“推し”を家族と見に行く誕生日プレゼント
以前、「「我を忘れる」という経験をしたことがなかった私を“変化させたもの”」 というコラムを書いた。
これまで、我を忘れるほど没頭するものに出会えてこなかった私が、初めて“我を忘れる”という経験ができた、プロレス観戦についての話。
その後も、タイミングが合えば、チケットを購入して会場に足を運んでいる。
「今年の誕生日プレゼント、何が欲しい?」と夫から聞かれた私は、誕生日前日に行われるプロレスの試合を家族で見に行くことをねだった。
誕生日前日に開催される大きな試合。それを家族で見に行けるなんて、それ以上のプレゼントは私にはない! と、夫に熱弁したのだ。
その試合を楽しみにしていたら、5月1日から放送がスタートした恋愛リアリティショー番組に、私が好きなプロレス団体の人気選手が登場して話題になっていた。
普段、あまり恋愛リアリティショーは見ない私だけど、応援している団体の選手が出ると聞けば、見ないわけにはいかない。
ということで、初めて、放送スタート日の配信時間に番組を見た。
プロレスが、抑えていた感情を解放してくれる
14人の男性が出てくるのだけど、私はその選手を見ることが目的なので、最初の頃はあまり他の出演者の情報が頭に入ってこなかった。
普段見ない類の番組を見たことで、見方や捉え方が若いころとは違うなぁと感じた。年齢的に、広く浅くより、狭く深く情報を取るようになってきたのかもしれない。
一緒にプロレス観戦している娘と、配信をキャッキャしながら見た。
リングの上で見せている姿とはまた違う一面を見ることができて、最終回まで存分に楽しませてもらった。
この番組、新シリーズが放送になるたび話題になっていたのは知っていた。今回も放送前からかなりSNSで見かけていた。もちろん、プロレスファンたちの、「えっ! 彼が恋愛リアリティショーに?」という反応も溢れていた。
配信されるたびに、プロレスラーの彼がSNSで話題になっていった。
今まで、知られていないだけで、知ったらみんなが好きになってしまうのは当然! な人柄。
1年以上、箱推しとして全日本プロレスを応援してきた私としては、「もっと知って~! 全日本には、ほかにも素敵な選手がたくさんいるから~!」という気持ちになった。
こういう気持ちも、実は初体験だった。
私はこれまで、自分が好きなものが注目されたり、知られたりしていくことがどちからというと苦手だった。
なのに今回は、自分が好きだと思っているものを、たくさんの人に知ってもらえることに喜びを感じた。
プロレスってすごい。私の中にある閉じた部分をどんどん開いてくれる。
新しいものとの出会いは、新しい自分との出会い
誕生日前日の試合は、大田区にある体育館で開催された。
恋愛リアリティショーで、初めてプロレスに興味を持ったという人たちがたくさん会場に来ていた。
その日は、「チャンピョン・カーニバル2026」の優勝決定戦でもあったので、プロレスファン的には見逃せない試合ではあったのだけど、なんと、来場者数が3,000人を超えたと報道が出ていた。
広い会場いっぱいに人がいて、みんなワクワクしていて、すごく雰囲気がよかった。
恋愛リアリティショーをきっかけにプロレスを見に来た人たちが、実際にプロレスを見てどう感じるんだろうなということに興味を持ちつつ、1試合目から大盛り上がりの会場。
とても、初めて来た人が多いとは思えないくらい、みんな古参のように盛り上がっていた。
なんとなく、みんな目当ての彼の出番が終わったら帰っていくのだろうという気持ちがあったのだけど、そんなことはなく、最後の優勝決定戦まで見届けている人が多くて、なんだかそういうところが、全日本プロレスの魅力なんだよなぁと思った。
私は、推しの選手はいるけども、基本箱推しなので、すべての選手の試合を真剣に見て、声を出して応援する。決勝では、3カウントがかかった瞬間に立ち上がってガッツポーズ。
そんな私を見て驚く夫。
プロレスの応援をしているとき、私は普段抑圧している部分を大解放できる。
そういうものに出会えて幸せだなと思う。
今回、番組をきっかけにプロレスに興味を持ち、開場まで足運んだ人たちの中にもきっと、私のように、「普段の自分とは違う!」と思えるような自分と出会った人がいるはず。
そして、新しい自分を知って、人生が豊かになるきっかけをつかんだ人もいるはず。
未知なものとの出会いは、本当に人生に新しい輝きをくれる。



