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目の難病、買い物依存症、引きこもりを経て…人気心理カウンセラーが語る「苦境を乗り越える」たった一つの方法

カルチャー

 人気心理カウンセラーが語る「苦境を乗り越える」たった一つの方法

2021.06.18

はじめまして。 心理カウンセラーの古庄由佳(うさこ)と申します。 「うさこさん」とニックネームで呼ばれることが多いので、 いつも名前の後に(うさこ)と入れています。 人に合わせて生きるうちに、気づいたらとってもしんどい人生になっていた。 ざっくり言うと、私が今、心理カウンセラーをしているのは そんな経験をしてきたからです。 「人生にしんどさを感じている」 じつはそれ、いつでも抜け出せるんですよ。だって私もそうでしたから。

早く大人になりたかった幼少期

私の子どもの頃の切なる願いは「早く大人になって、自由に生きたい!」でした。
なぜかというと、注意しているつもりなのに、叱られたり、頑張っているつもりなのに、失敗をするような子どもだったんです。

本人は必死に頑張っているつもりでしたから、叱られたら理不尽に感じましたし、失敗すると怒られるので、正解を求めなきゃならず、すごく不自由だと感じていました。
理不尽と不自由の繰り返しの中で、フラストレーションを溜めまくった子ども時代の私は「自分の力で生きられる大人にさえなれば!」と思っていました。

大人になって自立して、いつか自由を感じたい。自分のやりたいようにのびのびと生きられたらいいのに、そんなふうに考えていたんです。
私は大人に近づくたびに喜びを感じていました。しかし、そんな私は高校生の時に目に異変を感じました。

17歳のある日、デート帰りに何気なく彼氏と立ち寄った眼科で、私の生きづらさの理由が判明したんです。

なんと、目の難病を患っていました。告知された病名は「網膜色素変性症」。
視機能が徐々に低下していって、視野や視力が失われていく病気です。

治療法のまだ確立されていない難病だと知ってさらに落ち込みました。 医師から「いつか失明するかもしれない」 と言われたのです。

いままでの「できなかったこと」の理由がわかった

それまで、私は人よりも行動が遅く、運動音痴なんだと思っていました。注意力散漫、なんて言われたこともありました。

「ティッシュ取って」と頼まれ、その人が指差す方向を振り返るも、一向にティッシュが見つからず、「もう!早く取ってよ!」と人をイライラさせてしまう。

バレーボールをしたら、高く打ち上げられたボールを見失い、うろたえているうちに、頭でボールをキャッチしてしまう。

普通に前を見て歩いているつもりなのに、人やものたびたび激突してしまう。

真っ暗な夜道は前が見えなさ過ぎて一人で歩くことができない……。

私が「なんで人並みにできないんだろう」と悩んできた、これら全ては目の病気によって起こっていたものでした。
「私はどうやら人に比べて何かが劣っているらしい」と人生のかなり早いタイミングで劣等感を抱き、苦しんできた原因がまさか病気のせいだったとは……。

「ずっとわからなかったことがわかった」

その出来事は、一瞬私を心から安堵させてくれましたが、そのあとにとてつもない恐怖と絶望で包み込みました。

大人になれば自由になれると信じていたのに、大人になればなるほど、私の目は不自由になるとわかったのですから。

周りの人に合わせて生きようとしていた

病名がわかった後の私は、「まわりの人に合わせて生きる」ということにますます頑張り始めました。

見えていないのに、見えているフリ。理解できてないのに、理解しているフリ。大丈夫ではないのに、大丈夫なフリ。
誰に求められたわけでもないのに、自分が自分に課したこの「人並みになる努力」は年々自分のことを苦しめていきました。
目の症状はどんどん進んでいくので本当の自分の状態と、人に見せている自分とのギャップがどんどん大きくなっていくのは当然のこと。

それでも私は、自分のそんな状況を自分で受け止めることができなくて「本当は大丈夫じゃない。本当はもう人に合わせて生きるのが辛い」。
そんな自分の本音に長い間、気づくことができませんでした。

20代の後半から、私の人生はさらに苦しくなっていきました。

買い物依存症の時期や、外に出るのが怖くなり引きこもった時期もありました。
私が頑張っているんだから……とまわりの人が許せなくて、愚痴と悪口が止まらなくなった時期もあったんです。
それらの時期を経て30代の前半で出会った心理カウンセリングで私は救われました。

キッカケは同じ難病を抱える人との交流です。
「目の難病を抱えて生まれた不運こそが、私の人生が苦しい原因だ」と思っていたのに、同じ病気を抱えているのに、とっても楽しそうに生きる人たちがいたことが衝撃でした。

この違いを感じるものは「心」なんだとしたら、心ってなんだろう? そんな疑問を持ったんです。
こうして心理学に出会い、心理カウンセリングを学んでいく中で自分の苦しみの原因がわかりました。

誰よりも私が私自身を「劣っていて恥ずかしい存在だ」と思ってしまっていたのです。これが心の苦しさの本当の原因だとわかりました。目の病気ではなかったんです。

心理学を学んで知った「たったひとつ」の真実

「何かができなくても私は素晴らしい」

生まれてはじめてそんな考えに触れた私は変わりました。

人に合わせて生きることをやめ、できない自分を隠すのをやめ、大丈夫なフリをやめました。
「できない。手伝って。もう少しゆっくり歩いてほしい」素直にSOSを出せる相手や場所を少しずつ増やしていきました。

私はこんなにも優しい人たちに囲まれていたのか。隠していた自分を出すほどに、見える景色が変わっていきました。
私にとってそれは、人生を大きく変える衝撃的な出来事でした。

「何かができてもできなくてもあなたは素晴らしいよ。あなたはあなたのままで生きていいんだよ」

自分を許せず、人生を苦しいものにしてしまっている人たちに、そんな言葉を伝えていきたくて、心理カウンセラーになりました。

今、生きやすいですか?

人に合わせすぎて、疲れていませんか? 何かができない自分を、劣っていると恥じていませんか?

あなたがあなた自身を許せるだけで、とーーーーっても生きやすくなるんですよ。

来週から人生相談を開始します! これから少しずつお伝えしていけたらとってもうれしいです。 

著者

古庄由佳さん

古庄由佳(うさこ)

17歳の頃に、徐々に視機能が失われていく難病であると診断される。病気に負けず頑張りたいのに、体も心も人間関係もどんどん壊してしまう。そんな生きづらさから、心のことを学び始める。2012年より、心理カウンセラー、セミナー講師、心理スクール講師として活動。自分との仲直りをテーマに、本来の魅力や才能を解き放っていく心理カウンセリングの他、病気からのサインを受け取り、本来の自分らしい人生を取り戻していく卒病カウンセリングも好評。20年近く住んでいた東京を離れ、2019年に福岡県糸島市に移住。著書は「心屋流 戦わないで生きていく」「心屋流 がんばらないレッスン」(ともにPHP研究所)。

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