ども」としたり、「1大人、2子ども・学校、3子ども・学校以外」の3つにしたり、「1妻、2夫、3長男、4長女」など個人ごとに分けてもいいと思います。細かく分類するのではなく、あくまでざっくりと粗く分類するのがポイントです。
書類を頻繁にチェックしないという人は、デイリーチェック書類を省き、この中期保存書類と長期保存の2段階だけでもOKだそうです。
3つ目 長期保存書類
保険の証書や不動産書類、契約書類、健康診断の結果数値表など、長期でとっておく書類は、一番右側にある書類boxの「長期保存書類」に分類し、家族個人ごとに1つのファイルにひとまとめしておきましょう。seaさんの場合は、seaさん自身のファイルのほかに、夫専用のファイル、賃貸契約関連のファイルの3つがこのboxにはいっているそう。
キャパとルールを決めておく
seaさん「書類を管理する仕組みをつくったら、次はどこでリセットをするか、ルールを決めるのが大切なんです。すべての書類を頻繁にチェックするのは面倒ですが、長期保存書類以外を月末に1回チェックするだけなら、手間なく続けられますよ」
また書類は整理しないと増え続ける一方なので、しまっておける容量を事前に決めておくことが必要なんだとか。
seaさん「boxがいっぱいになったら整理する目安と考え、見返していないものを処分していきましょう。
そして、この整理作業の時に『どれが見返さないものだったのか』を意識しましょう。例えば、地域のお便りやチラシ類をあとでゆっくり見ようと保管していたら、もうすっかり必要のない情報になっていたなんてことはありませんか? こういうことを把握していると、すぐに読んですぐ捨てるという行動につながりますよね。だんだんと管理しなくていいものが分かってくるんですよ」
気を抜いているとあっという間に溜まっている書類。手に入れてすぐ、この3段階に分けておけば、書類がすっきり片づきそうですね。保管するキャパや定期的に見返すといったルールを持っておくことで、書類が溢れかえることもなさそうです。ぜひ実践してみてください。
取材協力:家事代行マッチングサービス「タスカジ」