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セックスレスがつらい。たまにでいいから女として夫に愛されたい【お悩み相談】

家族・人間関係

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 心理カウンセラーうさこの心を軽くする考え方

2023.11.01

心理カウンセラーの古庄由佳です。カウンセリングに来てくださる方には「うさこさん」と呼ばれています。 自分の心に蓋をして、我慢を続けて生きるのはとてもしんどいですよね。最近はスマホやSNSのおかげで情報が溢れてすぎているためか「自分の考え方がおかしいのかも」「私だけじゃないし」とガマンしてしまっていることもあるようです。自分の人生をHappyにするかどうかは自分が決めると信じて、皆さんのお悩みに答えます。

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連載:心理カウンセラーうさこの「心を軽くする考え方」

相談:セックスレス。たまにでいいから女として愛されたい

夫婦出典:stock.adobe.com

(千葉県 チョコ 58歳)

再婚して夫婦2人で生活しているのですが、再婚する前からレスになりました。

何回か話し合ったのですが、夫は私より10歳年下なのに全然性欲がなくて、今じゃ全然しなくなりました。たまにでいいので女として愛されたいと思っていますが、解決策がなくて困っています。

毎日ハグとキスはしているのですが、もう一度女として、レスを解消して愛されてみたいです。

セックスレスが“悩み”になってしまう2つの理由

回答

毎日ハグとキスをされるご関係、とっても素敵ですね。
そして、チョコさんとしては、セックスのある関係を望んでいらっしゃるのですね。

「妻側はしたいと思っているけれど、夫側はそこまでではない」。これは、夫婦間のセックスレスに関するお悩みの中でも比較的多い内容です。
どんなカップルでも、同棲や結婚生活が始まると頻度が少なくなるのはごく自然なことなのですが、それが問題(つまり、悩みごと)になってしまうのは、いくつかの理由があります。

ひとつ目の理由は、夫婦でそれを求める度合いが異なることで、すれ違いが起こること。

人生において、または大切な人との関係性において、セックスが「絶対に必要」「ないと困る」という人もいれば、「そこまで必要ないな」「なくても困らないな」という人もいます。これは個人の性質や好みによる違いですね。あるいは、一人の人生の中でも、年齢や時期などによって必要と感じる度合いは変わってくるでしょう。

つまり、男性であっても、女性であっても、その行為をどのくらい「したい」と感じるかは、人それぞれ異なるものですし、「したい」と多く感じる時期もあればそうでない時もある。とすると、夫側と妻側で常に「したい」「したくない」の度合いが似ていればスムーズですが、よく考えてみたら、それってなかなかレアなケースかもしれませんよね。

そして、レスが問題(悩みごと)になる2つ目の理由は、「愛し合う夫婦の間には、セックスがあるはずだ」などの固定観念から、セックスの有無で愛情の度合いや有無を測ってしまうこと。

たとえば、妻側が「男性から求められること」=「愛されている証」や「女性として魅力がある証」などのようにつなげていると、求められないことに悲しみや失望を感じてしまうかもしれません。

でも、前述の通り、妻を深く愛し、魅力も感じているけれど、夫側の性質や時期として、行為がそんなに必要ない場合だってあるわけなんです。

いかがでしょう。
まずはここまでお読みいただいて、チョコさんがご相談文に書かれている「女性として愛されたい」が意味するものは何か、ご自身の心に聞いてみてくださいね。

もしそれが「彼に愛されている証拠が欲しい」「女性として魅力を感じてもらえているか確認したい」といった感覚に近いものでしたら、セックス以外の部分で、もう十分に愛され、女性として大切にされている証拠がたくさんあるはずですから、ぜひそれを受け取ってみてください。自分を認め、愛していくことで、女性としての自信を取り戻していきましょう。

その上で「愛する彼とセックスがしたい」と望むなら、ありのままのパートナーを受け入れることから始めてみてください。

セックスは、お互いにありのままを受け入れ合うものですが、体の構造や役割から考えてみても、特に女性は受け入れる側。男性にはきっと差し出す側としてのプレッシャーもあると思うんです。

だからこそ、夫側にとっても「妻がありのままの自分を受け入れ、認めてくれている安心感」って、きっとものすごく大切なもの。自分を否定する相手に対して、自分を差し出していくのは勇気がいりますものね。

ですのでぜひ、たとえ彼の「したい」度合いがチョコさんの望む程度でないとしても「今はそうなんだな」とそのまま受け止め、さらに、それ以外の日常生活の中でもそのままの彼を認め、尊重することを心がけてみてください。

どんな自分も否定されない安心感は、やがて大切な人の望みを叶えたいという思いへとつながっていくはず。その土台の上で、「私はこうしたい」とチョコさんの希望を素直に表現していくことで、お互いの違いを尊重しながら、相手を思い合う歩み寄りができていくのではと思います。

レス解消の1番の秘訣は、レスを愛されていない証拠にしないこと。毎日スキンシップができる素敵な関係性を大切にしながら、焦らずゆっくりと違いを認め合うところから始めてみてくださいね。応援しています。
 

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著者

古庄由佳さん

古庄由佳(うさこ)

17歳の頃に、徐々に視機能が失われていく難病であると診断される。病気に負けず頑張りたいのに、体も心も人間関係もどんどん壊してしまう。そんな生きづらさから、心のことを学び始める。2012年より、心理カウンセラー、セミナー講師、心理スクール講師として活動。自分との仲直りをテーマに、本来の魅力や才能を解き放っていく心理カウンセリングの他、病気からのサインを受け取り、本来の自分らしい人生を取り戻していく卒病カウンセリングも好評。20年近く住んでいた東京を離れ、2019年に福岡県糸島市に移住。著書は「心屋流 戦わないで生きていく」「心屋流 がんばらないレッスン」(ともにPHP研究所)。

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