相談:未だに忘れられない中学のバレー部のコーチ
(東京都 43歳 アイ)
私は中学のときバレー部だったのですが、この歳になっても、ふとしたときに当時のコーチを思い出します、
とにかく厳しい人で、水を飲んでいいのはコーチが良いといったタイミングのみ。生理痛でツラくても「そんなの関係ない」と走らされる。ミスをするとコーチが履いていたスリッパを投げられる。
今もこのことを引きずっており、妙に自分に厳しくなってしまいます。
どんなに疲れていても家族の料理は手づくりをした方が良いのではないか、とか、仕事でミスをすると「自分はなんてダメなんだろう」など。
どうしても気持ちが、未だに切り替えられません。
"理想のコーチ”を心に雇いましょう!
あああ。当時の部活動は、本当に厳しかったですよね。私も同年代ですので、当時、部活中にミスをすると、顧問の先生からモノが飛んできていたのを思い出しました。今では考えられないことですが、練習中に「水を飲んではいけない」なんてことも言われていましたよね。
きっと中学生のアイさんは、バレー部でとっても頑張っていらっしゃったのでしょう。それだけ覚えているということは、当時の記憶が体にまでしみ込んで残っているのかもしれませんね。
そして、まるであの時のコーチがまだアイさんの心の中にいて、
「どんなに疲れていてもチームのために(家族のために)頑張らなければいけない」
「ミスをするのは“ダメなヤツ”だ」
と、今でも指導をし続けているかのようです。
でも、中学時代のコーチは、アイさんの人生を導くコーチではありません。
だからもし、自分に厳しくなってしまうことをしんどく感じるのであれば、心の中で、「今までありがとう」とお礼を言って、解任しましょう。
そして今日からは、アイご自身さんが思う理想のコーチを心の中に雇ってみてください。
理想のコーチなら、アイさんがとっても疲れているとき、どんな言葉をかけると思いますか?仕事でミスをした時は、どんな言葉をかけてくれるでしょうか?昔のコーチの言葉を今でも思い出してしんどく感じているアイさんに対して、どんな言葉をかけてくれるでしょうか?
おそらく、アイさんの心がホッとできるような声をかけてくれるのではないかと思います。そんな言葉を自分にかけてあげてくださいね。
「怖かったね。つらかったね。理不尽だと感じたこともあるよね」当時を思い出して、もしもそんな気持ちが湧いてきたら、その気持ちにも寄り添ってあげてくださいね。
「弱音を吐いてもいいよ」「いつも完璧にできなくてもいいよ」「あなたはよく頑張っているよ」理想のコーチがそんな言葉をかけるなら、実際に口に出して自分に言ってみるのもオススメです。体にしみ込んだ呪縛なら、体を使って解いていきましょう。口に出すと、心が何かを感じるかもしれません。きっとその感覚が、アイさんが本当に求めているアドバイスとはどんなものなのかを教えてくれるはずです。
「水を飲んではいけない」という常識は今ではすっかり昔のものとなり、「水分補給は必須」と言われるようになりました。だから、アイさんの中のルールも、今の自分に合うものにどんどん変えていっていいんです。
やさしくて頼もしくて、いつもアイさんを肯定してくれて、どんな時も味方になってくれる。そんな理想のコーチを心の中で育てていってくださいね。「自分にやさしくすればするほど、自由にのびのびと生きられる」そんな感覚が、アイさんの中で新しい常識となりますように。