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45歳女性のお悩み「私にだけ嫌なことをする職場の人がいて我慢をしているのですがツライです…。」

カルチャー

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2022.04.15

心理カウンセラーの古庄由佳です。カウンセリングに来てくださる方には「うさこさん」と呼ばれています。 自分の心に蓋をして、我慢を続けて生きるのはとてもしんどいですよね。最近はスマホやSNSのおかげで情報が溢れてすぎているためか「自分の考え方がおかしいのかも」「私だけじゃないし」とガマンしてしまっていることもあるようです。自分の人生をHappyにするかどうかは自分が決めると信じて、皆さんのお悩みに答えます。

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連載:心理カウンセラーうさこの「心を軽くする考え方」

相談:私にだけ嫌なことをする職場の人がいます…。

(宮城県 45歳 ぞうさん)

職場で嫌な人がいるんです。嫌な人…と、言っても働いている皆さんなら、そんなのいて当たり前だよ!と思うと思います。

それでも悩んでしまう私がいて…

その人は私のことが嫌いなのか、周りには良い人のように振る舞っていて、私にだけ嫌なことをしてきます。そして周りの人には私が間違ったとか、私がした仕事のせいで他の人が迷惑をしているとか、私に仕事を教えているふりをして他の人には私が全然理解していない!と言ったり、何かに付けて周りの人に私がダメな人!というイメージを作って周りにアピールしているんです。

私の被害妄想?と悩んだこともあるのですが、ある人に相談をしたらその人は気付いていて、みんなもあの人が私に意地悪しているの気付いているよ。と、言ってくれました。その時は、少しだけ安心したのですが、それでも何か嫌なことをされると我慢しているのに疲れてしまって。どうして私が我慢してあの人が笑っているの??と苦しくなります。ストレス発散に使われているような気がして…

それでも私が黙っていれば収まるのかなと思い、大人しくしているのが悪いのかと思いますが、いちいち言い返したり反撃したりするのも大人気ないかな?と我慢していたので、かえってそれで標的にされたのかもしれませんね。攻撃される私が弱いだけなのかな?と。

小さなことかもしれませんが何回もあると、嫌な気持ちがどんどん溜まっていく一方です。
一度、はっきりと言えばいいのかな。と思いますが、なかなか強くは出れなくて…
ただ、こんな嫌な人に関わらないといけない私にも何か原因があるのかな?と悩んでしまうんです。

まずは自分のツラさや痛みを受け止めよう!

回答

不快な思いをされているのですね。ツラくて苦しい想いを打ち明けてくださって、ありがとうございます。
 
とってもしんどいお気持ちが伝わってくるのに、ご相談文中には、「そんなのいて当たり前だよ」とか「小さなことかもしれませんが」という言葉も出てきますね。どうやらぞうさんさんには、悩んでいる自分に対してつい厳しくしてしまうところがあるのかな?と感じました。
 
でも、心が苦しいのであれば、ぞうさんさんにとって「小さなこと」ではありません。まずは自分に対して、「我慢しなくていいんだよ。ツライことはツライと言っていいんだよ」と言ってあげてくださいね。「自分のツラさや痛みを認める」ことは、自分を大切にするための大切な一歩なんです。
 
さて、「嫌なことをしていくる人」に関してですが、その人がもし本当に、ぞうさんさんの評価が下がるようにまわりにアピールをしているのだとしたら……、その人が自分のことを「認められている存在だ」と信じられず不安で、他の誰かを下げることで安心したいのかもしれません。
 
あるいは、言いたいことがあっても相手に直接言えなくて、嫌な態度で接したり、影で言ったりすることで、自分をわかってもらおうとしてしまう人なのかもしれません。
 
言いたいことを直接言わないで、間接的に攻撃するって、なんだかとっても嫌な態度ですよね。でも実は、これをやってしまっている人けっこう多いんです。最近では、「受動攻撃」なんて言われてもいます。
 
特に日本人は、「言いたいことを言わない=我慢」が、美徳であるかのように教わってきた部分もあり、直接言わない代わりに、本人も自覚なく、嫌な態度をとることで気持ちを表現する、という手段を選んでしまうことがあるのかもしれません。
 
そんな人が近くにいる場合、そっと離れるというのもいい方法なのですが、仕事等で関わっていく必要がある場合には、それも難しいですよね。
 
そこでご提案したいのが、「こちらから言葉にしてコミュニケーションをとってみる」ということです。もちろんそれは、「悪意や攻撃をし返す」という意味ではなくて、お互いに心地よく仕事をするために、わからない部分を相手に直接聞いたり、困っていることを伝えたりしていくという意味です。
 
ご相談文中には、「私さえ我慢すれば」「大人気ないかな?と我慢していた」など、「我慢」という言葉がたくさん出てきますね。これまでは、ぞうさんさんもまた、「我慢」によって「言いたいことを言わない」という手段を使うことが多かったかもしれません。
 
だからこそ、これをきっかけに、「大人気ないから我慢する」という考え方から、「大人だからこそ、わからないこと、困っていることを言葉にして相手に伝え、心地よい関係をすり合わせしていく」という考え方へシフトしてみてほしいのです。
 
伝えるって、勇気がいります。そして、伝えたからって、相手が変わってくれるとは限りません。
 
でも、直接伝えてみることで、誤解が解けることもあるかもしれません。あるいは、もし悪意をもってぞうさんさんに嫌なことをしていたのだとしても、その方法が通用しない相手には続けることができなくなるはずです。
 
もちろん、それでも理不尽でツライ状況が続くなら、逃げてもいいし、職場環境を変えてもらえるよう人事に相談する方法もあると思います。ぞうさんさんには、自分を助けるための選択肢がいくつもあります。まわりの人に助けてもらいながら、自分の心を大切にする練習をしてみてくださいね。
 

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著者

古庄由佳さん

古庄由佳(うさこ)

17歳の頃に、徐々に視機能が失われていく難病であると診断される。病気に負けず頑張りたいのに、体も心も人間関係もどんどん壊してしまう。そんな生きづらさから、心のことを学び始める。2012年より、心理カウンセラー、セミナー講師、心理スクール講師として活動。自分との仲直りをテーマに、本来の魅力や才能を解き放っていく心理カウンセリングの他、病気からのサインを受け取り、本来の自分らしい人生を取り戻していく卒病カウンセリングも好評。20年近く住んでいた東京を離れ、2019年に福岡県糸島市に移住。著書は「心屋流 戦わないで生きていく」「心屋流 がんばらないレッスン」(ともにPHP研究所)。

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