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「中三の息子が朝トイレにこもる…。何か悩みでもある?」親が子どもにできること #心理カウンセラーうさこの心を軽くする考え方

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 心理カウンセラーうさこの心を軽くする考え方

2021.11.26

心理カウンセラーの古庄由佳です。カウンセリングに来てくださる方には「うさこさん」と呼ばれています。 自分の心に蓋をして、我慢を続けて生きるのはとてもしんどいですよね。最近はスマホやSNSのおかげで情報が溢れてすぎているためか「自分の考え方がおかしいのかも」「私だけじゃないし」とガマンしてしまっていることもあるようです。自分の人生をHappyにするかどうかは自分が決めると信じて、皆さんのお悩みに答えます。

相談:中三の息子が朝トイレにこもる。何か悩みでもある?

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(島根県 40代 やまだ フリーランス)

中学三年生の息子が、夏休み明けから学校に行こうとするとお腹が痛くなり、休んでいましたが、今は朝学校に行く前にトイレに長くこもり、遅刻して学校に行っています。

長い時は3時間くらいトイレにこもっています。内科では過敏性腸症候群と言われました。その後、心療内科に行き、夏休みの生活習慣が悪かったから、戻るまで時間がかかると言われたのですが、もう11月ですが症状は変わらずです。どうしたらなおっていくでしょうか?

息子さんの“強い味方”でいてほしい

回答

息子さん、とっても辛そうですね。ご心配なことと思います。
過敏性腸症候群は、なかなか悩ましい症状だと私も聞いたことがあります。食事などの面から取り組む療法もあるようですから、お身体の治療に関しては、医療従事者に相談しながら進められるのがいいと思います。私は心の面から感じたことをお伝えさせていただきますね。
 
ひとつ感じたことは、息子さんは、すごく頑張りやさんなのだろうなあということです。
しばらくは学校をお休みしていたのに、今は遅刻してでも学校に行っていらっしゃる。それってすごいことですよね。
 
過敏性腸症候群では、突然の腹痛でトイレに行きたくなることが多いそうですね。もしかしたら息子さんは、「またトイレに行きたくなったらどうしよう?」なんて心配をしながら、登校したり、授業を受けたりされているのかもしれません。私自身の子どもの頃を思い出してもそうですが、授業中にトイレに行くとか、学校でトイレにこもる、とか、そういうのって、本人としてはすごく恥ずかしかったりします。お友達にからかわれたりしたら、すっごく嫌ですものね。

ましてやそれが「まれに」ではなく「ちょくちょく」あるとしたら……私だったら学校に行くのが怖くなってしまいます。

それでもなんとか学校に行こうとされているのですから、やっぱりすごく頑張りやさんなのだと思うのです。
 
人に理解されにくい症状は、症状そのものももちろん辛いのですが、まわりの人にこの症状の辛さを理解してもらいにくい……ということもまた辛く、苦しいものですよね。まずはぜひ息子さんの味方になってあげてほしいなあと思います。
 
それから、これはどんな症状にも言えることですが、心と体はつながっていますから、心の不調が、体の不調としてサインを出してくることがあります。口では上手に表現できないことを体が代わりに表現してくれる、というような感じですね。
 
息子さんがそうだとは限りませんが、たとえば、怒ってはいけない、泣いてはいけない、弱音を吐いてはいけない……などと、自分の感情を出すことを心の中で禁止にしてしまっていると、辛い、苦しい、しんどい……などの気持ちが湧いてきていても、それを表現できなかったり、それどころか自分でもそれを自覚できなかったりすることがあります。そうなってくると、何時間もトイレにこもる症状によって息子さんの心を守っている、ということもあるかもしれません。
 
中学3年生ですと、進路のことなどでもプレッシャーがあるかもしれません。と同時に、「早く治さなくては!と思うのに、そうできない……」と自分を責めてしまうこともまた、とっても苦しいことでしょう。だからこそ、遅刻することや学校を休むことが多くなったとしても、そのために、多少学びなどの機会が遅れてしまうことがあったとしても、息子さんが素晴らしい存在であることに変わりがないこと。

しんどい時や苦しいときは、弱音を吐いてもいいこと。時には逃げ出すことがあってもいいこと。お母さんの存在やご自宅という居場所がそんなふうに感じさせてくれるような安心安全の場であれば、息子さんはどんなに心強いことだろうと思います。
 
そして、過敏性腸症候群は、環境の変化等によって治るケースもあるようです。今は、お母さんにとっても心配な時期かと思いますが、必ず良くなるはずと信じて、そのまんまの息子さんを受け入れながら、ご本人が焦らずじっくりと体と心の両面からケアしていけるようサポートしてあげてほしいなと思います。


著者

古庄由佳さん

古庄由佳(うさこ)

17歳の頃に、徐々に視機能が失われていく難病であると診断される。病気に負けず頑張りたいのに、体も心も人間関係もどんどん壊してしまう。そんな生きづらさから、心のことを学び始める。2012年より、心理カウンセラー、セミナー講師、心理スクール講師として活動。自分との仲直りをテーマに、本来の魅力や才能を解き放っていく心理カウンセリングの他、病気からのサインを受け取り、本来の自分らしい人生を取り戻していく卒病カウンセリングも好評。20年近く住んでいた東京を離れ、2019年に福岡県糸島市に移住。著書は「心屋流 戦わないで生きていく」「心屋流 がんばらないレッスン」(ともにPHP研究所)。

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