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45歳女性「14歳の息子が家族で食事に行きたくないという。子離れが寂しい…。」

家族・人間関係

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2022.10.22

心理カウンセラーの古庄由佳です。カウンセリングに来てくださる方には「うさこさん」と呼ばれています。 自分の心に蓋をして、我慢を続けて生きるのはとてもしんどいですよね。最近はスマホやSNSのおかげで情報が溢れてすぎているためか「自分の考え方がおかしいのかも」「私だけじゃないし」とガマンしてしまっていることもあるようです。自分の人生をHappyにするかどうかは自分が決めると信じて、皆さんのお悩みに答えます。

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連載:心理カウンセラーうさこの「心を軽くする考え方」

相談:14歳の息子が家族で食事に行きたくないという。子離れが寂しい…。

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(群馬県 45歳 はるな)

14歳の息子と11歳の娘がいます。

最近息子が、家族で食事にいくことを嫌がるようになってきました。
思春期の男の子なので、友達に家族でいられるのをみたくないなどの理由かもしれませんが、母親としては寂しくて。

家でも反抗期なのか、会話はあまりありません。

ちなみに娘はなついており、一緒に買い物に行ったりもします。ただ、数年後息子のようになるのではと、悲しい気持ちになってしまいます。

私自身、趣味などはなく家族第一で生きてきたこともあり依存しているのかもしれません。
今の気持ちはどう前向きにもっていったらいいか、アドバイス頂けたらうれしいです。
 

子育てが順調な証拠!

回答

思春期って、これまでの親子関係が変化してくる時期でもありますよね。
一緒に出かけたり、他愛ないことを話したりする家族としてのコミュニケーションが少なくなったり、まるで拒絶するかのように冷たい態度になったり……。そういった変化にさみしさや戸惑いを感じるお母さんも多いのではと思います。
 
今まさにそんなタイミングを迎えているはるなさんに、まずお伝えしたいことは、息子さんのそうした変化は、子どもから大人へ成長していくための大切なプロセスだということです。別の言葉にするなら、子育てが順調な証拠とも言えるかもしれません。
 
まわりの大人から与えられることで生きていた依存のステージから、自分で自分を支え、まわりと協力し合いながら生きていく自立のステージへ。その移行期へ足を踏み入れ始めるのが、思春期。
 
家族という安心の場所をちょっと離れてみる。今までの価値観をいったん否定してみる。友達や仲間との関係を自分で築いてみたり、今までの自分にはなかった価値観を取り入れてみたり。こんなふうに、無意識のうちに、アイデンティティの確立を目指して、試行錯誤をし始める大切な時期なんです。
 
とはいえ、もちろん不安や怖さもたくさんある。甘えたい自分もいる。そんな葛藤や矛盾を抱える自分自身を受け止めきれなくて、必要以上に冷たい態度や、攻撃的な態度として現れるのが、反抗期のお子さんたちの中で起こっていることなのかもしれません。
 
といった目線で、息子さんの変化を見つめてみると、いかがでしょう?
数年先の娘さんもそんな道を通るかもしれないと思ってみると、いかがでしょう?

「ああ。自分の足で立とうとし始めているんだなあ。そのためにいろんな気持ちを味わっているんだなあ。いいぞいいぞ!」って、心の中で応援してあげたくなりませんか。
 
と同時に、自分の足で立とうと試行錯誤ができるのは、家族という安心の土台があってこそ。はるなさんがこれまでたっぷりの愛情を込めて接してこられたからこそ、息子さんは今、自分のために、めいっぱい試行錯誤することができる。そう考えてみると、自分のことも「よく頑張ってきたなあ。よくやってきたなあ。えらいぞ私!」って、褒めてあげたくなりませんか。
 
確かに、物理的にも気持ち的にも、お子さんが離れていくことは、さみしいことですよね。ただ、そのさみしさを味わえるのは、お子さんが広い世界に目を向け始めたからこそ。さみしさの裏側にある頼もしさも受け取りつつ、きっとまだまだ試行錯誤するであろうお子さんたちをあたたかく見守ってあげませんか。
 
そしてもしも、家族第一に過ごしてきた期間に「本当はやりたかったけれど後回しにしてきたこと」があったとしたら、今からそれを楽しんでみるのもいいですね。すぐにやりたいことが見つからなければ、今この瞬間に自分が心地よくご機嫌でいられることを大切にしてみるのもいいですね。
 
「誰かのため」ではなく「自分のため」に人生を楽しんでいる姿は、きっと「自分の心に素直に人生を楽しんでいいんだよ」というメッセージとなってお子さんたちに伝わります。
 
きっと今は、お子さんたちだけでなく、母親としてのステージも変化していくとき。これからの母親業は、子供たちにとって、大人になるのが楽しみになるようなお母さんでいること。たとえばそんなふうに視点を変えて、はるなさんの人生を楽しまれてくださいね。
 

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著者

古庄由佳さん

古庄由佳(うさこ)

17歳の頃に、徐々に視機能が失われていく難病であると診断される。病気に負けず頑張りたいのに、体も心も人間関係もどんどん壊してしまう。そんな生きづらさから、心のことを学び始める。2012年より、心理カウンセラー、セミナー講師、心理スクール講師として活動。自分との仲直りをテーマに、本来の魅力や才能を解き放っていく心理カウンセリングの他、病気からのサインを受け取り、本来の自分らしい人生を取り戻していく卒病カウンセリングも好評。20年近く住んでいた東京を離れ、2019年に福岡県糸島市に移住。著書は「心屋流 戦わないで生きていく」「心屋流 がんばらないレッスン」(ともにPHP研究所)。

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