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48歳、人生初「ちいかわ」。知識ゼロで映画を観てみたら“思わぬ気づき”がありました

カルチャー

2026.08.30

潜在意識インタビュアーkahoのコラム【良い人生は後から】 「良い花は後から」ということわざがあります。先に咲いた花よりも、後に咲いた花の方が美しいという意味を持つこの言葉。人生も同じだと思いませんか? 酸いも甘いも経験した40代頃からのほうが人生の豊かさを感じられるようになります。そんなことを意識しながら生きているkahoが日々思うことをお届けします。

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連載:潜在意識インタビュアーkahoのコラム【良い人生は後から】

そもそも、ちいかわって何?

知らない女性出典:stock.adobe.com

「ちいかわ」というキャラクターの存在は知っていたけれど、それ以上の知識は全くなかった。

そんな私が、この夏話題の映画『人魚の島のひみつ』を観た。

夏休み中に家族で映画を見に行こうという予定はあって、第一候補は『Michael/マイケル』、第二候補は『トイ・ストーリー5』。なのに、気づいたらなぜか、候補になかったちいかわの映画を家族3人で観に行くことになった。

きっかけは、8月になってすぐに会った友人だった。

「ちいかわの映画、観た?」

「観てない。私、ちいかわ観たことないの」

そう答えると、

「私もなかった! けど、子どもに付き合って観に行って衝撃を受けた。絶対に観たほうがいい!」

と、ものすごい勢いですすめられた。

その日の夜、SNSで映画についての投稿をいくつか見ていると、確かに面白そう。翌日、夫と娘にその話をすると、同じくちいかわの知識がない夫も「俺も気になってた」という。

こうして、家族3人で観に行くことになった。

SNSで見かける「怖い」というワードも気になっていた。あんなにかわいいキャラクターの映画が怖いって、どういうことなんだろう。

そんなことを思いながら、映画館へ向かった。

「ちいかわは、どれ?」

映画館出典:stock.adobe.com

夏休みだからなのか、映画館はほぼ満席。家族連れだけでなく、大人同士の組み合わせも多かった。

そして映画が始まる。しつこいようだけれど、私はちいかわの知識がゼロだった。

だから、映画が始まってからしばらくは、「ちいかわは、どれ?」と思っていた。

登場するキャラクターが多い。しゃべったり、しゃべらなかったりもする。私には、誰が誰なのか、なかなかわからない。私の頭に残ったのは、「島二郎」だけだった。

「この映画が、もうすぐ100億円に届くほど人気なの?」

そんなことを思いながら30分が過ぎた。ふと隣を見ると、夫がウトウトしていて、娘に肘で突かれている。

「私にはわからない世界だ」

そう思ったあたりから、映画の流れが突然変わった。そこからは、ウトウトしていた夫もしっかり目を開け、最後まで真剣に観ていた。

そして映画が終わったときの私の感想は、「なんだ、これ」だった。

でも、不思議なのは映画館を出てからだった。

散歩する家族出典:stock.adobe.com

「あの映画で伝えたいことは、なんだったんだろうね」

家族でそんな話をしながら帰った。我が家は、会話をするためによく散歩をする。その日も、映画館から家まで3人で歩いた。

話しているうちに、私は映画のストーリーよりも、そこで描かれていた「人との関わり方」が気になってきた。

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「あなたのため」は、誰のため?

友人と会話する出典:stock.adobe.com

誰かを思う気持ちが、いつの間にか、相手を自分の思い通りにしたい気持ちに変わってしまうことがある。

「あなたのためを思って言っている」
「あなたが傷つかないように」
「それは間違っているから、こうしたほうがいい」

日常の中でも、そんな言葉を使うことはある。

もちろん、本当に相手のことを思っている場合もある。でも、自分が「正しい」と思っているときほど、その正しさを相手にも受け入れてほしくなってしまう。

それは、家族でも、友人でも、仕事でも同じだ。

48歳になった今、私が思うのは、人を大切にすることと、その人の人生に踏み込みすぎないことは、両立するということ。

相手には相手の考えがある。
相手には相手の選択がある。
そして、私には私の選択がある。

「私はこう思う」と伝えることと、「だからあなたもこうするべき」と相手を変えようとすることは、似ているようで全然違う。

人との間に境界線を引くことは、冷たくなることではないのかもしれない。

相手を自分の思い通りにしようとしない。
自分も相手の期待に合わせすぎない。

「あなたはあなた。私は私」と、お互いの人生を尊重すること。

それは、突き放すことではなく、相手をひとりの人として信じることなのだと思う。

ちいかわの映画については、たくさんの考察がある。

私は考察をするほど、ちいかわに詳しくもない。だから、この映画が何を意味しているのかを語るつもりもない。

ただ、初めてちいかわを観た私にも、「なんだか、ものすごく深いことをテーマに描いているんだな」ということは感じられた。

映画館を出たときの「なんだ、これ」は、内容がわからなかったとか、おもしろくなかったという意味ではなかったのだと思う。

すぐには答えが出ないものが、たくさん散りばめられていた。3人とも、「まあ、つまらなくはなかったかな」くらいのテンションで映画館を出たのに、その後、何時間も映画について話した。

家族で話す出典:stock.adobe.com

3人で同じ映画を観て、そのあと、それぞれの想いや考えをあんなに長く共有したのは、初めてだったかもしれない。そんな時間を過ごせただけでも、あの映画を見る価値は十分にある。

映画を観たあと、ちいかわにハマったということは特にない。……と思っていたのだけれど。

くら寿司でちいかわコラボが始まったと聞いて、久しぶりにくら寿司に行った。どうやら、ちいかわを少し好きになったのかもしれない。いや、私が好きなのは、うさぎなんだけど。

48歳、人生初ちいかわ。

正直、今でも「なんだったんだ、あれ」と思っている。

でも、ひとつだけ確かなのは、あの映画を観たことで、家族3人で何時間も同じことについて話したということ。

それぞれが何を感じたのか、どこが気になったのか、あの場面はどういうことだったのか。

映画そのものよりも、映画を観たあとに始まったその会話のほうが、私の中には強く残っている。

だから今でも、あの映画のことを思い出すと、最初に出てくる言葉はやっぱり、「なんだ、これ」なんだけど、そのあとに、もうひとつだけ続く。

「……でも、なんか、忘れられないな」

みなさんは、『人魚の島のひみつ』観ましたか?

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著者

潜在意識インタビュアーkaho

潜在意識インタビュアーkaho

フリーライター歴13年。著名人から話題の人まで幅広い方々へのインタビューライターを中心に活動中。ヒプノセラピーを学び、潜在意識の中にある大切な情報を気づくことが人生を変化させることを知り、潜在意識インタビュアーとしての活動を2022年からスタート。

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