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13歳の娘は不登校。娘の幸せのために私がしてあげられることとは

家族・人間関係

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 心理カウンセラーうさこの心を軽くする考え方

2023.02.03

心理カウンセラーの古庄由佳です。カウンセリングに来てくださる方には「うさこさん」と呼ばれています。 自分の心に蓋をして、我慢を続けて生きるのはとてもしんどいですよね。最近はスマホやSNSのおかげで情報が溢れてすぎているためか「自分の考え方がおかしいのかも」「私だけじゃないし」とガマンしてしまっていることもあるようです。自分の人生をHappyにするかどうかは自分が決めると信じて、皆さんのお悩みに答えます。

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連載:心理カウンセラーうさこの「心を軽くする考え方」

相談:不登校の娘、どうするのが娘の幸せなのか…

ひとりで悲しむ女性出典:stock.adobe.com

(福岡市 ユミ 44歳)

13歳の娘がいます。今回ご相談したいのは、その娘についてです。

元々不登校気味だったのですが、最近はもう学校に行きたくないといい、朝も部屋からでてきません。わたしとは普通に話しをしてくれますし、食事の時間になるとリビングにでてきてくれます。

不登校になった理由ですが、あまり勉強ができる方ではなく、テストの点数が悪いと先生に色々言われるから、だそうです。友達はいて、たまに自宅に娘の様子を見に来てくれる子もいるほどなんです。

ただそうとうその先生がイヤなのか、それか私の知らない行きたくない理由があるのか。

私自身、楽しい学生生活を送っていたので、娘にもそうしてほしい気持があり、つい「わがままばっかり言ってちゃダメよ!など、一方的な言葉をぶつけてしまうこともあります。

わたしは娘とどう関わっていくのがいいのでしょうか。
娘の幸せは私の幸せでもあるので、悩んでいます。

まずは自分の気持ちに寄り添うところから。

回答

娘さんとの関わりについて、悩んでいらっしゃるのですね。
 
「つい、一方的な言葉をぶつけてしまう」と書かれたユミさんの言葉に、「学校に行きたくない」という娘さんを、理解して、寄り添いたい気持ちはあるけど、同時にそれができない自分もいることへの葛藤があるのかなと感じました。
 
まずはそこから見つめてみましょう。相手に寄り添いにくく感じる時は、自分の気持ちに寄り添うのが先です。
 
「学校に行きたくない」という娘さんに対して、本当はどう感じているのでしょう。娘さんを見ていると、どんな気持ちになるのでしょう。楽しい学生生活を体験できなかったら、どうなってしまうことが心配なのでしょう。あるいは他に、どんな不安や心配が湧いてくるのでしょう。
 
どんなことを感じてもいいんです。たとえ「母親がこんなことを思ってもいいの?」というような気持ちが湧いてきたとしても、「そう感じる私がいるんだな。そう思うのも仕方ないよね」と、ジャッジなく、いったんご自身の気持ちに寄り添ってみてくださいね。
 
いかがでしょう。不安も心配もイラ立ちも、ジャッジなく受け止めることができると、心がホッと安心しませんか。
 
娘さんも、今、いろんな気持ちを感じているかもしれません。楽しく学校生活が送れない自分に対する思いや、みんなと同じではなくなってしまったような不安、お母さんやまわりの人の思いに応えられない罪悪感、自分の気持ちや意志をうまく表現できないモヤモヤなど……。
 
ご自分の不安や葛藤を受け止められるユミさんなら、きっと、娘さんのさまざまな想いもそのまま受け止められるでしょう。そこから、より本音を出し合える親子の関わりができるようになるのではと思います。
 
娘さんは、イヤなことをイヤと言える人です。イヤがわかれば、その裏側にある「好き」「こうしたい」も、きっとわかってくると思います。
 
自分らしく生きようとする時、実はこの「私はこうしたい」という感覚がとても大切です。
 
ですからどうぞ、娘さんを信頼してあげてくださいね。どんな道を通ったとしても、娘さんは自分の幸せをきっと自分で創っていけます。
 
今の学校教育は、お子さん一人ひとりの性質に合わせた多様な学び方ができるような支援も大切にしています。
 
「学校に行くか、行かないか」という視点だけではなく、娘さんとの本音の関わり合いの中から、より本人の個性や性質に合った学校との関わり方をじっくりと一緒に考えていけたら素敵ですね。

 

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著者

古庄由佳さん

古庄由佳(うさこ)

17歳の頃に、徐々に視機能が失われていく難病であると診断される。病気に負けず頑張りたいのに、体も心も人間関係もどんどん壊してしまう。そんな生きづらさから、心のことを学び始める。2012年より、心理カウンセラー、セミナー講師、心理スクール講師として活動。自分との仲直りをテーマに、本来の魅力や才能を解き放っていく心理カウンセリングの他、病気からのサインを受け取り、本来の自分らしい人生を取り戻していく卒病カウンセリングも好評。20年近く住んでいた東京を離れ、2019年に福岡県糸島市に移住。著書は「心屋流 戦わないで生きていく」「心屋流 がんばらないレッスン」(ともにPHP研究所)。

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