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42歳女性「独身で1日誰とも話さない日々。明るい未来が見えないんです…。」

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2023.06.30 更新

心理カウンセラーの古庄由佳です。カウンセリングに来てくださる方には「うさこさん」と呼ばれています。 自分の心に蓋をして、我慢を続けて生きるのはとてもしんどいですよね。最近はスマホやSNSのおかげで情報が溢れてすぎているためか「自分の考え方がおかしいのかも」「私だけじゃないし」とガマンしてしまっていることもあるようです。自分の人生をHappyにするかどうかは自分が決めると信じて、皆さんのお悩みに答えます。

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連載:心理カウンセラーうさこの「心を軽くする考え方」

相談:独身で1日誰とも話さない日々。明るい未来が見えない…。

悩む女性出典:stock.adobe.com

(埼玉県 イイダ 42歳)

正社員で働いており、ここ数年はほぼ自宅勤務(テレワーク)です。

独身ということもあって、外に行かないと誰ともしゃべらない日もあります。
それがなんだか最近つらくて、ふとしたとき孤独を感じます。

友人はいることはいるのですが、数か月に1回会うかどうかのレベルです。

かといって、会社に出社するのもなんだかおっくうでつい家で仕事をしてしまうという負のループになっている気がしています。

わたしはなんのために生きてるのか、この先明るい未来なんてない、そう考えてしまうことも。

この気持ち、どうしたら変えていけるでしょうか。

「ブレーキ」に偏ってしまっているのかも

回答

ここ数年、在宅勤務・テレワークといった働き方が一気に増加しましたね。もちろんメリットも多いですが、一方で、通勤していた時とはまた違うストレスからメンタル不調などの問題も浮き彫りになってきています。
 
特に、イイダさんのように独身で人としゃべらなくても仕事や生活ができてしまう方等は、人とのつながりを感じにくくなり、孤独感を感じてしまうケースが多いようです。
 
人とのつながりは、私たちが生きていく上で、とっても重要なもの。ですから、孤独な状態が続くと、さみしさや不安を感じて、「人とつながりたい」という欲求が強くなるのですが、実はその反面、「受け入れられなかったらどうしよう」という恐れも強くなってしまうんです。
 
“誰ともしゃべらない日々をつらく感じながら、出社するのもおっくうに感じる”といった感覚も、イイダさんの中でそうした葛藤が起こっているからかもしれません。

ところで、脳には、車の「アクセル」と「ブレーキ」と同じような働きをする部位がそれぞれあるそうです。「アクセル」の働きをする部位が活発な時は、気持ちが前向きになり、本来の機能を活かしやすくなるのに対して、「ブレーキ」の働きをする部位が強くなると、気持ちが落ち込みやすくなること等が最新の研究でわかってきています。
 
ここ数年、私たちは、自分とまわりを守るために、さまざまな場面で「慎重さ」が求められてきましたよね。そのため、どうしても心は不安や恐れのほうを向きやすく、「ブレーキ」をたくさん使ってきたのではないかと思うのです。
 
もちろん、「ブレーキ」は必要で重要な機能ですが、バランスが大切です。

「この先明るい未来なんてない」と、イイダさんの心が前を向きにくくなっているのも、「ブレーキのほうに偏っちゃっているよ」というサインかもしれませんね。
 
ですので、「受け入れられなかったらどうしよう」という恐れをやわらげて、人とつながりやすい自分に戻っていくためにも、まずは日常生活の中で、心が自然と前を向けるような、心に安心感が戻ってくるような、そんな工夫をしてみてください。
 
たとえば、楽しい音楽を聴いてみるだけでも気持ちが明るくなりますし、朝起きたらカーテンをあけて朝日を浴びると、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の分泌が促されます。自宅で座っている時間が長いようでしたら、気分転換に外に出て休憩をとってみたり、体を動かす時間を作ってみるのもオススメです。
 
また、テレワーク中に仕事仲間と少し雑談をする、相手の名前を意識して呼んでみる、といったことでも人とのつながりを感じやすくなりますし、お友達とLINEやSNSでコミュニケーションをとってもみるのもいいですね。
 
孤独を感じたり、落ち込んだりするのは、人として自然なこと。変なことでも、恥ずかしいことでもありません。自分の中に「弱さを見せてはいけない」という思いが強くあると、人と関わることへのハードルを高くしてしまいますから、同僚や友人に「今、孤独を感じているんだー」なんて言えると、きっと心がぐんと軽くなると思います。
 
そしてもちろん、一人では抜け出すきっかけを掴むのが難しいなと感じた時には、一人でなんとかしようとしすぎず、心理カウンセリング等、心の専門家を頼ってみてくださいね。
 
大丈夫。イイダさんは、一人ではありません。
こんなふうに、自然と明るいほうを向けるように、安心してつながりを求められるように、やさしく心を整えていってみてくださいね。きっと少しずつ、明るい未来を描ける、本来のイイダさんらしさが戻ってくるはずです。応援しています。
 

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著者

古庄由佳さん

古庄由佳(うさこ)

17歳の頃に、徐々に視機能が失われていく難病であると診断される。病気に負けず頑張りたいのに、体も心も人間関係もどんどん壊してしまう。そんな生きづらさから、心のことを学び始める。2012年より、心理カウンセラー、セミナー講師、心理スクール講師として活動。自分との仲直りをテーマに、本来の魅力や才能を解き放っていく心理カウンセリングの他、病気からのサインを受け取り、本来の自分らしい人生を取り戻していく卒病カウンセリングも好評。20年近く住んでいた東京を離れ、2019年に福岡県糸島市に移住。著書は「心屋流 戦わないで生きていく」「心屋流 がんばらないレッスン」(ともにPHP研究所)。

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