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39歳「離婚して実家へ。子どもはいません。毎日やること無く残りの人生が不安です……。」#心理カウンセラーうさこの心を軽くする考え方

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 「この先、何をどうがんばればいい?」不安になってしまうときは

2021.07.09

心理カウンセラーの古庄由佳です。カウンセリングに来てくださる方には「うさこさん」と呼ばれています。 自分の心に蓋をして、我慢を続けて生きるのはとてもしんどいですよね。自分の人生をHappyにするかどうかは自分が決めると信じて、皆さんのお悩みに答えます。

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連載:心理カウンセラーうさこの「心を軽くする考え方」

相談:自分の将来に漠然とした不安が……なにをすればいいのかわかりません

自分の未来に漠然とした不安があります。

今年40歳の女性です。おととし離婚をして実家に戻ってきて、今は母と祖父と暮らしています。子どもはいません。
祖父は頭はしっかりしていますが、足が悪いので介護が必要で、ヘルパーさんと私と母で介護しています。

今は母も若いですし(と言ってももう68歳ですけど)、介護も一緒にできているので良いのですが、この後の人生を考えると気が滅入ります。

もうこの歳で再婚できるとも思えず、子どももいないので、私は母が介護が必要になったらひとりで介護して、そして母がいなくなったら私はひとりになるんだ……と悲しくなるのです。

結婚したときに仕事を辞めてしまったのでキャリアもないですし、貯金もほとんどありません。
以前は元夫と一緒にサーフィンをしたり、山登りしたりと活動的な夫の趣味に合わせて色々としていましたが、今は自分で何かする気にもなれず、好きなこともありません。

毎日すごくウツウツしてしまい、未来が不安で、TVを見ても読書しても、母と話していても対して面白い、楽しいと思えないのです。

こんな私はどうすればいいのでしょうか。

(39歳 茨城県 朝顔 アルバイト)

 

不安は「あたま」にしかない

回答

なるほどなるほど。不安に気持ちが引っ張られている状態ですね。
不安ってパワフルですから、心をすぐに占領しちゃうんですよね。
まずは、未来に飛んでいっている心を「今」に戻していきましょう。

朝顔さんは、1日の中でホッとできる時間、ありますか? もしなかったら、作ってみてください。

湯船に浸かって気持ちいいなあと思う時でも、美味しいお茶をいれて飲んでいる時でも、ソファでうたた寝している時でも、なんでもいいですよ。できるだけ、意識して「心地よさ」を感じてみてください。

気持ちいいな、美味しいな、こんなふうに感じることを大切にしていると、「今」を味わう感覚が戻ってきます。
そうするとね「あ、今ここに、問題はなかった」と気づくはずです。不安って頭の中にあるんですよね。

そして、不安というのは、心の警報装置みたいなものかなあと思っています。

自分の将来が不安出典:stock.adobe.com

「こうなりたい」を不安の中から見つける

つまり未来が不安で……というときは、過去の経験をもとに未来を予測して「そんなのいや!」と心が言っているとき、なんです。

では、朝顔さんにはとって「いやだな」と思う未来は、具体的にはどんな未来でしょうか?
「ひとりになること」?「好きなことや面白いものがなく人生に楽しみがないこと」?
ちょっとそこを明確にしてみてください。

そして、いやなことの対極には、「本当はこうなりたい」があります。「いやだ」の真反対にある、朝顔さんが心から望む未来をまず、明らかにしてみてくださいね。「こうしたい」という希望の未来が明確になっていないと不安になるんです。だから、明確にしてあげてください。

さあ、これで未来が明るくなりました。

望む未来が見つかったら、次は心の中で「こうなる」と決めてしまいましょう!

「素敵な人と出会って再婚している未来」でも、「好きなことをして人生を面白がっている未来」でも、なんでもいいです。

もちろん、そんなのが実現できると思えないままでいいんです。
未来と今がぜーーんぜんかけ離れているままでいいです。かけ離れているままでので、先に決めてみてください。

そして今日、あなたが心に決めた未来に向かって、自分を1ミリ動かしてみてください。

一人は嫌だな、という未来への不安は「再婚したい」「友人と住みたい」などの理想の未来があるはずです。その理想の未来を友達に話してみてください。
「楽しい人生にしたいんだ」だったら、いつもと違う道を歩いてみる、でもなんでもいいです。1ミリだけ、今できることをする。

人生が絶対面白くなる方法は

人は、「ない」ものと「できない」ことにフォーカスして生きていると、どんどん元気と自信をなくしていきます。だから朝顔さんは今、心がちょっと動きにくくなっていて、好きなものや楽しいことがわからなくなっているのかもしれません。

でも、「ある」ものと「できる」ことにフォーカスしていると、元気も自信もどんどん戻ってきます。あ。これが好きだった。こんなことしてみたい。そんな気持ちがきっと少しずつ戻ってくるはずです。

未来って、過去の延長線上にあるものではありません。今、朝顔さんが創っているものなんです。望む未来に向かって、「今何をするか」を自分で選ぶ。その積み重ねが朝顔さんの人生を楽しく面白くしていきます。本当ですよ。ぜひお楽しみに。
 

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著者

古庄由佳さん

古庄由佳(うさこ)

17歳の頃に、徐々に視機能が失われていく難病であると診断される。病気に負けず頑張りたいのに、体も心も人間関係もどんどん壊してしまう。そんな生きづらさから、心のことを学び始める。2012年より、心理カウンセラー、セミナー講師、心理スクール講師として活動。自分との仲直りをテーマに、本来の魅力や才能を解き放っていく心理カウンセリングの他、病気からのサインを受け取り、本来の自分らしい人生を取り戻していく卒病カウンセリングも好評。20年近く住んでいた東京を離れ、2019年に福岡県糸島市に移住。著書は「心屋流 戦わないで生きていく」「心屋流 がんばらないレッスン」(ともにPHP研究所)。

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